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第4話 久しぶりの一家団欒やで~~
あたいは、寿真琴・・・
只今、大阪の実家に帰ってきて、2階の自分の部屋(まだ残ってたんや・・・)のベッドに寝そべって、丁度夕方でもあって黄昏てんねん
はあ~これからどうしょうかね~~
一層の事、「“邪魂”ハンター」として、独立するかな・・・・
とは言っても、まだ経験が浅いから資格も取れんし無理なんよね・・・
「“邪魂”ハンター」とは・・・
組織と言う看板を掲げて“魍魎”から“邪魂”を浄化させ、“元の姿”に戻す仕事をする者である「“邪魂”バスター」と違って、独立して“その仕事”をする者を、「“邪魂”ハンター」って言うんよ
例えで言うと、タクシー運転手あるやん、それの“個人タクシー”みたいなもんやねん
そのような資格がないと、緊急の場合を除いて、個人で“邪魂”浄化でけへんねん
“もぐり”で邪魂ハンターする奴もいるみたいなんやけど、捕まると大変やし、かなんな~~
それにしても何で、あたい・・・解雇されたんやろ・・・何も悪い事してへんのにな・・・
どうして、房江さんも一緒に辞めたんやろな・・・
そんな事考えても、しゃ~ないんやけど・・・
気が滅入ってしまう~~~
部屋のドアから、トントンとノックしてきて
「姉ちゃん、入ってええか~」
と、あたいの弟、勇武の声が聞こえたんで
「かなわんで~~」
と、声を掛けたら、直ぐにドアが開き、いきなり
ぱーーーーん!!!!!
「姉ちゃん、解雇されておめでと~~」
と、クラッカー鳴らして、喜び勇んで来よるから、間髪入れずに思い切り腹蹴ったったわ
部屋の廊下で、勇武の奴、腹を押さえ、べそを掻きながら
「痛いやないか!!!冗談も分からへんのか!!!」
と、叫んでるもんやから
あたいも、プチっと切れて
「「落ち込ん出る時に、しょうもない事すんな!!!」」
と、怒鳴ったら
あたいの怒鳴り声が聞こえたんか、一階から、オカンが顔を覗かせ
「帰ってくるなり、なに喧嘩してんの!!!」
と、困り顔で、あたいらを窘めてきた
確かに、そりゃそうだと思い、へ垂れ込んでる勇武に手を差し伸べ、
「大丈夫か?腹蹴って悪かったな・・・立てるか」
と、声をかけてやったら
弟も神妙な顔して、あたいの手を掴み、立ち上がって
「俺も悪かったよ・・・冗談過ぎてたわ」
と、恥ずかしんか、顔を背けながら謝ってきよった
その様子をみた、オカンは、にこって笑い
「姉弟仲ようせんとね~~夕ごはん出来たから、降りてきて食べ~や」
と、言って台所の方に行ってもうた
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1年ぶりかな、オトン、オカン、そして勇武と、家族全員で夕飯食べたんよ
珍しく、オトンが早く仕事から帰って来たんやけど、その訳を聞いたら、
「久しぶりに娘が帰って来たんや、たまに一緒に飯食おうと思ってな」
と、嬉しそうに、オトンが答えてくれたんよ
そんなオトンに、あたいも何か込み上げるもんがあって、感動して涙が出てきたで
それを見た、勇武が、嫌味な笑みを浮かべ
「うわ~~ガサツな姉ちゃんに涙って、全然似合わんわ~~」
と、けしかけてきよるんで、
「あんたみたいな、嫌味しか言わへん奴から慰めの言葉は要らんわ~~」
と、言い返したら
勇武の奴、眼を細めながら
「ホンマは、慰めの言葉欲しいんとちゃうん」
と、呟き、口を尖らせながら
「お~~よちよち、まこちゃん、大変やったね~~」
と、嫌味な囁きをしてきよったわ
「あんたな~~、一遍しばかんと解らんみたいやな~~」
と、あたいがキレてまい、拳を鳴らすと
「ごめんごめん、悪かったよ~~」
焦った勇武が手を合わせ、謝ってきよった
ここは、姉ちゃんの“格”の見せどころ、心を大きくもって
「あ~わかった、許したるわ」
と、胸を張って許したげたよ・・・
なのに・・・・勇武
ボソッと
「乳デカいからって、胸張って威張るなや」
と、小さな声で呟いてたので
つい・・・ぐ~パンしてもうたわ
「オトン、オカン!!!姉ちゃん、俺の事殴りおった~~」
勇武の奴、殴られた頬を手に当てながら、しかも、べそを掻いて、オトンとオカンに訴えよったよ
オカンは呆れながら、ため息をつき
「勇武・・・あんたが姉ちゃんに突っかかるからでしょ」
と窘め、あたいには
「真琴・・・あんたも少しは、お姉さんらしくしなさいよ」
と、注意されたんやけど・・・
あたいかて、“お姉さん”らしく、勇武に接したいで・・・
勇武、ちっとも弟らしくないし、生意気なんやもん
そう思いながら、あたい拗ねた面持ちをしてたんやろう
それを見たオトンが、ビールを一気飲みした後、いきなり大口を開けて
「ガハハハハ~~姉弟、喧嘩してなんぼや~~」
と、言いながら笑い出し、
そして、にこっと笑みを浮かべ
「真琴、勇武・・・なんやかんや、仲良うしてるやん、お互いに言いたい事言ってるんやからな~~」
と、あたいらを宥めてくれたんよ
その時、あたいと勇武は顔を見合わせ、お互いに、はにかみながら
「勇武・・・殴ってしまってごめんやで・・・」
「姉ちゃん、俺の方が悪かったんや、ごめん」
とお互いに謝罪してたわ
あたいらの様子を見てたオカンは、また溜め息をついた後、にこっと微笑み
「やっぱり、姉弟仲良しがええで」
と言って、茶碗を持って、ご飯を食べ始めた
そういや・・・オトンもオカンも、あたいの解雇の事、全然聞いてけえへんかったし、普段通り接してくれてるし、弟とは普段通り仲良く喧嘩してるしで、あったかい家族そのまんまやん
あたい・・・明るく振舞ってるが、ホントは会社を解雇され、落ち込んでいるのを見越して、みんな、気い遣ってるんやなと思ったら
急に涙が出て、思い切り泣いてしまったよ~~
あたいが、わんわん泣いたもんやから、オトン、オカン、そして勇武まで、慌てて慰めてくれたよ・・・なんか、解雇されたショックから立ち直った気分になったで・・・・ありがとう、みんな
あったかい家庭に生まれて、ホントに嬉しいよ・・・よし!!!あたい頑張るで~~~
おーーーーー!!!!!
<人物紹介>
NO.4
林郁郎(はやし・いくろう)
物語の立ち位置:主人公の同僚、良き友人、知恵袋
人種型:森精人(エルフ)
年齢:20歳
性別:男性
身長:171cm
体重:64㎏
体形:細い体形だが、少し筋肉質
性格:慎重、引っ込み思案だが、微妙にイキリあり
出身地:東京都
法具:特殊法具・五色の法術書にて、様々な“木属性の法術”が扱える
法属性:木属性
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<<後書き>>
大阪弁ばかりですんまへん・・・
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