演奏会の企画から、準備を着実に進めるにあたり、「自分達でスタッフをやる」という場合について、考えたいと思います
演奏者と企画だけが先にあるというケースは、スタッフの調達は一番頭を悩ませることでしょう。学校などの団体さんは、OBや保護者の手も借りることになってくることと思います。
そのような場合。事前の打ち合わせは当然成されることでしょう。でもそれはきっと、演奏会自体の進行についてしか、話し合われないことが多いのではないでしょうかただでさえ忙しいなかを、ボランティアでやることに、全員が集まることだけでも相当大変です。何度もということはなかなか難しいに違いありまん
単発的にその日限りのお手伝いを頼むパターンもなかにはあることでしょうけれど、定期的に演奏会を行うような場合は、スタッフに成り得る人を対象にして、出来れば忙しくなる前のオフシーズンに、毎年講習会のようなものを企画するというのはいかがでしょうか?学校なら、演奏する子どもたちも参加するのは様々な観点から勉強になります。感謝をすることも考えるようになるかもしれません
出来ることなら年間を通して2~4回にテーマを分けて行うことが出来ればいいですね。特に新しく入った初めてスタッフを経験する方には意義のあることになると思います学校で子どもが入った部活ということで、これまで全くクラシックの演奏会など知らないような保護者も多いかと思います。せめて1回だけでもお試しの価値はあるかも知れません
テーマについて提案します。可能な時間に組み合わせるなど工夫すれば・・・と思います。
♪進行を含めた、そもそも演奏会とはどういう流れで行われるものなのか。
という素朴な、でも原点に立ち返って始めることも新人には大切です。 初心者には、当日使う「専門用語」(上手・下手など)も資料として配るなどすれば、楽しくなると思います
♪会場のことを知る
使用する会場の図面は、インターネットでホールのホームページを開くと、入手できることが多いです。トイレの位置、楽屋へのルートなど、事前に頭に入れておきましょう。座席表も頭に入れておきましょう。会場内へのドアの把握もです。どのドアを使う・使わないなど考えて行きます。
♪まさかに備えて予備知識を持つ
これは非常に重要なことなのに、あまり行われている様子がありません会場の図面で消火器やAEDの場所の確認し、更に使い方を勉強しておく、ということなら現地でなくてもどこでも出来ます。会場に申し出て、教えて頂きましょう。
リハーサルで当日と同じホールを借りられるチャンスがあれば、消火器やAEDの位置の確認や、出来ることなら訓練も行ってください。何故なら、命がかかっています実際に動いて、これらの位置を目で確かめるだけでも、机上だけの「注意事項」になるのと天と地の差があります。
火事・地震・急病人、他に何か想定できることがあれば、そういった認識をもつことからが第1歩です。
♪ユニバーサル対応を勉強する
身障者や、お年を召した方など、特別なご案内が必要となることに備えます。演奏会を何の心配もなく楽しんで頂けたら最高ですから。事前に情報がなく、当日いらっしゃるケースもあります。
そのようなとき、やることがあります。
1.お付き添いの方はいらっしゃるか・スタッフは何かお手伝いが必要か(休憩中のトイレの付き添いなど)の確認。ご本人に遠慮なくお尋ねしましょう。
2.情報の共有
スタッフの皆で、そのお客様が男女・何歳くらい・お付き添いはあるか・お手伝いは必要か・座席はどこに座られたかをスタッフみんなの情報として回します。
実際対応するのは当日ですが、事前に対応の仕方を周知徹底するといいと思います。
身障者・お年寄りなどといえば車椅子にイメージが偏りやすいですが、他に盲導犬・白い杖・酸素ボンベをつけた方・松葉杖・持病のある方、等々もあります。滅多にないパターンかもしれませんが、そういうこともあるかも・・・くらいには頭に入れておく方が、慌てずに対応できますね。少なくとも私の職場では日常茶飯事の対応でしたから、そう珍しいわけではありません。
そして、特にこれだけはやっておいて欲しいのは、車椅子の扱い方の勉強(知識を持つ)と、実際に触ってみるという体験です。いざ自分が対応となったとき、初めての方では乗っている方にとっては危険です。普段意識したことのない方は、「押している」イメージが強いと思うのですが、ただ押すだけのことではないので、必ず事前学習をしましよう。スロープはどうするのかや、折りたたみ方、ブレーキについてなど知らなくてはなりません。
杖の方の誘導の仕方、盲導犬の対応などなど、知識と体験の両方がが要ります。これは案外プロのレセプショニストでも教わらないところもあるくらいですが、コンサートホールを出たところでも、身につけておくと役立つ知識ですね
♪演奏会という特別な場所にふさわしい接遇
コツはディズニーランドのキャストのように演奏会のスタッフ(レセプショニスト)に「成り切る」ことかも知れません。演奏会という性格上、別の記事にも書きましたが「エレガント」がキーワードです。
実際にお辞儀をお互いにチェックしてみるとか、チケットを切り、プログラムを渡す練習などもやってみるといいかもしれませんね
♪演奏会マナー
まず自身が知ることによって、お客様にはどう対応するかを勉強する。そうすることで必要なお声をかけられるようになります
お客さまによく受ける質問への対応も用意しておきましょう。そして、質問する人・受ける人と、お客様役と二手に分かれて練習してみるのもいいですね
今日は抽象的なことが多かったですが、これからもブログでコツコツとお話を進めて行きたいと思いますので、よろしかったらまたお付き合いくださいませ