【NEDO実用化ドキュメント003】生物のしくみをひもとく、強力なツールレーザ顕微鏡の開発 | エコノミライ研究所のブログ

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3、バイオ・医療_共焦点レーザ顕微鏡による全染色体画像解析診断装置_生物のしくみをひもとく、強力なツールレーザ顕微鏡の開発_オリンパス株式会社_NEDO取材:December2008:http://www.nedo.go.jp/hyoukabu/articles/200803olympus/index.html

 

 

"見る"ことを通じて生命活動を理解するバイオイメージング。驚くほどの進歩は、顕微鏡の技術開発によって支えられています。


<ライフサイエンスを支えるバイオイメージング>
生物の体内では、様々な化学反応が複雑に絡み合い、生命活動を維持しています。種々の物質がどのように作られ、関係しあっているのか。このメカニズムを明らかすることは、難病の原因を解明し、新しい薬の開発につなげるために必要不可欠です。あるいは健康維持に役立つ作物を開発できる可能性もあります。ライフサイエンスの発展には、生体内の現象を詳しく調べる研究が欠かせません。
そうした研究の重要なツールとして、著しい進歩をとげているのが、細胞や組織の画像から生体内の現象を探るバイオイメージングです。
細胞内の微細な活動を観察するために、観察対象に蛍光物質を付けて蛍光検出を行い、顕微鏡で画像を取得する方法がよく用いられます。当初、有機化合物の蛍光色素で細胞や組織を染色していましたが、下村脩博士のノーベル賞受賞で、一般にも広く知られるようになった蛍光タンパク質、GFP(Green Fluorescent Protein)の登場で、特定のタンパク質を選択的に蛍光検出できるようになりました。
しかし、どんなに小さく微量な対象を可視化できても、粗い画像では正確な情報はつかめません。蛍光を捉える"眼"、つまり顕微鏡が、解析の精度を決める重要な鍵になります。


<よくみえる顕微鏡>
1998年から5年間行われたNEDOプロジェクトでは、全染色体の蛍光画像から異常がある箇所を調べ、これを疾患と関連づけて診断に役立てるシステムの構築を目指しました。しかし染色体の蛍光像は暗く、異常を識別できるだけの画像を得るのは至難の技です。そこで注目されたのが、共焦点レーザ顕微鏡でした。
この顕微鏡の特長は、何といっても鮮明な画像です。レーザ光を試料に照射し、焦点の蛍光だけを検出するので、焦点以外からの光が重なり、画像がぼやけることを防ぎます。厚みのある試料でも任意の深さで鮮明なスライス画像が取得でき、深さを変化させたスライス画像を統合すれば、3次元の立体イメージも構成できます。
しかし、従来の技術では、共焦点レーザ顕微鏡でも染色体を明確に識別できる画像は得られませんでした。しかも、設置に広いスペースが必要なうえ、操作には熟練した技術や手間が必要でした。
医療現場で広く普及させるには、上記2点の改善が必要でした。そこで、NEDOプロジェクト発足にあたって、顕微鏡分野で豊富な実績と経験をもつオリンパス株式会社が実施メンバーとして参加し、より高性能な共焦点レーザ顕微鏡の開発に着手しました。

 

詳しくは当該ページのリンク、並びにPDF資料を添付します。

 

 

 

新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)「実用化ドキュメント」を基にエコノミライ研究所作成

 

※NEDOさんはH15年4月より国立研究開発法人となっております。

 

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