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第3話 なんで解雇なん?

 

 

その腹の出たオッサン、顔を真っ赤にして、まるで火山が噴火したみたいに

「真琴~、1ヶ月前の邪魂(まがみたま)浄化の時、壊したの”オブジェ”だけではないだろ~」

と怒鳴られた

 

はっ?

何いってんのや?このオッサン・・・・壊したの“オブジェ”しかないし、第一、手えさえ触れてないんやけど

 

そう思いながら、あたい、ボケ~~と、ジト目しながら、顔の真っ赤にした腹ボテのオッサンを見てたわ

 

そこで、上司の房江(ふさえ)さんが、

「確かに壊れたのは、“オブジェ”だけでしたよ、その現場は屋上だし、それ以外に障害物は無かったですよ、一体どうなってるのですか?」

と、問い質してくれはった

 

腹ぼてオッサン、何かばつが悪そうに

「オブジェだけでなく、ビルの壁も壊しまくっただろ、後に判って、その分は補償してくれなかったんだよ、どうしてくれるんだ?」

と、気色悪い声色で、追及してきよった・・・・

 

は?・・・・

それは無い無い無い無い~~~

屋上の何処にビルの壁があってん?何かの怪奇現象か~~~

 

流石に、房江さんも

「柏木部長!!!ビルの壁の破損?・・・屋上の何処にビルの壁があったのですか・・・隣のビルでさえ、距離が離れて、どう考えても、私たちの“法撃(ほうげき)”は当たりませんよ」

と、怒りながら、抗議してくれはったよ

 

腹の出たオッサン、房江さんの怒りの抗議が気に食わんかったんかして、執務机を思い切り叩きながら

「うるさい!!現実にビルの壁が壊われいたんだよ!!!」

と、また怒鳴ってきよった

 

その後、オッサン、きしょい微笑みで、

「ビルの壁を弁償するか、それとも会社を辞めるか、どっちにする?」

と、とうとう究極の選択を迫ってきよった

 

ちょっと、待てや~~~~

 

追い詰められた、あたいは、つい

「だったら、そのビルの壊れたって言う証拠見せてくれや~~」

と、腹ボテおっさんに怒鳴ってしもうたわ

 

あちゃ~~やってもうたな~~~

 

でも、辞めさされるかどうかの瀬戸際、ビビッてもしゃ~ない、あたいの人生かかってるんや

 

あたいに怒鳴られた、腹ボテおっさん、顔が赤くなり禿げそうな頭から、沸騰した湯気が出るが如く

「証拠だと~~、依頼先の証言が証拠じゃ~~もう良い、寿真琴!!!お前は首だ~~~」

と、思い切り怒鳴り、あたいに解雇の宣告をしてきやがった

 

なんやて~~腹ボテおっさん、ふざけるなよ

こいつ、しばいたんねん・・・・そう思い、今からおっさんに手を出そうとした時

 

房江さんも、そんな腹ボテおっさんの態度に怒り

「依頼主の証言が証拠ですって!!!それで、真琴さんを首ですって~~ふざけないで下さい!!!」

そして、腹ボテおっさんの執務机を叩き

 

「私も一緒に、その現場にいましたが、何処にもビルの壁なんてなかったのですよ・・・それに、真琴さんは社内でも優秀な“邪魂バスター”の1人ですよ、そう簡単に解雇するのですか?」

と、抗議してくれはった

 

上司で主任の謝花房江(じゃばな・ふさえ)さんって人、本当に優秀で面倒見も良く、直属の部下でもある、頼れる兄貴こと、長谷部頼隆(はせべ・よりたか)さんを始め、あたいらの同僚、後輩たちから、めっぽう慕われるんよ

 

房江さんが、あたいの事、そこまで評価してくれた上、抗議までしてくれはって、ホンマに嬉しいわ~~感激して、思わず涙が出ちゃったわ

 

房江さん、落ち着いたのか、うつむきながら

「何の失態もしていない寿真琴さんを解雇するなら、私も退職しようと思います」

と、言って来た

 

あたいは、房江さんの急な、退職宣言にビックリして、思わず

「あたいの為に、退職しないで下さい!!」

叫んでしまったんよ~~

 

房江さんのような、あたいら同僚・後輩の憧れの上司に辞められたら、あたいら、誰を目標に、仕事せなアカンねん?

 

むしろ、この腹ボテおっさん・・・柏木部長が辞めたら良いやんっと思ったよ

 

何か知らんが、腹ボテおっさんも慌てて

「謝花君!!寿の為に、君が辞める必要は無いのだよ・・・」

と、会社を辞めようとする房枝さんを、宥めようとしてたんよ

 

それに対して、房江さんが

「何故、真琴さんを辞めさそうとするのか分りません・・・そんな無責任な上司の元で働く気を失いました・・・私も辞めます」

と、慌てる腹ぼてオッサンとは違って、冷静に対応しとったわ

 

おっさん、次は、下手にでた態度で、

「社内NO.1、邪魂バスターの謝花君が辞める必要ないんじゃないかな?・・・寿さえ解雇をすれば、解決出来るだろ・・・・だから」

と呟いてたんやけど

 

房江さん、能面な面持ちで

「いえ、私も辞めた方が、会社にとってはマシになるかもしれません・・・それでは失礼します」

と、おっさんに対し、一礼をして

 

あたいの顔を見て微笑み

「真琴さん、私たち明日から、プータローだね」

と、呟き

あたいの手を引っ張り

「今から、私物とか纏めましょ」

と、一緒に部長室から出て行った

 

出て行くとき、腹ボテおっさん何か言ってたんやけど、房江さん無視してた

 

その時、何故か分からへんけど、房江さんの顔が晴れ晴れとした面持ちになっていた

 

こうして、あたいと、上司の房江さんは、みんなに惜しまれながら、大手会社「ジャコン・バスターズ」を退職したんだわ・・・

 

 

 

第4話へと続く・・・・・

 

 

<人物紹介>

 

NO.3

 

三宅美咲(みやけ・みさき)

 

物語の立ち位置:主人公の同僚、親友

 

人種型:獣精人(ビースト・うさぎ)

 

年齢:19歳

性別:女性

身長:157cm

体重:40㎏

体形:標準体型だが、ウエストは細い

 

性格:天真爛漫・少々腹黒

 

出身地:東京都

 

法具:炎舞のグローブで、炎舞の弓、炎舞の指輪で、炎舞の矢を具現化

法属性:火属性

 

<・・・・・>

 

 

 

<<後書き>>

 

他人を楽しませようと”執筆”してるが、どうだろうかね・・・

それと、この3話・・・”なろう”で言う処の”追放系”になるのだろう・・・

 

<<・・・・・>>

 

 

 

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