まず、始めにジークンドーは、習うことも教えることもできないと私は常々思っているということをお伝えしておきます。

しかし、ジークンドーを教えるという言葉を使わなければ私の考えを伝えられないためにあえて使わせていただきます。


ジークンドーは、伝統的な武道や格闘技の枠を超えた、実践的かつ哲学的なアプローチを持つ武術です。

ジークンドーでは、固定化された技術ではなく、柔軟性、直感、即応性を重視し、それぞれの実践者が自身の体格、能力、状況に最適な戦い方を見つけることを目指します。


 ※ジークンドー指導の魅力


1. 自己発見の旅

ジークンドーを教えることは、生徒たちが自己発見の旅をする手助けをすることを意味します。

生徒一人ひとりが自分自身の限界を超え、内面的な力を引き出す手助けをすることは、非常に報われる体験です。


2. 柔軟性と創造性

ジークンドー・インストラクターは、伝統的なカリキュラムに縛られることなく、生徒のニーズや関心に応じて教え方を調整する自由があります。

この柔軟性は、指導者にとっても、生徒にとっても創造性を刺激します。


3. 深い哲学への理解

ジークンドーを教える過程で、ブルース・リーの哲学や生き方に深く触れることになります。

これは、ただの身体的な訓練以上のものを、生徒に提供する機会を意味します。


※挑戦とその克服


1. 個々のニーズの理解

 ジークンドーは非常にパーソナライズされた武術であるため、指導者は生徒一人ひとりの体力レベル、興味、そして目標を観察する必要があります。

全ての生徒に合わせたプログラムを作成する必要はありません。

プログラムは、その時に個々に合ったプログラムが優れたインストラクターによって提供されます。


2. 柔軟性と構造のバランス

柔軟性はジークンドーの重要な要素ですが、一定の構造とガイドラインを設けなければ、生徒は方向性を見失う可能性があります。

適切なバランスを見つけ、生徒が成長できるようにすることが求められます。


3. 哲学的な側面の伝達

 ジークンドーの哲学を生徒に伝え、理解してもらうことは容易ではありません。

しかし、この哲学的な側面こそが、ジークンドーの真髄を形作るものです。

生徒がこれを受け入れ、内面化する手助けをすることは、インストラクターにとって重要な役割です。


ジークンドーを教えることは、単に技術を伝授する以上のものです。

それは、生徒が自己実現への道を歩む手助けをすること、そして生徒と一緒に成長し、学び続けることを意味します。


※最後に


私は、ジークンドーの団体に属し修業をしてインストラクター認定を受けました。

まだ、その団体に属していれば「私の先生は、○○先生です。」と言うでしょう。

しかし、脱退してから色々な人達と練習をしているうちにわたしは、そこの団体の○○先生から、何も教わっていない事に気がつきました。

では、どうやって技術を習得したのか?

経験です。

当時、毎週共に汗を流した仲間達が私に、ジークンドーを体験させてくれました。

その体験が、上達させてくれたのです。

経験は、人を成長させてくれます。

いい経験、悪い経験から多くのことを学び人は成長していきます。

だから、ジークンドーを私は、教えることはできません。

ジークンドーを体験・経験させてあげることはできます。

そして、その問に応えることもできます。

しかし、それを習得するのはあなたです。

そこまでのプロセスを共に過ごします。

それがジークンドー・インストラクターの役目です。