平田さんと冴木さんのこと
通常であれば、彼の君を基点にしてはならない場合
当然即座に武原さん基点にしてしまう所なんですが
だって「主役」だし
初日そうならなかったのは
怖かったんですもん(苦笑)
だってさー
自分のせいで葵ちゃんが謹慎とかになっても
警察手帳と手錠とかを係長に預けることになっても怒った顔してたんで
今回の事件、理不尽なのはわかるけれども
それに葵ちゃんを巻き込んではダメだよって思って
なんだけれども22日の夜
警察手帳と手錠を係長の前に置いて、とぼとぼと定位置に戻る葵ちゃんを
平田さん、目で追ったんだ
ああ、巻き込んだんだってこの人わかってるんだなと
それでも、やらなければならないことなんだなと
それはなんだ?
ん?そも平田はなんでちゃらんぽらんな男になったんだ?
前は熱血刑事だったはず
今でも心の中では血潮たぎってる顔をしておりますが
はて?その謎をどう解こう
前述の通り、平田の父親は
張り込み中に車を止めた場所が「偶然」マンホールの上で
そこに溜まったガスに「なんらかの火」が引火した不幸な「事故」で亡くなった…ことになっています
係長いわく「殉職」だけれども
普通警察が調べて「偶然」とか、原因は「なんらか」とかありえない
「張り込み中の警察官」の事件ですよ
本来、ことさら丁寧に調べるもんだ
残っている調書も圧倒的に少ない
その当時も「警視正」が持っていってしまったのか?
で、この平田父の事件
相棒冴木と張り込み中に起こった事件です
「偶然」冴木さんが食べ物を買いにいった間に
ここまでに「偶然」が2つ
観ている観客にはわかります
平田父が自分の使い捨てライターで火をつけた時には爆発は起こらなかった
そこで平田父がタバコを吸うのをあきらめていたら、その日も事故は起こらなかった
でもその日、平田父はライターを探したんです
ダッシュボードの中にはなかった
それでも探すと
落ちていたんです、助手席の…ちらっと見ただけではわからない椅子の下
冴木が座っていたら確実に見えない
そして探そうと思わないと見つからない
そんな隙間にライターは落ちていた
「今日も動かないかもしれませんね」
何日も彼等が張り込みをしていたのはわかる
タバコは匂いがこもるからと
何度も何度も「この中ではタバコは吸わないでください」と
そう言った冴木のものでないとしたら誰のものだろう
いや、冴木はタバコ吸うんですよ、本当は
この男、そういう男であったとしたらどうだろう
タバコを吸うんだけれども、「もしも」の時のために
「吸わない」振りを何年も続けられる男であるとしたらどうだろう
いつ見つけてくれるかわからない
万が一にも誤爆しないともわからない
そんなジッポの上に座って、何日も何日も
いや、何年も
相棒にも嫌煙家だと思わせていた男だとしたらどうだろう
精神的にもギリギリの所で
あの日、冴木は平田父に声をかける
「タバコは外で吸ってくださいよ、匂いがこもるんですよ」
「あ、絶対タバコ吸わないでくださいよ」
暗示にかかったかのように
平田父は車内でタバコを吸う
「窓あけりゃ問題ねーだろ」
親子二代にわたって
警察が言う所の「正義」ではない事件を追っていたのだろうか
でもまあ実際、河野さん作る冴木はそこまで悪い人には見えなかったし
最後の最後に水沼警視正に「警察は正義か?」と問うような青臭い所もあったりするので
母親一人子一人で育った河野(妄想妄想)はクビになるわけにはいかん状況でもあったりしたのでしょう
その母のために金が必要だったのかもしれない(あくまで妄想)
まあでも一度、手を染めてしまった刑事ってのは、どこまでも利用されていくものです
平田父への罪滅ぼしという面もあったのか
冴木は何かにつけ平田家を訪ねた
強く育ってほしいと願い、それこそ剣道なんか教えちゃったりして
その冴木から父親の話を聞くにつけ
いや、父のようにも感じられる冴木にこそ憧れて
冴木がもっとも望まぬ道に少年は進む
警察官となって
やがて
青年は調べ始めるだろう
父親の事件を
そして青年は出会う
父親の事件、2番目に駆けつけた警察官に
その人は言う
駆けつけた時、ガスの匂いはしなかったこと
火元と言われる使い捨てのライターは平田刑事の胸ポケットに収まっていたということ
あまりにも少ない調書の中に
彼の証言は記載されていなかった
証言は冴木のものひとつ
すみやかに事故として処理された
冴木は父の事件に関与しているのか
それはやさぐれるわー
まあ、後半はやさぐれた「ふり」をして、ずっと「真実」を探していたんだろうけど
冴木もそれに気がついてたんで
「見張り」と称して、平田のブレーキにならないかと本城を相棒につけたんだろうと思う
なんとか上に目をつけられないようにと願いながら
これが彼の最後の親心だったんじゃないだろうか
なにげに好きだったこの2人ですが、気になった所を最後に(最後に書くなや)
・平田さんが舞台奥に向かって聞き込みを行う所
通常の席で聞いていると「夜中にどうも」って言ってるように聞こえました
お気に入りの舞台上に近い席で聞くと「夜中に車?」だったよ(爆)
・平田さんの机ドン!!!!!
机が千秋楽まで持つのか不安なほどの勢いだった
久しぶりに「クラッシャー」って通り名を思い出した
・平田さんの階段ゴロゴロ(初日、階段ではなくホームからの転落だと思っていた)
やっぱりバン!!!!!!!って音がすごかったので
ああ今日のチェキ会武原さん参加できないわーと思った日があった
終演後に「大丈夫です!!」と笑っていましたが
とある作品でそのまま病院に行った事件もあったじゃないですかー!!!!
ファンは心配性なのよ、そこんとこよろしく!!
・若き日の冴木さん
初日「車内でタバコ吸わないでくださいよ」が「署内」に聞こえてて
警察署で爆弾騒ぎ起こすなんて、すっごいわーとか思ってました
今回の基点探し
さて、彼の君はいつも私の芝居の基点の君であるわけなんですが
今回ばかりはそういうわけにもいかず(充分基点にしている気も)
まず基点探しをする第一回目
あらどうしよう見つからない
おもしろいんだけれども、どっかひっかかりをつからないと
さららららーと流れていく人なので(なんてやっかいな)
セリフを思い返してみて………葵ちゃんかなと
というわけで葵ちゃんを中心に観ようと試みた回もあった
平田さんと葵ちゃんの身長差がツボだったこともあって
ここに「萌え」を見出そうともしたんですけれども
まあ何回か観ると、それは違うなと
平田さん、葵ちゃんにとって「ターニングポイント」の人だったんじゃないかと思います
ずっとずっと後、葵ちゃんが30超えた頃、少しだけ後振り返ってみた時に
確実に自分の人生を変えた人
今作、一見さわやかに終わっていますけれども
あの勢いで行くと近日中に平田さん消されちゃうじゃん
でもあのやりとりがあると
楔として葵ちゃんの中に残る
考えて
ちゃんと周りを見て、浮かないように
でもゆっくりと確実に今度こそ
私が「真実」にたどりつく
平田のような
平田の父のような
そんな警察官達が本当の「正義」を守れるように
その道を絶やさない、そんな覚悟を決めた本城刑事のターニングポイントの男が平田なのかと思ったりしました
さて、その本城刑事、葵ちゃん
ゆとり世代と言われて怒る
これはたぶん
「あんな奴らと一緒にするな」ではなく
たぶんまぶしいんだ、彼らが
たとえば金田さん
職場の近くに家を借りて
非番の日にはおしゃれをして、合コンに出かけて
彼氏がほしいよーって言う
普通の女の子達
葵さん、たぶんその中に入れなかったんだ
何度か入ろうとはしたんだと思いますよ
でもなんていうか「違和感」
キラキラと輝く女の子達の中にぽつんとひとり
自分で感じてしまう「異物感」
どうか一緒にしないでください
あんなまぶしい人達の間に自分をまぎれ込ませないでください
葵さんのメガネは伊達めがねなんじゃないだろうかとも思う
あれは一種のバリアなのかなとか
彼女が1時間半かける通勤時間
それは彼女のリセットの時間
窓辺に座り、本を読みながら時折暮れていく夕日をながめて想像をめぐらせる
まるで自分が普通の少女のようにも感じられる特別な時間
ついそのことをしゃべってしまう
でもね、やっぱり笑われる
ほらね
普通のことをしゃべっているつもりなのに
小さい頃から育ってきた場所がどんなに愛おしいか
早起きしたわけじゃなく、当直だったこと
彼女は上の目を気にしてやっているわけじゃない
ただ真面目にやっているだけなんだけど
そんな風に見られてしまっているんだろうか?
自分の行動は人にはそう映っているのだろうか
どこか人と
やはり違うんじゃないか
いつも不安で
でも違ってもいいのだと
お前の中にある「思い」
それこそがお前
「真実」なんだと
平田が教えてくれたような気がするのです
うん、確実に平田に出会えたことで葵ちゃんは変われた
なんてことを考えて、葵ちゃん中心で観ることを決めて挑んだ何回目か
それを力ずくで覆していったのが、やはり平田さんを演じた武原さんかなぁ
最終的には平田さんを追ってしまっていましたね
真実へのClew
彼の君、初「作・演出」の舞台です
始まる前はそりゃードキドキドキドキドキドキドキドキドキドキしてたんだけれども
やはり彼の君はできる子
伏線がいたる所に張り巡らされていて
観れば観るほど深いなーって思える作品となっておりました
逆に1回だけだと謎が謎を呼んでいたかもですが(爆)
そういう私も初回は「え?」とは思ったのですよ
これからだー!!!という所でさわやかに終わった
え?これからでしょ
あれとあれとあれとあれとあれはどうなった???
どうかお願い、教えてプリーズ!!!
と、いうわけで
終演後、お友達、そしてキャスト(カフェ公演ばんざい!)の皆様に謎を解いていただきました(おい)
まず最初の爆発がお父さんの事件って気がついてなかったので
それは平田さんと本城さんに教えてもらったよね(爆)
大きな組織の謎は解き明かされなくても問題無しって言ったのはお友達
これは「相棒」の世界だと思えばいいって
彼の君は石坂浩○だと(爆)
そう思って観てみると、ぽむ、ぽむぽむぽむ
納得納得
その方向さえ定めていただければ
想像の羽がぱたぱたぱたぱた飛んで行きましたよ
いやー良い作品、こういうの大好き
演出に関して言いいますと
良くも悪くも
吉谷さん演出にどっぷりつかって生きてきた人だな~と
このキャパでやるにはちょっと苦しくないかい?なオープニングアクトや交差
過去と現在が入り乱れる時間軸
これが「はじめまして」の人にはどう映るのかってのはよくわからないんですが
当方がそれに慣れすぎていることもあって
つっこみ所は多々あれど
初演出でこれ、本当にすごい
というか良質な作品って言ってもいい作品に仕上がっていたのですよ
もう一度言おう、彼の君はほんにほんにできる子
演出家にストレスフリーって、まことにありがたい(おい?)
あ、でも、あのキャパにあの長椅子と、机は必要だったのかしら?とか
その2つが一番使われていたシーンというのは
チェキ会とメッセージ会だったような気がするよ(苦笑)
まあでもこの長椅子に腰かけるシーンは非常に耽美でございましてねぇ
私は足組まないバージョンが好きでしたよ
チェキ会ではぜひこのポーズでお願いしたいと決めていたのに
とんだことでとんだポーズの方になってしまって
でもあたち後悔してない!(爆)
けど次回はあれでお願いしようと思う(いつの間にかチェキの魔の手にも落ちとるぞい)
そう、彼の君はキャストとしても出演しておりました
大事大事、そこ大事
作・演出「だけ」とか、ゆめゆめお考えくださいますな
伏してお願い申し上げまする
いや、彼の君の演出好き、ほんと好きだったけれども
役者としての彼の君が一番なんで、飴なシーンも少しは下さい、そこんとこよろしく
そんな彼の君の役は水沼馨警視正
びっくりするね、刑事で「かおる」って美形の代名詞か?(字は違うけど)
彼の君の登場シーンでの演出は誰だったんでしょうねぇ
ちょっとだけ気になった所をあげておくと
・電話をかけながらなぜ目をつぶったのかしらん?
セリフを思い出しながら言っているようで、毎回気になった
とってもとっても綺麗だったけれども(うっとりとはしてたんかい)
・「なんと?」のセリフが8回観て8回とも「なんと!」に聞こえてきた
「今なんと?」とかにすればよかったのに(今更言うな)
・オープニングアクト
彼の君、ちょい伏目がちに視線をめぐらせる所があってね
普段ファンとはほぼ視線を合わせないツンツンな彼の君ですし
目があったらラッキー!とばかりに視線をそらさない当方ですが
私、今回ばかりは目があった(と思われた)瞬間下向いてましたね
カフェ公演、キャスト近すぎ(ドキドキ∞)
・係長冴木の「そういうことになっています」に答える「そういうこと?」
聞き返すべきは、冴木が「なっている」と言ってことの方なのではないかと
水沼にとって平田(父)の死は警察の見識通り
張り込み中に車を止めた場所が「偶然」マンホールの上で
そこに溜まったガスに「なんらかの火」が引火した不幸な「事故」って言うのが「事実」
警察が認める「事実」こそ「本当のこと」
後に言う「警察は正義だ」
正確には、警察「が」正義、警察が決めたことこそが正義だって人だと思う
なので「期待している」君がそういう言い方してはダメだろう、冴木くん?
期待しているよ、なにせ「相棒をも手にかけられる」男と
そういう申し送りはきている
これからも期待に応える男でいてくれたまえ
こんなことで揺れる男であっては困るよ
使える手ごまは多いに限る
初日、私の斜め後の席の美女が
終演後、挨拶をする彼の君に一言
「悪い人だ!」
ナイスつっこみでした(爆)
そういえば今回の内海の事件
警視正自ら証拠つぶしに赴く事件だということだよね
となれば、彼も内務省のプロジェクトになんらかの役割を持っているということ
気になったんですけれどもねー
浅野が殺される直前にかかってきた電話
「こんな時間にですか?…わかりました、お待ちしています」
なんか、ぱーっと華やかになるんだよねぇ、浅野さん
これは男性が来るんだなと
………………水沼じゃないでしょうねぇぇぇぇぇぇ
おかーさんは許しませんよっ!!!!(いつからお母さん?)
あ、浅野さんと言えば
どうしてプランBがああなったのか疑問です
脳科学プロジェクトなんですよ
殺してしまうくらいだったら、失敗上等
内海を遺伝子操作の実験台にしてしまえば良かったのに…とか思います
実験台に使える人間、まあ裏に内務省や警察ついてるなら、いくらでも調達できるのかもだけど
一体でも多い方がいいし
バック警察なら検視だってなんとかできるだろうしね
第二研究室に仕掛けするのも、すごく長く尺とってたんだよなー
実際にかかる時間なんて舞台上だと省略しちゃって問題ないと思います
あのシーン、カーテンの奥に顔だけつっこんでガサガサしているだけなんで
ものすごーーーくものすごーーーーく手間取っているように見えていました
なんだー?アクシデントかー??どうしたー????くらいの間はあった
あ、そうそう、彼の君は音響もされておりましたよ
私が好んで座っていた席は舞台全体がよく観える場所でありまして
当然彼の君の音響姿はほぼ見ることはできませんでしたが
オープニングアクトの後、ものすごい勢いで音響ブースに消える彼の君がとてもとてもとてもステキでした
(そのシーンしか見えなかったとも言う)
それとグッズについてなんですが
恒例のくじ写真ありました
今回作品がとても良かったので、最終的に皆いても良い子になったけど
ほぼ「はじめまして」のキャスト陣でのくじ写真、最初つらかったわー(やっぱり)
あと、パンフセットなんですが
メッセージカードはほしいけれども、パンフってそう何冊もいらないじゃないですか
パンフといってもカラーA3見開きだもんで、邪魔にはならないけどさー
あれメッセージカード単体売りだと、何度か行く人は他の人にも書いてもらおうかなって思えるけど
1セット1000円だと、もうお目当てさんだけで精一杯です
次回はメッセージカード単体売り(希望価格300円)もご検討ください
ところで…
彼の君、いつからこーゆーことやりたいと思っていたんですか?????
謎が謎を呼び、それが全く解決されないまま終わった舞台ですが(おい)
たぶん一番の謎はそこですよ、彼の君(爆)
まあでも今後、このチーム「無限大(仮)」には大注目してまいります
Rooter含め、年に4回(以上)は会いたいものですねぇ、彼の君
ふぁいてぃん!!!!