皆さんこんにちは
間が空いてしまいましたが、
蒙古襞がなぜ出来るか、という話ですね。
こいつ。
結局あまりピンとくる文献もなく毎日頭を悩ませてました。
蒙古襞を理解するヒントは色々とあるので、列挙していきましょう。
その1
お腹の中の赤ちゃんは、
瞼が張り出してくる→眼球を覆って上下が癒合する→睫毛、脂線、瞼板などが形作られる。→眼輪筋が発達してくる→妊娠6-7か月で上下の瞼が分離。の順序で瞼が形成されます。
その2
生まれたての頃は目の内側が丸くなるくらい強いが、成長とともに軽減、消失する。
外人の場合は、生後3-6か月で消失すると言われている。
その3
西洋人にも出ることがある、一部の地域に集積あり。アジア人では90%程度、ラテンアメリカ人で50%というデータがありました。アフリカにも蒙古襞を有する民族がいるそうです。
人間はなにか条件を満たすと蒙古ひだを発現する要素があるようです。
その4
蒙古襞の機能は、寒冷耐性の向上、日差し効果の二つがあると言われています。
仮説
韓国のKwon先生、日本の柿崎先生などがいくつか仮説を提唱しています。
Kwon先生は、二重から段階的に一重瞼に進化した仮説を提唱しています。
Kwon theory
2015,Kwon
柿崎先生は、眼輪筋の一部の走行と並行になっているため、眼輪筋との関係性を指摘しています。
なんとなくいずれもしっくりこない。
ただ、本質は眼輪筋あたりにありそうです。
以上踏まえた上での自分の仮説
独自の仮説(想像に近い)
発生時における軟部組織(筋肉、脂肪)とのバランス仮説。
まだ目が癒合した状態の胎児の時に軟部組織が多いと瞼のヘリの内側端(内眼角)が、皮膚よりも深い部分に存在する事になります。
その後、瞼の開け閉めで瞼の癒合が徐々に開いてくると予想されますが(これもどこにも書いていない。)、瞼の開け閉めの力が癒合部を切り開く力に達っすることなく、切り開かれなかった部分が蒙古襞になる。
コーカソイドは眼輪筋や皮下脂肪が薄いので、蒙古襞の部分が目のさらに内側まで引き込まれて張り付くように固定されて蒙古襞が無くなる。。。
つまり、
シンプルに瞼の厚さで決まるのではないか!?
これは完全に独自の考察なので、根拠はありません。
この仮説だと、蒙古襞の左右差も説明可能です。
眼輪筋の量は右の方が多い傾向にあります。二重も右が出来づらい人が多いですし、蒙古襞も右の方が張っている人が多いです。
ということは、蒙古襞の下の筋肉や脂肪を切除して皮膚を張り付けるように引っ張って固定すれば蒙古襞は弱まると言えるのでしょうか?
多分上手くいきません。
自分の考えでは、成人してしまうと西洋人の様な皮膚が目の内側に張り付いたような本来の構造は手術で作ることは困難と思います。(絶対に後戻りする。)
そして他の部分の眼輪筋、脂肪は厚いので、バランスも悪くなります。
という事で、それっぽく作る方法としてアジア人にとって1番理にかなっていて自然に見えるのがZ形成と考えます。
(人によってはスキンリドレープもやります。)
蒙古ひだ、奥が深いので、いつかちゃんとまとめて学会発表のネタにしたいですね。
タラタラ書きましたが、お読み頂き有難うございました🙇♂️
次からはもうちょっと一般受けしそうなネタをしばらく書かねば!