ハート星雲💛 IC 1805 — 星々が刻む「誕生」の鼓動
🌌冬のカシオペヤ座の一角に、まるで宇宙がそっと描いたハートのような姿を見せる散光星雲があります。それが ハート星雲 IC 1805(Sh2-190)。約7,500光年彼方のペルセウス腕に広がる巨大なHII領域で、若い星々が生まれ続ける“星のゆりかご”です。
🌟中心部には Melotte 15 と呼ばれる若い星団があり、そこで輝く大質量星たちが強烈な紫外線と恒星風を放ち、周囲のガスを彫刻のように削り出しています。今回の画像でも見える複雑な構造や、淡い赤い輝きは、まさにそのエネルギーの証。宇宙が自らの手で形を整えているような、ダイナミックでありながらどこか優しい姿が印象的です。
🔭ハート星雲は非常に広がりが大きく、淡い部分も多いため、撮影は難しく撮影機材や撮影方法に配慮する必要があります。
今回は、Seestar S30の簡単操作でモザイク撮影をしましたが、少しだけはみ出してしまいました。もう少し広く撮れば良かったのですが、それだけ大きい星雲ということですね。
写し出された姿は、まるで宇宙の奥深くから届いた“鼓動”を受け取ったような気持ちになります。
冬の冷たい空気の中で、遠い星々が静かに脈打つ姿を感じていただけたら嬉しいです。
● ハート星雲 IC1805 (Sh2-190) カシオペア座
SS10秒 総露光81分 モザイク撮影 12月9日自宅ベランダで撮影 (北は右下です)
●アノテーション
●元画像
● 屋根越しのハート星雲
自宅の屋根越しに広角レンズでも撮ってみました。
こうして建物が入っていると、ハート星雲がかなり大きい星雲であることがよく分かります。
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Seestar S30で撮影した写真は 「Getaの天体写真集」にまとめているのでよろしければご覧くださいね。



