今回の基点探し | My Favorites

今回の基点探し

さて、彼の君はいつも私の芝居の基点の君であるわけなんですが
今回ばかりはそういうわけにもいかず(充分基点にしている気も)

まず基点探しをする第一回目
あらどうしよう見つからない

おもしろいんだけれども、どっかひっかかりをつからないと
さららららーと流れていく人なので(なんてやっかいな)

セリフを思い返してみて………葵ちゃんかなと


というわけで葵ちゃんを中心に観ようと試みた回もあった

平田さんと葵ちゃんの身長差がツボだったこともあって

ここに「萌え」を見出そうともしたんですけれども

まあ何回か観ると、それは違うなと

平田さん、葵ちゃんにとって「ターニングポイント」の人だったんじゃないかと思います

ずっとずっと後、葵ちゃんが30超えた頃、少しだけ後振り返ってみた時に
確実に自分の人生を変えた人

今作、一見さわやかに終わっていますけれども
あの勢いで行くと近日中に平田さん消されちゃうじゃん

でもあのやりとりがあると
楔として葵ちゃんの中に残る

考えて
ちゃんと周りを見て、浮かないように
でもゆっくりと確実に今度こそ

私が「真実」にたどりつく


平田のような

平田の父のような

そんな警察官達が本当の「正義」を守れるように

その道を絶やさない、そんな覚悟を決めた本城刑事のターニングポイントの男が平田なのかと思ったりしました


さて、その本城刑事、葵ちゃん

ゆとり世代と言われて怒る

これはたぶん

「あんな奴らと一緒にするな」ではなく

たぶんまぶしいんだ、彼らが

たとえば金田さん

職場の近くに家を借りて
非番の日にはおしゃれをして、合コンに出かけて
彼氏がほしいよーって言う

普通の女の子達

葵さん、たぶんその中に入れなかったんだ

何度か入ろうとはしたんだと思いますよ

でもなんていうか「違和感」

キラキラと輝く女の子達の中にぽつんとひとり

自分で感じてしまう「異物感」

どうか一緒にしないでください
あんなまぶしい人達の間に自分をまぎれ込ませないでください

葵さんのメガネは伊達めがねなんじゃないだろうかとも思う

あれは一種のバリアなのかなとか


彼女が1時間半かける通勤時間

それは彼女のリセットの時間

窓辺に座り、本を読みながら時折暮れていく夕日をながめて想像をめぐらせる

まるで自分が普通の少女のようにも感じられる特別な時間

ついそのことをしゃべってしまう

でもね、やっぱり笑われる

ほらね

普通のことをしゃべっているつもりなのに

小さい頃から育ってきた場所がどんなに愛おしいか
早起きしたわけじゃなく、当直だったこと

彼女は上の目を気にしてやっているわけじゃない

ただ真面目にやっているだけなんだけど

そんな風に見られてしまっているんだろうか?
自分の行動は人にはそう映っているのだろうか

どこか人と

やはり違うんじゃないか

いつも不安で


でも違ってもいいのだと

お前の中にある「思い」

それこそがお前

「真実」なんだと

平田が教えてくれたような気がするのです


うん、確実に平田に出会えたことで葵ちゃんは変われた

なんてことを考えて、葵ちゃん中心で観ることを決めて挑んだ何回目か

それを力ずくで覆していったのが、やはり平田さんを演じた武原さんかなぁ

最終的には平田さんを追ってしまっていましたね