皆さんこんにちは、珠下なぎです。
昨日の予告どおり、本日からはこのあまりに膨大な内容になってしまったブログのまとめに入りたいと思います。
途中からこのブログを読み始められた方、初めて読まれる方にもわかりやすい内容にしたいと思っています。
もしこのまとめを読んで記事の内容に興味を持ってくださった方がおられたら、旧記事をお読みいただければ幸いです。
(文中の数字に対応する記事へのリンクを末尾にまとめました)
~第1部「心のケアのありかた」についてのまとめ~
東日本大震災から2年以上の時が経ちましたが、現地ではまだまだ心のケアを必要とされている方が多くおられることと思います。
大きな災害後の心のケアといえば、PTSDが有名ですが、大きな災害後に起こる心の病気はPTSDだけではありません。
うつ、アルコール依存症、パニック障害などの心の病気を発症された方、もともとあった病気が悪化された方も多いことでしょう。(①)
また、この震災では多くの方が亡くなりました。
震災のように、予想できない死、寿命に比して早すぎる死は、周りの人たちに大きな悲しみを与えます。その悲しみから立ち直るのに、通常よりずっと時間がかかることが多く、いまだ長引く悲しみの中で、苦しんでいらっしゃる方も多いのではないでしょうか。(②)
このように、さまざまな心の不調に苦しんでいらっしゃる方が心がけるべきことは、
「悲しみ・苦しみを否定せずに認めること」「十分休養をとること」「心の回復には個人差があることを理解すること」「抱え込まずに周囲や専門家を頼ること」
です。
悲しみから立ち直るペースは本当に人さまざまです。
逆説的なようですが、「十分に悲しむ」ことができて初めて、その人は前に進むことができるのです。(③)
また、周囲の人にできることは、
「その人なりのペースでの回復を見守り」「マイナス感情を否定せず」「気持ちを吐き出してもいい場所を作る」「つながりを持ち続ける」
ことです。(④)
しかし、今の日本社会の雰囲気は、「とにかく復興、復興」とひたすら前に進むことを強要するきらいがあります。
これは、「いつまでも悲しんでいてはいけない」心の回復を早めるどころか遅らせる心配があります。
「悲しみから立ち直るペースには個人差がある」ことを無視し、「十分に悲しむ」ことを邪魔してしまうからです(⑤)。
しかし、これらの原則(⑥)を実行することは意外に難しいのです。
大きな災害に遭った人に、ついかけてしまいがちな言葉の中に、心の病を長引かせるNGワードが含まれていることもあります。
小説形式で陥りがちな間違いを紹介していますので、こちらもご参照くださいね(⑦)。
NGワードについてはこちらにも紹介しています(⑧)
詳しくはこちらをご覧ください。
(①
(②
今の日本は本当に心のケガをした方を受け入れられるか?~死別後の心について1~
今の日本は本当に心のケガをした方を受け入れられるか?~死別後の心について2~
今の日本は本当に心のケガをした方を受け入れられるか?~死別後の心について3~
)
(③
大きな災害後に起こる心の変化(3)~怪我を治すために必要なこと )
(④
大きな災害後に起こる心の変化(4)~支援者が心がけること )
(⑤
今の日本は本当に心のケガをした方を受け入れられるか?~励ましの功罪1~
今の日本は本当に心のケガをした方を受け入れられるか?~励ましの功罪2~
今の日本は本当に心のケガをした方を受け入れられるか?~「幻滅期」に要注意1~
今の日本は本当に心のケガをした方を受け入れられるか?~「幻滅期」に要注意2~
)
(⑥
(⑦
ショートノベル1~架空の例から心のケアの難しさについて考える~
ショートノベル2~架空の例から心のケアの難しさについて考える
ショートノベル3~架空の例から震災後の心のケアの難しさについて考える~
ショートノベル解答
)
(⑧
最後までお読みくださってありがとうございました。
目次もご参照頂ければ幸いです。
http://ameblo.jp/dr-nagi/theme-10069952155.html