今日はウンコについてお話したいと思います。
よく患者さんから理想的な便とはどういう便なのか?ということを訊かれます。
硬さについては
歯磨き粉より硬め
しっかりとした形のある便
便器の水が濁らない便
とお答えしています。
便の状態を表す世界的な基準として「ブリストル便形状スケール」というものがあります。
うちの診療所の問診票にもこれを用いています。
3〜5が理想です。
便の太さについては
足の親指大くらい
とお答えしています。
肛門の穴の大きさは個人差がありますが、実はそんなに大きく変わらないのです。
体格が大きい小さいとか、太っているとか痩せているとか、あまり関係ありません。
ご自分の足の親指くらいの太さの便が出てればOK
ただし便の太さは便の硬さによって変わります。
やわらかい便は肛門の穴を大きく開かなくても出るので細くなります。
だから軟便気味の方は便が細いかもしれません。
「便が細い=肛門が狭い」というわけでもないのです。
ある程度、硬さのある便を出さなければ穴は大きく開きませんので、ぶっといウンコを出すためには、ちょっと硬めのウンコがベスト
そんなこと言っても、どんなウンコが出るのかは日によって違います。
食べた物も違う
摂った水分量も違う
運動量も違う
睡眠も違う
体調も違う
だから毎日違うウンコが作られているわけです。
量も質も違って当然。
だから一喜一憂せず、1日1回少量でもスッキリ出し切れていればOK
ただしお腹が張る、苦しい・・・という症状がある場合は、腸の便秘かもしれません。
その場合は腸に働きかける治療が必要になってきます。
便がどこで停滞しているのか
腸なのか
出口なのか
で治療が違ってきます。
そこは診察しないと分からないので、ブログではお答えしにくいのですが、腸の便秘治療は世の中で広く行われていますので、こちらはアプローチしやすいと思います。
ただし、腸を黒くする下剤だけは常用しないで下さいね。
腸を黒くする下剤や健康食品に要注意 〜大腸メラノーシス〜
黒くなった腸は自分で動かなくなります。
土管のような腸になり、薬を飲まないと便が出ない体になってしまいます。
長期間服用していると、だんだん薬が効かなくなり、量が増えていきます。
下剤で下痢便ばかり出していると肛門が狭くなってしまうので要注意。
近年はウォシュレットの普及で洗いすぎによる上皮性の肛門狭窄が多いです。
肛門が狭くなる原因 〜肛門狭窄症〜
昔に比べていわゆる「ケツの穴の小さい人」が増えました
通常は私の指は楽々入ります。無痛です。
そして肛門鏡も痛くないです。
切れているわけでもないのに診察が痛い・・・という人は肛門が狭い可能性がありますので要注意。
いわゆる「肛門狭窄症」で手術を勧められている方がたくさん来られていますが、全員、ブジー治療と肛門マッサージで広がっています。
ただし、ブジー治療は痛みを伴うため、これに耐えられない場合は手術という選択になります。
拷問のような治療だと言われた患者さんもおられます
便の太さは日によって違いますが、
毎日細い便しか出ない
ちょっとでも形のある便が出ると痛い
そんなに便が硬くないのに肛門が切れる
という症状がずっと続いている場合は、もしかして肛門が狭くなっているかもしれません。
星の数ほどある肛門科、かかるなら専門にしている先生を、その中でもまじめに良心的に肛門診療をやっている先生を選んで下さいね。
こちらに選び方を書いていますのでご参考になさって下さい↓
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