新しいシリーズを始めました。
その名も「対義語二字熟語百顆印」。
100個の対義語を、
100個の印に刻んでいく。
そんな途方もないプロジェクトのスタートです。
第1作目は「可否」
記念すべき第1作目に選んだのは「可否」という言葉。
物事の良し悪しや許可されるかどうかを判断する際に使われる言葉です。
賛成か反対か、
許可か不許可か。
私たちは日々、
様々な場面でこの「可否」を問われ、
また誰かに問いかけています。
「可否」という言葉について考える
制作しながら、
この言葉についてずっと考えていました。
自分の中で判断するのであれば良いけれど、
人を判断することはできないよなぁ、
と。
だってそれぞれ違うんだもん。
可でも否でもないものは何だろう? 保留? でもそれって、
否に入るのかな…
そんなことを刀を動かしながら、
ぼんやりと考えていました。
篆刻は不思議なもので、
文字を彫っている間、
その言葉の意味と向き合う時間が自然と生まれます。
一画一画に集中しながらも、
その言葉が持つ重みや広がりを感じる。
そんな時間が、
私はとても好きです。
新シリーズの制作ルール
今回のシリーズでは、
自分なりの縛りを設けました。
- サイズ: 10mm角で統一
- スタイル: 朱白文のみ
前回の国字シリーズは6mm角でしたから、
今回は少し大きくなりました。
数字で見るとわずか4mmの差ですが、
実際に彫ってみるとこの差は大きい。
前回は36mm²に一文字、
今回は50mm²に一文字。
面積にして約1.4倍。
彫りやすさは格段に上がりました。
久々の朱白文、そして失敗
実は久々に朱白文を彫ったのですが、
なんと枠を間違えてしまいました(笑)
まぁ、
久々に彫ったらこんなもんです。
失敗も含めて、
制作の過程。
完璧じゃないからこそ、
手彫りの味わいがあるのだと思っています。
金文風から小篆風へ
前回の国字シリーズでは金文風の書体で彫っていましたが、
今回は小篆風に変更しました。
これは印面の形状が変わったことが理由です。
6mm角の正方形から10mm角になり、
文字の配置バランスが変わったため、
自然と書体の選択も変わっていきました。
篆刻は、
印材のサイズや形、
そして彫る文字によって、
最適な表現が変わってくる。
その都度、
最善の選択を探っていく。
それもまた、
この技法の面白さだと感じています。
百顆への道のり
これから百個。
どんな言葉と出会い、
どんな形が生まれるのか。
正直、
私自身もまだ見えていません。
でも、
それが楽しみでもあります。
一つ一つ、
丁寧に。
言葉と向き合いながら、
刀を進めていこうと思います。
制作情報
- 作品名: 可否
- サイズ: 10mm角
- 書体: 小篆風
- 技法: 朱白文
- シリーズ: 対義語二字熟語百顆印 #01
- 印影
YouTube動画
制作過程や完成作品の詳細は、YouTubeでもご覧いただけます。
可=YES、否=NOってことですよね。
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