49、省エネルギー_火力発電用高効率ガスタービン開発_世界最高水準の高効率・大型ガスタービンで、地球環境やエネルギー問題に貢献_三菱重工業株式会社取材:December2012:http://www.nedo.go.jp/hyoukabu/articles/201205mitsubishi_j/index.html
熱効率61%以上
2011年3月11日に発生した東日本大震災を機に火力発電への依存度が高まっています。現在、日本の電力需要の約9割が火力発電で賄われています。そうした中、熱効率が60%以上と高く、CO2やNOxなどの排出量が石炭火力などに比べて約50%も少ないことから注目が高まっているのが「ガスタービンコンバインドサイクル発電システム(GTCC)」です。同システムの要となる大型ガスタービンの本格的な開発がわが国で始まったのは1978年度から実施されたナショナルプロジェクト「ムーンライト計画」にさかのぼります。その後も、NEDO主導で実施された「ニューサンシャイン計画」などに引き継がれ、さらなる性能向上が図られてきました。ムーンライト計画当時からプロジェクトに参画してきた三菱重工業では、欧米勢がけん引する大型ガスタービン分野において、世界最高性能の大型ガスタービンを次々に開発。例えば2011年2月から同社高砂製作所の実証プラントで運転開始した「1,600℃級J型ガスタービン」は熱効率61%以上を誇り、ナショナルプロジェクトを通じて開発した高性能フィルム冷却技術を搭載しています。2012年1月~9月の発電用大型ガスタービンの世界シェアはシーメンスが38%に対して三菱重工業は26%と、32%のGEと二位を争うところまで追いついてきました。このような大型ガスタービンは現在の日本の電力需要と地球温暖化防止対策に大きく寄与しているだけでなく、今後、電力需要の大幅な増大が見込まれる新興国においても大きく貢献することが期待されています。
※詳しくは下記資料をご覧下さい。
新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)「
※NEDOさんはH15年4月より国立研究開発法人となっております。
【NEDO実用化ドキュメント001】軽油を極限までクリーンにする触媒
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