いいものはいい? | コンサートホールのお話など

コンサートホールのお話など

レセプショニストとして働いているコンサートホールでのお話や、クラシック音楽やとりとめのないことなどを綴っています。

最近、ブログを通して知り合った方の何人かの方と、ブログの外でもメールでクラシックについてお話しする機会が増えましたニコニコ

私に与えられた考える機会・・・一種のシンクロニシティが起こり始めているような気がします。この先に何が待っているのか楽しみですドキドキ


本題はここからです。

みなさん面白いほど共通の「悩み」?というか、「疑問」と向き合っておられます。多かれ少なかれ、クラシックファンのみんながある程度の数の演奏を聴くと、思うことかもしれませんビックリマーク

それは「いい演奏とそうでないものの違いは何なんだろうう?」

「何がいい演奏というのだろう?」「何故感動するのだろう?」等々です。

その真摯な姿勢の方々に、同時期に複数接する機会があり、改めて考えさせられました顔


断っておきますが、その方たちは、クラシックに非常にお詳しい方ですし、自身で楽器を演奏される方もいらっしゃいます。つまり、通り一編の思いつくことはみなさん、よくよくご存知の方たちです。ですので、とりあえず今日のところはそれは横に置いておいて話を進めたいと思いますホッ



答えにはなっていませんが理屈抜きで「いいものはいい」それに尽きる気がします。

その正体を探っていく、というのがテーマなのでしょうけれどアップ


コンサートホールで働く私の同僚は、音大・芸大生、またはその出身の方、演奏活動されている方、何かの楽器や声楽の先生…がたくさんいらっしゃるし、私のようなアマチュアで音楽をしてきた者や、なかには信じられないことですが、全くクラシックを今まで知らず、ただ単に求人情報で応募して凄い競争に勝ち抜いた「楽章って何???」という人までいました叫びお客様の方がその人よりもずっと詳しいようなあせる

(これは稀です。それに、ちゃんと仕事は覚えます、念のため。)


ただ、そういうクラシックに於いては様々なレベルの人の集まりでも、みんなコンサートを感覚的によくわかっているのです。善いも悪いもとにかく聴き続けている環境下という条件で。それで、そんなあらゆる状態の者が、終演後持つ感想は、ほとんど同じなのです。善いものはいい、悪いものは悪いと。(悪いという言葉は語弊があるかもしれませんね。そうでないもの、というに留めたいと思います。)ファンのひいき目や個人の好みは排除して・・・です。そしてそれは、お客様の反応と必ずしも一致しません。



また、少し話題は変わりますが、忘れられないキラキラ吹奏楽コンクールの一場面があります。言わずと知れた淀工が、’86年に全国大会で金賞受賞金メダルした時の曲です。私はその予選の、奈良県で行われた関西大会に聴きに行ったのですが、その名演で有名すぎる自由曲の「アルメニアダンス パートⅠ」ではない方の、課題曲「コンサートマーチ・テイクオフ」です。(アルメニアンについてはもちろん涙ものでしたがここでは語りません。)


普通、マーチといえば、テンポ四分音符=120が基本、もう少しストレートに早く演奏することはあるかと思います。マーチと言ってもこの曲は元々、題名の通りのコンサートマーチですので、ミリタリー的なものではないにせよ・・・でも!淀工は、想像もつかないような早いテンポで(170くらいあったのは気のせい???)風が吹き抜けるような演奏をして会場の皆を圧倒したのですDASH!


自分達の演奏会ではなく、コンクールの課題曲ですよ!普通なら審査員にその時点で「マーチと言う性格をわかっていない。」と酷評されそうなものです(下手だと)叫びもう四半世紀前の話ですので、記憶が定かではないのですが、淀工のマーチの後、会場がどよめいたような気がします。今でいう「鳥肌もの」です。


私が大学時代に出たコンクールでは、自由曲にガーシュインを演奏して、ちょっと選曲ミスかな?なんて思いましたが、きっと淀工なら新鮮な感動を巻き起こしていたに違いないとよく思いましたあせる


審査員の常識さえ圧倒するような演奏。文句を言わせない演奏♪

音楽の知識のない人が、予備知識もないまま「すごくよかった。感動した。」と、一生懸命語っていた演奏。どちらも、単純に「いいものはいい」のでしょう。キラキラ

(だから、その正体を考えるんですってば!!!です、すみません汗


今日はこれにて。

冒頭で記しましたように、このテーマではこれから、更に日本のクラシック界について、話の続きをと思いますぽっぽ1線路