【NEDO実用化ドキュメント050】省エネルギー_高性能工業炉の開発 | エコノミライ研究所のブログ

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50、省エネルギー_高性能工業炉の開発_産業界の省エネルギー/環境負荷低減に大きく貢献する高性能工業炉_日本工業炉協会_取材:July2012http://www.nedo.go.jp/hyoukabu/articles/201203jifma/index.html

 

 

 

 

従来に比べ30%以上の省エネルギーとNOx発生量50%以上削減

日本全体で使用されるエネルギー消費量の18%が工業炉で消費されています。しかし、これまでその有効利用率は35%ほどで、残りの65%は燃焼排ガスとともに大気中に放出されていました。効率改善の方法の一つに「リジェネレイティブバーナー」(以下リジェネバーナー)と呼ばれる燃焼技術がありましたが、排熱回収率(排熱を利用して燃焼用空気を予熱する)を高めるほど大気汚染物質のNOx(窒素酸化物)発生が増加してしまうというジレンマがありました。そのため長年、工業炉の省エネルギー化と環境負荷低減の両立は困難と考えられてきました。ところが、1990年代初め、熱回収率を高めてもNOx発生量が増えない燃焼方法を日本の工業炉メーカーが発見しました。
そこで、NEDOでは1993~1999年度に「高性能工業炉の開発」プロジェクトを、1998~2000年度に「高性能工業炉導入フィールドテスト」を実施し、社団法人日本工業炉協会を中心に、省エネルギーで環境負荷も小さい「高性能工業炉」の研究開発に取り組みました。その結果、従来方式炉に比べて30%以上の省エネ効果とCO2削減効果、50%以上のNOx低減を可能とする高性能工業炉の開発に成功しました。フィールドテスト事業を推進するに当たっては、高性能工業炉開発プロジェクトで各企業が個別に取得した300以上に及ぶ特許全てがコンソーシアム内で共有化されました。その結果、高性能工業炉の実用化が急速に進むこととなりました。2011年時点で、国内約1,300基の工業炉でこの方式が取り入れられています。

 

 

 

 

 

※詳しくは下記資料をご覧下さい。

 

 

 

 

新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)「実用化ドキュメント」を基にエコノミライ研究所作成

 

※NEDOさんはH15年4月より国立研究開発法人となっております。

 

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