今日は内外情勢調査会に出席し、経済アナリストの中原圭介氏の講演を聞かせていただきました。テーマは「2020年代における企業の経営戦略~人口減少×自動化×人材確保」でした。私の持つ問題意識と重なる点が多く、短期的、長期的対策を非常に分かりやすくお話いただき興味深く聞かせていただきました。

 

中でも「高齢者の定義を変える」ということで、2015年65歳以上は26.6%から2060年には38.1%(3人に1人が高齢者)になる状況の中、例えば75歳以上を高齢者と考えれば、2015年75歳以上は12.8%から2060年には25.7%となります。おそらくこのような定義の変更を政府は具体的に考えていくと思いますが、私は「現役時代と老後」という定義を「第一の人生と第二の人生」という定義に改めるべきと考えます。

 

この「第二の人生」という発想の転換が重要で、「第二の人生」を支える社会システムに変えていく必要があると考えます。例えばマインドで言えば、老人らしい服ではなく、第二の人生用のファッションがあってもいいと思います。第二の人生用の出会いの場が増えてもいいかもしれません。第二の人生を対象にした雇用を充実させることやキャリア形成教育の整備も必要です。医療政策は健康寿命を延ばす政策に力点を置くべきです(残念ながらこの3年弱のコロナ対策は健康寿命を縮める政策です)。

 

人生100年時代を迎える中、私たち日本人の生き方に今の社会システムがミスマッチであると考えます。終末の10年程度の介護福祉体制を充実させることで、50歳からの第二の人生を安心して、希望を持って歩むことができる社会に私は変えていきたいと考えます。

 

人口減少対策、少子化対策について何の効果的な政策を出すこともできず、失われた30年があります。私たち第二次ベビーブーム世代が50歳を迎えた今日、私たちの世代責任として、「第一の人生と第二の人生」と捉えることができる社会に私は変えていきたいと考えます。