みなさんこんばんわ😃

銀座高須クリニック、形成外科専門医の赤石渉です。

 

さて、今日は私の手術で形を作る際の原則を解説していきます。

 

顔、体の形を作るときには、大きく分けて5つの要素で考えていきます。

動く部分は、これに運動が絡むのでさらに複雑になります!

 

①土台

 

②フレーム

 

③内容物

 

④支持組織

 

⑤皮膚

 

 

この5つの要素です。作る場所によって、土台が関係ない部分もありますし、フレームが無い部分もあります。

 

解説していきましょう

 

①土台

 

これは骨格による要素が大きいです。あと場所によっては筋肉とか。乳房であれば、肋骨と大胸筋が相当します。

胸の大きさも、乳酸の量はそれほどなくても、鳩胸の片は比較的大きく見えます。

過大なボリュームの乳房プロテーゼを入れると、肋骨が凹んだり、痛みを生じる事はしばしばあります。土台の強さは人それぞれなので、土台を壊す負荷を与えない事が肝心です。

顔面骨切りなどは土台を作る手術ですが、土台の工事は最初に行い、その後外側で調整していくといった順番が重要です。

 

鼻なんかも土台次第で、たとえ高さが同じであったとしても印象が大きく変わります

 

②フレーム

 

鼻、耳介などは形を形成するフレームがあります。こちらも、ムリをすると歪むので、フレームの強さに合わせた形成をする事が大事です。具体的には鼻中隔延長などは、フレーム作る手術の一つであると考えています。最近は硬いヒアルロン酸などもあるので、ヒアルロン酸で擬似的にフレーム様構造を作る事も可能です。土台の次に、フレームが大事です。

 

③内容物

 

内容物の量で形は大きく変わります。基本的に加齢と共に内容物、ボリュームは減少します。ボリュームが減ると、皮膚には皺がより、形状としては垂れてきます。

脂肪注入、ヒアルロン酸、シリコンプロテーゼなどで比較的調整し易い要素です。最近は顔に対するヒアルロン酸でリフトアップ効果を狙う施術なども広まってきていますね。

但し、ボリュームを減らす手術は「取りすぎ」に注意が必要です。取り足りない場合は、取り足すことは出来ますが、取りすぎた場合に組織量を出すのは難しい場合があります。

乳房の場合、シリコンプロテーゼを入れる手術は内容物を足す手術になります。

 

 

④支持組織

 

靭帯などが相当します。支持組織がしっかりしている部分は谷が形成されます。乳房であれば、乳房下溝、お腹と乳房の境目を決める部分には、垂直方向の靭帯と水平方向の靭帯が存在しています。

乳房再建で新たに乳房を作る場合には、こういった構造を糸で形成する事があります。

また、二重瞼の埋没法は、人工的に靭帯様の構造を作り、折り目を作る手術になります。

また今度解説しますが、無理をしなければ生理的でとても良い手術です😃

 

 

 

⑤皮膚

 

人体の最も外側にある組織で、最終的に見える部分になります。

加齢に伴い、内容物が減る影響もありますが、皮膚自体も伸びてきてタルみの原因になります。皮膚を切除する事で、弛み、皺を解消する事が可能です。皮膚を切る事でリフトアップは可能ですが、切除しすぎると皮膚組織を足す事は非常に大変(形成外科では当たり前に皮膚移植をますが、美容外科として結果を出すのはかなり困難)てす。

手術の際には①〜④の要素を総合して、皮膚の切除量を決定します。

皮膚は、力が加わると「伸びる」特性があります。これを「皮膚は伸びるの法則」といいます。マジでこう教わりました笑。

皮膚を引っ張って形をつくろうとすると必ず後戻りをするので、そこらへんも兼ね合いにいれます。

 

殆どの手術は①〜⑤の要素を調整する形で行います。

 

動く部分は、動きを考慮に入れるので複雑になります。目周りなどは個別に解説しますね。

 

美容手術の場合は、調整する要素を少なくする事が大事と考えています。

術前に、やる手術の効果を予想して説明し、施術する側とされる側でゴールを共有することが、美容整形でHappyになるポイントです!

 

今後個別の手術を解説するときには、この原則に沿って説明していきます。

 

読んでいただきありがとう御座いました!🙇‍♂️