きりん座の隠れた大銀河 ― IC 342
🌌きりん座の方向に広がる銀河 IC 342 は、「隠された銀河」とか「隠れた巨人」と呼ばれることがあります。地球からわずか数百万光年という比較的近い距離にありながら、天の川の濃い星間ガスと塵の向こう側に位置しているため、光が弱められ、
- 近いのに暗く見える
- 距離が測れない
- 形がよく分からない
と、長いあいだ正体がつかみにくい天体でした。
🌟フェイスオン銀河のIC 342 は、ゆるやかに広がる渦状腕の中に星形成領域が点在し、淡い光の中に静かな生命力を感じさせる銀河です。派手な構造を持つわけではありませんが、むしろその控えめな輝きが、天の川の幕の向こうでひっそりと呼吸しているような印象を与えてくれます。
🔭今回はSeestar S30で撮影しました。小さな望遠鏡ですが、長時間露光をすることによって天の川の影響といった難しさを抱えながらも、僅かですが、銀河の特徴を描き出すことができたのではないかと思います。
● IC342 銀河 きりん座
SS10秒 総露光66分 12月12日自宅ベランダで撮影
●拡大画像(トリミング)
●アノテーション
IC342 は、かつて局所銀河群に属するとされていましたが、現在は隣のマフェイ銀河群に属するとされているようです。
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Seestar S30で撮影した写真は 「Getaの天体写真集」にまとめているのでよろしければご覧くださいね。


