【NEDO実用化ドキュメント001】軽油を極限までクリーンにする触媒 | エコノミライ研究所のブログ

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を探求して行きます。

1、環境問題対策_石油精製汚染物質低減等技術開発_軽油を極限までクリーンにする触媒_コスモ石油株式会社_NEDO取材:November2008:http://www.nedo.go.jp/hyoukabu/articles/200802cosmo/index.html

 

日本の物流を支えるトラックやバスの燃料として使われる軽油。排出ガスからの大気汚染物質を減らすため、軽油の不純物を取り除く触媒技術の開発が進んでいます。
大気汚染物質のより一層の低減をめざす
石油は、燃料やプラスチック製品といった様々な形で、私たちの生活を支えています。石油を使用する過程で地球温暖化の原因とされるCO2を排出しますが、環境にとっては、石油に含まれる硫黄成分や窒素成分から生成されるSOxやNOx、粒子状物質なども大きな問題となっています。
軽油*を燃料とするトラックやバスのようなディーゼル車の排出ガスには、これらの物質が含まれており、大都市を中心に深刻な大気汚染を引き起こしてきました。軽油はガソリンに比べ燃費が良いという利点から、大気汚染物質の低減はこれまでにも行われてきましたが、21世紀を迎え、より一層の努力が求められるようになりました。
*原油の精製過程で、沸点が低く引火しやすいほうから、ガソリン、灯油、軽油、重油に精製分離されます。軽油は、自動車用など小型高速のディーゼルエンジンの燃料として使用され、ガソリンよりも燃費効率がよく、地球温暖化防止の観点からも注目されています。

 

コスモ石油が開発した新規触媒により精製された「サルファーフリー」軽油(左)は、未精製の軽油(右)に比べて見た目にもきれいになっている。
地球に優しい軽油を作る
日本は1997年までに、軽油に含まれる硫黄成分の濃度を、500ppm(ppmは100万分の1)以下にするという規制を設けました。その達成のため国内の石油会社は、業界全体で約2000億円もの設備投資を行いました。ところが間もなく、環境に対する意識の世界的な高まりを受けて2007年までに硫黄濃度10ppm以下(サルファーフリー軽油)が目標として定められたのです。
この間、国も積極的に開発支援を行い、いくつものプロジェクトが進行しました。そうしたプロジェクトを活用し、地球に優しい軽油を作ろうと奮闘した、コスモ石油株式会社の研究開発ストーリーを紹介します。

 

新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)「実用化ドキュメント」を基にエコノミライ研究所作成

 

※NEDOさんはH15年4月より国立研究開発法人となっております。


【NEDO実用化ドキュメント001】軽油を極限までクリーンにする触媒


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