𬺰(もぎき)。
「枝をもいだ木」という意味を持ち、
姓氏にも用いられる字だそうです。
ただ、
字面を見るとどうしても枝というより
「根をもいだ木」にも見えてしまう。
手元の辞書には載っておらず、
ネットで調べるしかない字。
「えだなし」と読むものもあれば、
「もげき」とするものもあり、
正直なところ、
よくわからないまま彫ることになりました。
でも、
植木職人さんにとっては、
毎日の仕事の中で普通に目にしている存在なのかもしれません。
そう考えると、
この字も急に現実味を帯びてくる気がします。
今回は朱文で彫りました。
枠は上下左右すべて太さを変えて構成しています。
均一ではなく、
あえてバラけさせることで、
印全体に少し動きが出てくれればいいなと思いながら。
そして今回はもうひとつ、
大きな出来事がありました。
刀匠に依頼していた新しい印刀が到着。
さっそく使ってみたのですが──
案の定、
まっすぐ彫れない。
研ぎ立てすぎている刃は、
石に食い込まず、
どこか弾かれるような、
変な動きをする気がします。
少し刃先が緩んでくると、
石と噛み合ってくれるような感覚が出てくるのですが、
そこに至るまでは、
どうしても扱いづらい。
結局のところ、
しばらく彫り続けて、
道具と仲良くなるしかないんだろうな、
といういつもの結論に落ち着きました。
字の意味も、
道具の癖も、
一度で完全にわかることなんて、
やっぱりほとんどありません。
今日もまた、
石と向き合いながら、
少しずつ手の感覚を擦り合わせていく。
そんな一日でした。
・作品情報
- 印影:
- サイズ:6mm、朱文
- 書体:金文風
- 動画:
- 通販サイト:「繪驗房」音型の通販サイト
生成AIさんにイメージを作ってもらいました。

