現場のスパッタリング薄膜基礎講座 -2ページ目
  • 30Sep
    • 低ダメージロータリーカソードを用いたAZO成膜

      Comparative Reactive and Non-reactive AZO Deposition using asymmetric Rotatable Magnetron TechnologyD.Monaghan et al.,2012 Society of Vacuum Coaters 505/856-7188Gencoa社製 磁場リンク型ロータリーデュアルカソードを用いた透明導電膜(TCO)成膜プラスチックフィルムを用いたフレキシブル基板への成膜が求められ、基板や膜への低ダメージ成膜が必要になってきました。ロータリーカソードを用いた低ダメージ成膜について紹介します。論文概要2つのカソードの磁場をリンクし、非対称にしたロータリーカソードを開発された。磁場をリンクすることでプラズマ状態を変えることができ、プラズマ中の電子の動きを制御して膜質改善につなげられる。 ここではリンクしたマグネトロンロータリーカソードの方が、リンクしない場合より、低抵抗AZO膜ができ、またメタルターゲットを用いた反応性スパッタがセラミックターゲットを用いた場合より、膜質が向上した。ロータリーカソードは、ターゲット利用率が向上し、長期連続利用が可能となり、コストダウンにメリットがある。 負イオンの基板へのボンバードは、膜質に影響を与えるが、ロータリーカソードは、プレーナーカソードに比べてボンバードが少ない。従来はセラミックターゲットを利用してTCO膜を成膜した。プロセスがシンプルであるが、ロータリーカソード用セラミック円筒ターゲットは、高い。反応性スパッタ法は、低コストのメタルターゲットと酸素を利用した方法である。反応性スパッタ法は、すでに広く使われており、反応性ガスコントローラーは高機能化され非常に安定したプロセスになっている。TCO膜のさらなる低コスト化を進めるため、また膜特性の向上のために反応性スパッタを新型カソードで行った。カソードからの熱としては、1.プラズマからの+イオン2.プラズマからの電子3.原子の凝縮熱による熱エネルギーがある。イオン、電子からの熱効果は、DC放電では、75%、RFでは95%にもなる。アンバランス型での2次電子は、アノードに行かずにさらに熱効果を増加する。アノード間隔を広げると磁力線とアノードがぶつからないので、多くの電子がプラズマ中で衝突し二次イオン化することでプラズマが広がる。ロータリーカソードは、再付着するターゲット表面が少なくクリーンな表面を保っている。プレーナーの場合は、アノードが磁力線を切ることが多く、プラズマを閉じ込め、加熱を抑えるが、成膜速度を低下させ、ゴミを増加させる。その結果、ターゲットの後ろや側面、チャンバー壁がアノードとして働く。ロータリーカソードの場合は、制御されずにチャンバーがプラズマで満ち、加熱やボンバードが増加する。もし専用アノードがプラズマエリアから、遠隔操作で用いられたなら、正バイアスが必要であり、電子を収集出来るだろう。Magnetic design for double magnetron reactive sputtering with AC power mode ロータリーカソードを反応性スパッタで利用する最も大きな利点は、回転することで再付着するターゲット面が少ないことだ。しかし2台のカソードロータリーカソードを用いてAC放電した場合には、電子が一つのターゲットから他へ移るときに、基板表面を通り、ダメージを与えるという欠点がある。通常は、40KH程度の電子の移動によるイオン化とエネルギーは、膜の活性化となるが、温度に敏感な基板やTCOの場合には、無用である。加熱されないように、むしろパワーを落としてレートが低くなってしまう。これを解決するためのカソードを開発した。まとめると1.スイッチングした電子がプラズマの生成する道筋に沿ってるので、アークの制御ができる2.磁石の傾け角を変化させ、基板への熱、プラズマ負荷を調整する。3.膜へのイオンボンバードを低減する。--低比抵抗化4.プラズマインピーダンスが下がり、エネルギー効率が良くなる。5.より均一性が良くなる。--フローティング基板への帯電の減少これらは、OLEDのバリア膜として用いられるSiO2, Al2O3 にも効果がある。DC Rotatable magnetron dischrges DC電源を用いた場合には、別途アノードを付けて電子を吸収することができる。 このため、カソードに基板を近づけることが可能となり成膜速度が増加出来る。実験的には3倍のパワーが入れられた。すなわち、基板加熱の低減とプロセスの安定化および膜の均一性の改善に役に立つ。実験例①セラミックターゲットを用いて、リンクしたカソード(DLIM)と従来のカソード(BOC)比較した。AC5.3KW、TS95mm基板温度は20℃DLIMの方が低かった比抵抗が低くなる(室温)室温でも加熱(150℃)と同じ比抵抗が得られた。②金属ターゲット(Zn:Al)を用いて、フィードバック機構により成膜反応性スパッタの方が、セラミックターゲットより、比抵抗が低く均一これは高エネルギー酸素イオンの衝撃がセラミックターゲットからよりも、酸素ガスからに起因するからではないか従来のマグネトロンよりも、DLIMの方が比抵抗が低い。また、反応性スパッタの方が、セラミックターゲットの場合より、内部応力が低下した。従来ロータリーカソードには、プラズマを閉じ込める方法がなかったが、リンクすることにより可能となった。また、これらにより調整や最適化が可能となった。ロータリーカソードの詳細およびGENCOA社製カソードのお問い合わせはアーステック  までご連絡ください。アーステックは、スパッタ膜のコンサルタントの会社です。相談コースあります。お気軽にお問い合わせください。 担当小島

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  • 29Sep
    • イギリス滞在記その3

      イギリス滞在記その3です。鉄道について書きましたが、食べ物についても少し書きたいですね。都会のホテルは、ビュッフェ形式が多くなりましたが、典型的な朝食セットは、卵焼き、焼きトマト、焼きソーセージ、焼きベーコン、煮豆(ビーンズ)、コーンフレーク、ヨーグルト、これにトーストとジャム、バターが付くと言った 感じでしょうか。だいたい焼いたものがほとんどで、味付けとしては、ただ塩味か脂味しか感じられないものばかり。いわゆる生のサラダ類が極めて少ない。泊まったホテルのビュッフェ形式で、スイカや瓜、イチゴ、等が出ましたが、なんとみんな冷凍したものが出ていたので、食べるときはとろけて水っぽくまた新鮮さに欠けたものになっていました。食べ物に対する好奇心が薄いというか美味しいものを食べたいという欲がないのか、保存食を焼いただけ、揚げただけ、解凍しただけの感じがします。狩猟民族の伝統で簡単にできる料理というか食べられれば良いというのが根底にあるのでしょうか。日本の朝食を考えると、和食では、小さめのアジの焼き物、しらす、生卵、焼のり、納豆、豆腐、各種煮物味噌汁、ご飯 こんな感じが昔の典型例でしたが、これだけを見ても、生のもの、煮る、焼く、蒸すなど多彩です。最近では、洋食を選択できるし、ミックスしてサラダバーやジュース、チーズなど種類が豊富です。イギリスで有名なフィッシュアンドチップスなどはまさに揚げただけ。これを主食にビールをガッポ、ガッポと昼間から飲んだ場合には、それはお腹周りが相当膨らんできそうです。イギリス程サブウエイのサンドイッチが旨く感じられる国は少ないのではないでしょうか。とはいえ、シンプルな中にも、色々ありました。この写真は、ロンドンのハイドパークの裏側(パディントン駅側から見て)にある、ロイヤルアルバートホールの内部です。円形ドームの廊下伝いにパブなどが入っていて、生ビールが飲みたいと言ったら、上の写真のように懐かしい日本のビールメーカーがありました。旨かったですねえ。つまみは持っていた、カシュウナッツとサンドイッチにしました。下は、SUPER JAM 2012と称して、ジャズセッションでしたが、音楽に疎い本人からすると、エレキのガンガン鳴り響く中で、絶叫型の歌を聴くと、昔のグループサウンドを思いだしていました。写真は、コンサート直前のディナーパーティーの人たちです。この後、彼らはそのまま、ジャズを聴き、ジャズだけのわれわれは、ディナーが終わってから入場となります。どちらかというと、静かに歌い上げるジャズを聴きたかったのですが、下調べもないまま、おのぼりさん気分で入場したため、の結果となりました。何事にかけても下調べは重要ですね。反省です。

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  • 28Sep
    • イギリス滞在記その2

      イギリスでの滞在記その2です。リバプールに行くのに、ロンドンヒースローから電車に乗りました。空港から、ヒースローエキスプレスに乗り、パディントン駅へ19ポンド、地下鉄でベーカールー(Bakerloo)線でオックスフォードサーカス(Oxford Circus)で乗り換え、ビクトリア(Victoria)線でユーストン(Euston)まで、4.3ポンド、ユーストンから、バージントレイン(Virgin Trains)でリバプール(Liverpool Lime Street)駅まで138ポンドかかりました。この価格は、日本円に直すと、この円高(1ポンド128円)にも関わらずそれぞれ、2430円、550円、17700円です。エキスプレスは、わずか15分程度のいわゆる急行電車、地下鉄は、合計7駅、そのあとの電車は、スーパー日立に乗った感じで、およそ2時間半程度です。かなり高いですね。それだけではありません。問題は、価格設定です。ユーストンからリバプールまで日曜日に乗り、それを事前に購入すると、往復で、76ポンドです。すなわち平日に、当日チケットを買って乗ると、日曜、事前に買うのと比べて約4倍の値段です???なんという価格設定、あんまりの違いは、怪しげな店のぼったくり?かのごとくです。また、電車の運行の精度。この路線に限りませんが、飛行機に当日乗る場合に、ちょっと離れた場所から、電車で行くのは、相当危険です。2時間遅れは、かなり頻繁です。飛行機の場合、2時間前に空港に到着の予定が、そのままでは、アウトです。そういえば、ウインダミア駅の始発は、午前11時4分でしたが、なんと10時30分まで駅員が来ない。雨の中、駅舎にカギがかかっていて、乗客は、軒下やそばのスーパーの中で雨宿りしていました。私は、10時ちょっとすぎに駅舎についた時に、閉まっていたので思わずまさか倒産でもしたのかと思って、焦った位です。日本では、考えられないような風景ですね。 と書いてきましたが、のどかな景色には、変わりありません。上2つは、ホテルとそこのオーナーのおばちゃんです。ホテルに限らず、家の窓、庭には良く花が咲いており、庭もほんとに綺麗です。これは感心します。一番下は、周辺の山並みです。ピーターラビットで有名なビアトリクス・ポターの暮らしていた家がそばにありますが、びっくりしたのは雨の多い地方なのでその近くの山の斜面が、巨大なシダ類で一面おおわれていたのを見ました。(見入ってしまい写真を撮るのを忘れました)昔の恐竜時代の映画を思わず想像してしまいました。とりあえず、家内のお土産は、ピーターラビットグッズを買うことで、事なきを得ました。また、これらの散策はマウンテンゴートツアーズというのがあり、各自のホテルまで送迎してくれるので、便利です。

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    • イギリス滞在記

      9月初めから10日間ほど、イギリスに出張&旅行をしました。                                       1番上と3番目の写真は、ウインダミア(Windermere)とボウネス(Bowness) でのものです。この辺りは、湖水地方として、最近日本でも取り上げられて、観光地として少し有名になりました。乗馬は、子どもの頃見たTVのララミー牧場という西部劇などを見ているうちに、草原を走る馬に憧れ、その後海老名に引っ越した折に、近くの乗馬クラブに顔を出しているうちに、少し上達しました。湖水を眺めるところをトコトコ歩く感じで、3時間60ポンドでした。3番目は、B&Bというイギリスでよくあるベッド&ブレックファーストの民宿に泊まった時の、目の前が牧場で、見ていると羊が寄ってきました。イギリス良いところは、少し都市を離れると、のどかで緑いっぱいの田舎が広がっていることですね。癒されます。この地方は、湖が多く美しのですが、とにかく雨が多く、毎日だいたい朝から雨で午後2時くらいから止むという感じです。日本が30度超えているときに、最高気温15度でした。真中は、リバプールのパブです。やっと仕事が終わって一息です。色々生ビールがありますが、苦みが強いのが多いでしょうか。一応、それなりに冷えていました。昔は、まるで常温のままのものが出て、飲んでいたような気がします。パブはつまみがあまりなく、ひたすら飲む感じですね。あまり体に良くないと思います。パブは街のあちこちにあって、平日の昼間からでも飲めますね。パブに限らずもう少し、食べものに努力をしてくれると、イギリスも好いところなんですけどねえ。

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  • 24Aug
    • 真空蒸着時の水分圧の変化を発光解析する

      Effects of water partial pressure on the activated electron beam evaporation process to deposit tin-doped indium-oxide filmsYuzo Shigesato et .al. J.Vac.Sci. Technol. A 13(2), Mar/Apr 1995上記論文を読みました。ユーザーから、真空蒸着、イオンプレーティングにおいて、水分圧の変化により膜質が不安定で、再現性に問題が生じて、困っているという話がありました。大面積基板にて反応性スパッタを行うときの制御として行われている発光強度を利用した、ガスのフィードバック制御が真空蒸着にも使えないかという検討のため、この論文を参考にしました。論文概要・P(H2O)gが大きくなると、化学反応性を抑制することにより、プラズマポテンシャルと基板のフローティングポテンシャルの差による、ボンバード効果が低くなり、膜の内部応力は低下する。・同時にボンバードメント効果は低くなるので、結晶粒サイズは大きくなる・P(H2O)が高いと透過率が低くなるのは、ITOの還元が起きている。Sn, Sn3O4..In2O3-x など・P(H2O)が高いと、薄い数十ナノ厚において、基板温度が150℃以上でも、非晶質になっている。これはP(H2O)が酸化を抑制するために、ガラスと膜の界面での結晶化を遅らせた。・P(H2O)が高いと、移動度が減少している。これは、酸化が抑制され、結晶化が低いことによるとしているが、結晶粒界面による電子散乱はないと考えられているので、この部分は、疑問がある。・基板下5mmの場所で、プラズマ発光により、解析した。・O、Hラジカルは、O2,H2Oと電子衝突により生じる。・P(H2O)が高くなると、H2O(928nm),H(901nm),Hα(656)が高くなり、逆にAr(812)...およびO(777)...が下がる。・H2OのH,OHに分解する最少エネルギーは、9.19eVなので、Ar,O,O2の電離エネルギーより低いので優先的にH2Oの分解が生じる。そのために、H2Oが、Ar,O,O2の活性化を抑制する。・結果として、水分圧が、フィルム特性や構造に影響する・Arの発光と、Oの発光は相関しているので、Arの発光でOの発光は推定できる。・酸素の活性と、成膜速度のバランスにより、膜質が影響を受けるので、Oの発光と成膜速度を制御する必要がある。・Oの発光を見れば、酸化の活性度が分かる。以上から、H,O.H2Oなどのの発光強度を測定することにより、水分圧を測定し、水のフィードバックをかければ、水分圧を一定に保ち、膜質の安定のための制御に使えると考えられる。また、同時にOの発光強度を測り、酸化の活性度を測れば、膜質管理に使えると思われる。この論文では、ITO膜について行っているが、TiO2,SiO2,Nb2O5膜などの光学膜にも使えると考えられる。実際に製造現場で行うには、発光強度の測定ヘッド位置、電子銃のパワー、排気速度などの組み合わせを良く検討する必要があると思われる。  (有)アーステックは、真空薄膜のコンサルタント会社です。            相談コースあります。              ホームページ

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  • 17Aug
    • 我が家の菜園

      我が家の菜園我が家の実家の小さな庭に、菜園を作ろうと昨年から取り組みました。50cmくらいシャベルで掘って、そのあととにかく鶏糞、牛糞、馬糞や腐葉土をちょくちょく買ってきては、畑の土作りを行いました。 やはり、土作りが大事であると思い、昨年は、一生懸命肥料のための穴掘りに精を出しすぎ、ちょっと腰が痛くなりました。シャベルは、腰をねじるので、頑張りすぎて腰をやられましたね。ラジオ体操程度でも、腰を回すと腰に痛みが走ります。今年は、5月に初めての苗を買ってきて、植えましたが、キャベツ、レタス、トマト、ナス、カボチャとちょっと欲張りましたかねえ。キャベツは虫に食われ、レタスは溶けて透明化し、ナスは実がならず、多分トマトに隠れてしまい、日陰のせいなのか、カボチャは受粉させなければ出来ないと言われ、結局、ここに載せたトマトが唯一の今年の収穫です。どうしても実家まで、車で1時間程度かかるので、手入れをするタイミングが遅れ、熟れ過ぎたり、まだ青かったり、難しいですね。蚊が多いので、農作業時に使えるように、光触媒を利用した蚊取り機を買ったのですが、宣伝には蚊が山のように取れている写真が付いていて、これは素晴らしいと思って買ったら、実際使ってみると、なんとまるで蚊がとれず、あっけにとられました。結局、渦巻き状のあの懐かしい蚊取り線香を買ってきました。あの写真は何だったのか???ちょっとだまされましたね!!トマトやキュウリなどを収穫して、新鮮野菜を使って酒のつまみにして、縁側でビールを飲む~~~ というのが、とりあえずの野菜作りのモチベーションですが、そこに行くには、まだまだひと山ふた山、みやまありそうです。今年の収穫は、これで終わりですが、来年のために土づくりを秋になったらしようと思います。ちょっと土を掘ってみると、一応少し土が畑っぽく柔らかくなっていました。なんせ、倉庫の跡の土地なので、砂利を取るところから始めたので。ちなみに、右の写真は、収穫したトマトの全部と下は益子焼です。焼き物と新鮮野菜とお酒・・イメージはばっちりですが・・・薄膜の技術と野菜をどこかで結びつけたいですね。蚊取り機ではなくて。アーステックのホームページです。

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  • 29Jul
    • スパッタ HIPIMS技術について

      HIPIMS (high -power impulse magnetron sputtering )について最近、いくつかの論文を改めて読んでみて、応用について可能性を考えてみました。HIPIMS の利点としては、・イオン化率が高く、>50%あり、反応性が高い。・基板へのボンバード効果が大きくそのため 表面の平滑性が良い 緻密な膜ができる 欠陥が少ない 内部応力が小さい 非晶質膜ができる 等・デューティー比が小さいので、カソードの温度が上がらず、基板の低温成膜が 可能。・従来のスパッタ装置がそのまま使える。 等が期待されています。 内部応力などはまだ、十分なデータがないように感じますが、魅力はあります。また、欠点としては、・成膜速度が低い.....材料にもよるが、DCと比べて30%程度である。・電源が高い・反応性スパッタでの安定性が悪い などでしょうか。また、Digonostics of impulse magnetron sputtering plasma with modified target bias voltage during pulse-off period ( Takeo nakano ISSP 2011)によれば、放電ガス圧力が高い方が高いプラズマポテンシャルが長く続き、ボンバードが大きくなり膜質改善に効果的です。現在は、ハードコーティングへの応用が主になっているようですが、多層にするなども含めて、非常に薄い膜厚で機能性が出せれば、メリットがあると思います。スパッタ技術は、携帯電話、自動車、建築用など幅広く使われています。(有)アーステックは、スパッタリング薄膜のコンサルタント会社です。 相談コースあります。 ホームページ

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  • 24Jul
    • ディズニーシーへ行きましたヨ!

      何年ぶりでしょうか!! たぶん15年位は、経つと思います。 ディズニーランドでは、お酒が飲めないので、シーができたら、園内でもOKと聞いて、少し身近に感じてから、月日が経ってしまいました。 ちょうど7月20日金曜日で、この日は、終業式の日というのは、後で観客が少なめなので、感じた次第です。何日か前に、この新作ものの待ち時間が500分と聞いて、恐怖でしたが、この日は、100分とのことでした。つまり、やはり100分でもこの長さは、長いので写真に納まるだけとなりました。また、バイキングのレストランもこの日は、比較的空いているということで、時間制限90分しっかり食べました。味も良かったですね。夕方のショーは、なかなか圧巻でした。今年の花火も堪能してしまいました。新しい催しを次々考えるのは、大変でしょうね。うまくいった場合の喜びが、現場の人を支えているのでしょうね。中身が違っても、現場の思いは一緒ですね。

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  • 22Jul
    • 低ダメージカソード:パテント

      論文では、ありませんが、GENCOA社の低ダメージカソードのパテントについて解説します。内容は、UK Patent Application GB 2454964 A について。有機ELや太陽電池などには、低ダメージ、大面積、高速スパッタが求められています。GENCOA社のデュアルロータリーカソードは、低プラズマインピーダンスになるように、ロータリーカソードの内部の空間の自由度を生かして、マグネットの軸を傾け、また、2台のカソードのそれぞれ磁場をリンクさせて、プラズマ密度を向上させ、プラズマインピーダンスを小さくしています。そのために、マイクロアーキングが減少し、低電圧放電が可能になっています。パテント内容は、ロータリーカソードを2台利用する。各ロータリーカソードのマグネトロンをアンバランスにする。各カソードの磁極をリンクさせる。一方のロータリーカソードの磁場は、他方と対称にする。各ロータリーカソードの磁場の軸は、基板に対して垂直ではなく、傾斜している。傾斜角度を変えることで、基板に対するセルフバイアス、イオンバードメントを最適に出来る。電源は、各カソードに対して、DC、パルス、RF、HIPIMSなど適用可能。詳しくは、アーステック ホームページ

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  • 17Jul
    • ロータリーカソードを用いた低ダメージスパッタ

      High rate reative aluminium-doped zinc oxide(AZO) deposition by dual rotatable magnetron sputteringGENCOA社プレゼンについての、解説をします。ISSP 2011の中のプレゼンです。 有機ELや太陽電池などに必要な低ダメージのスパッタカソードが求められています。 低ダメージには、熱的のものと、高速粒子 によるものに分けられます。熱的には、セラミックターゲットを使わずに、金属ターゲットの反応性スパッタを行い、遷移領域制御により高速化することで、大幅なコストダウン(①ターゲットのコストダウン、②スループット向上によりコストダウン)が可能です。高速粒子的には、ロータリーカソードを2台用いて、隣り合うカソードの磁場を相互にリンクさせ(通常は、2台同じなので、隣り合うカソードの磁場は、S-S、N-NとなるがS-Nとリンクさせる)、2台のカソードの中心に電子をトラップさせて、プラズマ密度を向上させ、放電電圧を下げる事が出来る。さらに、マグネトロンの角度を変えて、プラズマ密度、基板に対する効果を調節することが出来ます。結果として、・デュアルカソードを用いているので、AC、あるいはパルスによりアーキングが 減少して、欠陥が少ない、アノードレスにならない、ターゲット交換頻度が半分 になる・ロータリーカソードなので、全面エロージョンでアーキング減少、 ターゲット利用率が高い、冷却効率が良く熱の放射が減る・リンク型マグネトロン配置とマグネトロンの傾斜可能なので、プラズマ密度が上昇、放電電圧が下がる。 フローティング基板への帯電が減少し、膜質の均一性が向上する。などの効果が見込めます。

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  • 30Jun
    • E-Wallin HIPIMS に関する論文の検討 

      Hysteresis-free reactive high power impulse magnetron sputtering を読みました.Thin Solid Films 516(2008)6398ヨーロッパにおいて精力的に研究開発されているスパッタリング手段として、HIPIMS があります。パルス放電の中で、デューティー比を極端に低くし、オンタイムがわずか1~2%程度のパルススパッタです。メリットとしては、イオン化率が非常に大きく、反応性が高い膜が出来る(緻密な膜が可能)、オンタイムが短く、オフタイムが長いので、ターゲット、基板が加熱されにくいなどがありますが、基板へのダメージは(フレキシブル基板など)? 内部応力は? 等 課題は、ありそうです。HIPIMSに関連した上記論文を読んだ感想をまとめました。若干、内容に受け入れにくい点があるかと思われます。1成膜レートに関して①反応性スパッタの成膜レートを、DCとHIPIMSで比較している。ここで金属膜のスパッタレートが同一になるようにHIPIMSのパワーを設定して、それとの比較で、HIPIMSのスパッタレートが遜色ないとしているが、これではDCより大きなパワーを入れることになりそのまま比較できない。②産業上の利用を考えると、平均値同一パワーでの成膜レートの比較も必要だが、それ以上に同一パワーでの価格の比較が重要である。通常の10KWパルス電源価格と、HIPMSの同一パワーの電源の比較をしてみる必要がある。 高すぎては、使いようがない。RF電源は、価格の高いことが量産性のネックになっている。2.ヒステリシス フリーに関して①反応性スパッタにおいて、パルス時エロージョンレートが高いためメタルモードになっているので、ヒステリシスフリーであると言っている。しかし、HIPIMSは、オン時間が短く、オフ時間が長い。またエロージョン部は活性化されているはずで、酸素により酸化されやすいはずなのに、酸化しにくいというのは、矛盾している。②実験データのヒステリシス図で、酸素ガスが増加したときに、アーキング多発して、酸化モードでは、測出来ていない。(図では途中まで) 確定的なことは、言えないはず。③シミュレーション図では、DCでのヒステリシスが大きい場合には、HIPIMSでもヒステリシスがなくせないと言っている。以上からすると、この論文のメインテーマであるヒステリシスフリーに関しては、検証が必要である。

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  • 20Jun
    • 大阪日帰り温泉

      大阪出張中、昨日は、季節外れの台風4号が来て、飲み屋を5時に追い出され、もう少しビールと薄膜談義をしたかったところでした。今日は、時間に余裕ができたので、近いところに日帰り温泉がないか探し、祥風苑というところへ行きました。 なかなか良かったです。 場所は、大阪 JR高槻市から送迎バスで15分です。 PHが高く、お風呂から出ると、肌がすべすべで、温泉に入った(-^□^-)という感じになります。 屋上に露天風呂があって、結構広く周辺の山や田んぼが見え、癒されました。今までに日帰り温泉では、伊豆の赤沢温泉、甲府盆地のほったらかし温泉、群馬の望郷の湯が、今のところ私にとって3大温泉です。 新しい温泉をまだまだ探したいですね。

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  • 16Jun
    • 6月22日学振131委員会にてセミナー講演

      少し押し迫ってきていますが、来週6月22日(金)に、ウインク愛知(名古屋)にて、学振131委員会の研究会があります。テーマは「高生産性成膜技術と新産業へのブレークスルー」ですが、そこでアーステック小島から「低ダメージ・高効率新型スパッタカソードと高速成膜技術」というテーマで講演します。興味のある方は、聴講に来て下さい。有機EL用などのフレキシブル基板に対する、スパッタ技術としては、低温・低ダメージ・大面積というのが、プロセス技術としては、大変重要です。さらに、実際に量産で使う場合には、高速に成膜してコストを下げねばなりません。これに対して、GENCOA社のロータリーデュアルカソードと小川倉研のW型カソードを紹介します。

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  • 12Jun
    • はじめまして

      「現場のスパッタリング薄膜Q&A」日刊工業新聞が出版されてから3年がたち、多くの反響を頂きました。 内容的には、整理できたような気がしますが、執筆中は、毎日が明日何をどこまで書いて、どの図、表を使って、参考書、論文をチェックしてというように、なかなかじっくり深く考えるという余裕はとれません。しかし、予定していた応用編までは手を抜かずにまとめることができ、大きな充足感は残りました。編集頂いた日刊工業新聞社の鈴木徹氏、平川容子氏に本当に感謝しております。さて、その後スパッタリング薄膜にもさまざまなニーズが現れており、タイムリーに何か貢献出来ることはないかと考えておりましたが、ブログを使った情報発信を行うことを考えました。ホームページもありますので、ブログからはスパッタリング薄膜だけではなく、日々思いついたことや研究会、学会などの様子、旅行や趣味の話題なども書けたらと思っています。

      テーマ:

プロフィール

小島啓安

性別:
男性
血液型:
O型
お住まいの地域:
神奈川県
自己紹介:
「現場のスパッタリング薄膜Q&A」日刊工業新聞社刊 384ppの著者です。スパッタリングは、スマート...

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