患者さんのリクエストで1日1記事は主に新型コロナやワクチンに関する医療ニュースをお届けしています。
今日は医師サイトに掲載されていた医療ニュースをシェア。
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ビタミンD補充でコロナ感染防げず
ビタミンD補充による急性呼吸器感染症と新型コロナウイルス感染症(COVID-19)リスク抑制効果を検討すべく、英国で第III相非盲検無作為化比較試験を実施。
ビタミンDサプリメントを摂取していなかった16歳以上の参加者6200例(16歳以上)を対象とし、プリック検査で25-ヒドロキシビタミンDが75nmol/L未満だった参加者に低用量(800IU/日)または高用量(3200IU/日)のビタミンDサプリメントを6カ月分提供し、検査・サプリメントなしの対照群と比較した。
その結果、低用量群の5.7%(オッズ比1.26、95%CI 0.96-1.66)および高用量群の5.0%(同1.09、0.82-1.46)に原因を問わない急性呼吸器感染が1回以上発生したのに対し、対照群では4.6%に発生した。
低用量群の3.6%(同1.39、0.98-1.97)および高用量群の3.0%(同1.13、0.78-1.63)がCOVID-19を発症したのに対し、対照群では2.6%がCOVID-19を発症した。
【原文を読む】
Jolliffe DA, et al. Effect of a test-and-treat approach to vitamin D supplementation on risk of all cause acute respiratory tract infection and covid-19: phase 3 randomised controlled trial (CORONAVIT). BMJ 2022; 378: e071230.
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ビタミンDが免疫に重要な役割を果たすことは以前、何度も記事にしました。
こちらの論文ではビタミンDが不足すると新型コロナ感染リスクが高くなると報告されていました↓
ビタミンDが充足している人の死亡率は欠乏している人に比べて約25倍も低かったというデータがインドネシアで出ています↓
ビタミンDが不足しているとコロナ重症化リスクが14倍という研究結果もありましたね↓
これらの結果から、ビタミンDは予防効果というより感染した時の重症化抑止効果を期待して使うものと考えた方が良さそうですね。
有志医師の会の先生の病院でも同様の結果がでていました。
オミクロン感染を防止しようと病院の職員全員にビタミンD内服をさせたそうですが、次々とスタッフが感染し、感染防止効果は無かったと残念そうに報告されていました
なぜそのような結果になったのか考察したのですが、ビタミンDの血中濃度が低い人は、ビタミンDだけでなく他の栄養素も不足していると推察しました。
ビタミンDだけが低い人はほぼ居ないです。
ビタミンDだけが足りてない人は居ないと思われます。
あらゆるビタミンやミネラル、微量元素が足りてない人が多いからです。
特に亜鉛とビタミンCはコロナ後遺症やワクチン後遺症の患者さんで低値であることが血液検査で確認されています。
また300種類以上の体内の酵素反応に関わっているマグネシウムも重要。
マグネシウムが足りないとビタミンDを利用できないですし、サプリ等で多くの栄養素を摂取したとて、酵素反応が起こらなければ燃料を入れても体は動きません。
だからビタミンD「だけ」補っても、他の栄養素が足りてなければ有効に働かない。
おそらくビタミンAやビタミンC、マグネシウムやセレン、亜鉛など感染防御に重要な役割を果たす栄養素が不足していたのではないかと思われます。
だから単体でビタミンD「だけ」摂るのではなく、必要な栄養素を全部補うためにマルチビタミン&ミネラルが基本であると考え、まずサプリを飲むならこれをオススメしています。
マルチビタミン&ミネラルにはビタミンDが25μg(1000IU)入っています。
感染予防にはちょっと足りないので、これにビタミンD単体サプリを足して私は1日100〜125μg(4000〜5000IU)摂るようにしています。
また感染予防にはビタミンC、D、亜鉛の3つが重要なので、マルチビタミン&ミネラルに加えビタミンCと亜鉛も追加。
ビタミンCはリポソーム型ビタミンCとスティック型ビタミンCを併用し1日5〜6g、亜鉛は15mg追加し1日30mg摂っています。
ちゃんと細胞に届くビタミンCサプリ
ご参考になさって下さい。
要するに栄養状態を万全の状態にするためには、全てのビタミンとミネラルが充足している必要がある。
だからビタミンDだけ補っても、他の栄養素が不足していたら感染は防げない。
だから必要な栄養素すべてバランス良く補うことが肝要。
というわけで患者さんが飲んでいる4つのサプリは感染防止および重症化抑止のための栄養術だったわけです。
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