High rate reative aluminium-doped zinc oxide(AZO) deposition by dual rotatable magnetron sputtering

GENCOA社プレゼン


についての、解説をします。


ISSP 2011の中のプレゼンです。 有機ELや太陽電池などに必要な低ダメージのスパッタカソードが求められています。 低ダメージには、熱的のものと、高速粒子 によるものに分けられます。


熱的には、セラミックターゲットを使わずに、金属ターゲットの反応性スパッタを行い、遷移領域制御により高速化することで、大幅なコストダウン(①ターゲットのコストダウン、②スループット向上によりコストダウン)が可能です。


高速粒子的には、ロータリーカソードを2台用いて、隣り合うカソードの磁場を相互にリンクさせ(通常は、2台同じなので、隣り合うカソードの磁場は、S-S、N-NとなるがS-Nとリンクさせる)、2台のカソードの中心に電子をトラップさせて、プラズマ密度を向上させ、放電電圧を下げる事が出来る。さらに、マグネトロンの角度を変えて、プラズマ密度、基板に対する効果を調節することが出来ます。


結果として、

デュアルカソードを用いているので、AC、あるいはパルスによりアーキングが 減少して、欠陥が少ない、アノードレスにならない、ターゲット交換頻度が半分 になる


ロータリーカソードなので、全面エロージョンでアーキング減少、

 ターゲット利用率が高い、冷却効率が良く熱の放射が減る


・リンク型マグネトロン配置とマグネトロンの傾斜可能なので、プラズマ密度が上昇、放電電圧が下がる。 フローティング基板への帯電が減少し、膜質の均一性が向上する。


などの効果が見込めます。