先日の「闇を切る」講演会で肛門医療の闇についてお話したのですが、ブログでも少し採り上げたいと思います。
クリニックの看板、分かりにくくないですか?
大阪府で「肛門科」を掲げている施設はどれくらいあるのか分かりませんが、検索すると5千件以上ヒットしました。
つまり「肛門科」を標榜している施設が5千件以上あるということ。
でも肛門を専門としている医師は大阪府では30名くらい。
ということは残りの数千軒は「専門外」の医師ということになります。
例えば検索で出てきたこちらのクリニック↓
一体何科の先生
もしかして、ここの医院には内科の先生と、外科の先生、皮膚科の先生、リハビリの先生、胃腸科の先生、肛門科の先生、呼吸器科の先生など7人くらい居るのかな
と思い医師について調べてみると・・・
なんと一人開業、院長だけ
ということは一人でこれだけの科の患者さんを診ているということですね。
全部の科を診ることは到底不可能。
一体、何科の先生なんだろう
院長の経歴を確かめてみました。
卒業大学とかはどうでもいいです。
大切なのはそのあとの職歴。
何を専門に臨床経験を積んだのか見て下さい。
経歴からこの先生が外科の先生であることが分かります。
外科の中にも「肝・胆・膵外科」「消化器外科」「心臓血管外科」「乳腺外科」など色々あります。
さらに細分化されるのです。
この先生は外科の中でも肝臓を専門にされていて、移植医療に携わっていることがわざわざ書かれています。
ここには肛門科や皮膚科の経験は一切書かれていません。
つまり「やったことのない専門外の科」を開業にあたり、わざわざ標榜したことが分かります。
欧米では自分の専門分野でしか開業できない法律になっていますが、日本は自由標榜制。
医師免許さえあれば、誰でも肛門科を掲げることができます。
開業するときには自分の専門分野だけでは少数の患者さんしか診られないので、あれもこれもとたくさんの科を掲げて、間口を広くして、たくさんの患者さんに来てもらおうというマーケティングが繰り広げられます。
だからたくさんの科を掲げる。
でも自分の専門は一つ。
それ以外の科は専門外。
医師であればそんなことは常識だけど、患者さんは知らない。
看板を見て「肛門科」と書いてあったら「肛門科の先生」だと思うようです。
肛門科は消化器外科の一領域ですが、肛門を専門に扱っている医療機関が非常に少なく、研修できる施設となると全国で20施設くらいしかありません。
そこに行かないと肛門診療の知識や経験、技術の習得が難しいのが現状です。
こちらにその施設を実名で書いていますので参考にして下さい。
日本の肛門科の歴史と現状〜専門の医師を見分ける〜
専門外の医師による誤った診断、痔ではないものを痔と診断して手術をしたり、不適切な手術によって肛門に不具合が生じて排便がまともにできなくなった患者さんを27年間、大勢診てきました。
毎日毎日、肛門過剰医療に憤りを感じながら、専門外の医師に看板を下ろせと言いたい気持ちをこらえながら目の前の患者さんをどうしたら救えるかを考えてやってきました。
不適切な治療をした専門外の医師の所に電話をして怒鳴り込みたいと思ったことも一度や二度ではありません。
「先生が情報を発信して下さい。最初から知っていたら、あんな所に行かなかったから。」
と言われ始めたブログです。
無名の私が情報を発信しても何も変わらないだろう・・・
と思っていましたが、毎日毎日どんな時もずっと書き続けたら少しずつ世界が変わってきました。
もう10年になります。
Googleに意地悪をされているので、肛門のことで検索しても診療所のホームページや私のブログはあがってきませんが、反ワクチン活動で知られるようになってから、そちらの方面から私のブログを知ったという人が増えています。
ワクチンを通して肛門のことを知ってもらえるだけでも嬉しいです。
肛門医療の闇については深すぎて、多すぎて、1記事だけでは到底書き切れません。
これからも書いていきたいと思います。
どうかまじめに良心的に肛門診療をやっている先生に出会えますように。
手術と言われてもその場で決めずにセカンドオピニオンを。
本当に痔かどうか分からない。
手術が必要かどうかも分からない。
手術が必要な痔は一握り。
痔の多くが手術をせずに改善します。
そもそも痔は排泄の結果。
間違った排泄を治さずに手術をしても、また痔になります。
痔は何度でも繰り返します。
だから根本治療は痔の原因となった便通を治すこと。
これからも伝え続けたいと思います。
患者さんのリクエストで復活させた
化粧品と発酵素するりの記事は
コチラ
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