ブルース・リーが書き残した文章からジークンドーとはなにか?がわかってきます。

【起源】

※ぼくは、グンフーのシステムを創案中だ。このシステムは主として、詠春拳とフェンシングとボクシングの合体である。

※ジークンドーとはなにか?中国のマーシャルアーツだ、間違えなく、それは流派の違いを無視した中国のマーシャルアーツ、形式化をこばむアート、伝統から自由なアートである。

【名称】

※ぼくは自分のスタイルをジークンドーと名づけた。ぼくが詠春拳に固執するのをやめた理由は、自分のスタイルのほうが、効率に関しては、より与えるものが多いと心から信じるからだ。

※ジークンドーは型や形式によって課されるすべての制約を拒絶し、攻防における精神と肉体の賢明な使い方に重きを置く。

※ある種類のグンフーを、「ブルース・リーのジークンドー」として特定しようとするのは滑稽だ。ぼくがそれをジークンドーと呼ぶのは、敵を門で阻止するために、正しい瞬間に決断するという考え方を強調したいからにほかならない。

 ※実のところ、ぼくは自分が創案した中国式のグンフーに、名前をつけるつもりはさらさらなかった。 いまだにそれを 「ジークンドー」と呼んでいるのは、あくまでも便宜上のことにすぎない。しかしながら、ジークンドーとその他のグンフーのあいだには、なんら明確な境界がないことを強調しておきたい。 なぜならぼくは形式主義と、流派の区別という考えに、強く反対するものだからだ。

【真実】

※あらためて強調しよう。私はどのような種類のマーシャルアーツも創案してはいない。 ジークンドーはこれまで学んできたものに、私なりの価値判断をプラスしたものだ。 そのため私のJKDは、 どのような種類のマーシャルアーツにも限定されない、逆に私は、JKDを研究し、それをさらに改良してくれる人を歓迎する。

以上、ブルース・リーが生前書き残した文章から推察するとジークンドーは、ブルース・リー創始の格闘技ではないと、言うことをブルース・リー本人が明確に語っていることがわかります。

【結論】

ブルース・リーがジークンドーインストラクターと認定したのは、ダン·イノサント氏だけだといいます。ダン·イノサント氏は、あるビデオの中で「これから、皆さんにジュンファン·グンフー·ジークンドーのエッセンスをお伝えします。」と語ってから実演を始めています。

広東語で「迎撃拳の道」を意味するジークンドーは、武術家ブルース・リーの個人的な哲学と経験に大きく影響を受けたハイブリッド武術哲学です。

ブルース・リーは、それを「非古典的」と呼び、ジークンドーは、中国のグンフーの一形態であるが、形がないことを示唆しました。

より伝統的な武術とは異なり、ジークンドーは決まったものやパターン化されたものではなく、指針となる思想を備えた哲学です。

相手が攻撃しようとしているときに迎撃または攻撃するという詠春拳の概念を継承していると思われます。

ジークンドーの実践者は、最小限の努力で最大限の効果が得られることを学びます。

1996年1月10日、ブルース・リー財団は、ブルース・リーが創設した武術体系を指すためにジュン・ファン・ジークン・ドー(振藩截拳道)という名前を使用することを決定しました。  「ジュンファン」はブルース・リーの中国語名です。

ジークンドーは、ブルース・リーのファイティング·スタイル、メソッドといえます。

それをわたしたちは学び、研究し改良することができます。

ブルース・リーがそれを望んだように。