クロークに荷物を預けるとき、少し気の遣うものってあると思います。
お預かりするときは、たいていどこへ行っても同じことを言われると思うのです。
「貴重品、壊れ物、チケットなどのお忘れ物はございませんか?」と。
貴重品これは常識の範囲で説明することもないでしょう。時計や携帯電話を敢えて預けたい場合は一言、「構いませんので預かってください。」と伝えておくといいですよ。ただしその場合は必ずアラームや電源を切って、鞄の中に納めた状態でお願いします
壊れ物買い物帰りなどで、ガラス製品・電化製品・カメラなど。最近多いのは何といってもパソコンです。他に、割れやすいお菓子なども含まれます。パンなんていうのもよくあります。パソコンは、一見してわかりにくい場合は必ず一言「パソコンです。」とお伝え頂くと、トラブルがなくてよいと思います。
チケット「ポケットの中に」という言葉とともにお尋ねしたりしますが、これから鑑賞する、今もぎってもらったばかりの半券のことです。座席がわからなくて取りに戻ったりする手間のないようにお尋ねしています。
本来お預かりできないのは、傘・生き物・生もの(食品)・生花です。(以前にも少し触れています。「傘」など過去の記事をご参照ください)腐るものや、命のあるものは冷蔵庫などの特別な設備がないので、保障できません
でも、持って来てしまってどうしようもないときは、お客様とご相談とすることもあります。それは「保障できませんよ。」というご納得を頂くということでお預かり出来るものであれば、特別にお預かりすることもあります。(傘はこの限りではありません。)それも、主催と相談という大げさなことになる場合もないとはいえません。預けられないものはマナーとして、知っておいていただいて、荷物を考えてコンサートに行くことができればいいですね
形や大きさが特殊なもの、相当大切に扱わなくてはならないもの、心配なもの…etcについては、お預けになるときにお申し出ください。他のものと区別して保管するなどの対処をしますので、ご安心ください
開演しますと、クロークでは改めてお預かりした荷物のチェックをします開場中の大混乱で大丈夫かしら?と心配されることがあるかもしれませんが、お召し物をきちんとハンガーに整え直したり、荷物を最善の方法で置き直したりしています
もちろん、お客さまから何かお申し出のあったものについてはスタッフの誰が見てもわかるように棚にメモを貼るなどして徹底しています責任者も最終的にチェックに入ったりしています。
著名人の荷物をお預かりするドキドキもありますし、もし何かあったらと触れるのも怖いような高価なお召し物もなかにはあります。微笑ましいなと思うのは、クリスマス辺り、カップルの荷物でプレゼントの包みをお預かりする時です
クロークは、語りだすとなかなか奥が深いのです。冬場に向けてお預かりもピークになり、コンサートによくいらっしゃる方は、意識して眺められますと、スタッフの要員が季節ごとに変動するのがわかります
今日は基本的なお話でしたが、具体的にお着物を預ける場合・毛皮を預ける場合などなど、今後もクロークについても少しずつお話をしたいと思います
「クロークでは どんな風に預かってもらいたいか、お客様のご要望をスタッフに一言伝えると、トラブルが防げる。」でした