働くしあわせプロジェクト -13ページ目

先生の対応に脱帽しました!!

おはようございます!

特別支援学校に通ううちの長男は
赤ちゃんや子どもの泣き声が大の苦手。
そして、食べることが何よりも好き。

担任の先生からのお手紙によると、
昨日、給食の時間にクラスの友達がワッと泣き出したそうなんです。

ガマンできなかった長男は、なんと机にあった手ぬぐいを
友達に向かって投げてしまったらしい。

すると、その手ぬぐいはなんと先生のお味噌汁の中へボットン。

先生の飛び散る味噌汁を見て、焦る長男。

先生は「〇〇ちゃんの泣き声を聴いて、ゆうきくん(長男)は
つらかったんだよね。でも、手ぬぐいを投げつけるのは良くない
ことだよね。先生のお味噌汁なくなちゃったから、ゆうきくんの
お味噌汁を半分もらうからね」と対応してくれたそうなんです。

目の前の出来事にどう反応するか?

その場、その場の先生の態度って、
子どもたちにすご~く大きな影響を与えていくと思うんです。

“罪を憎んで、人を憎まず”と言いますが、
まず長男の感情をしっかりと受けとめて、
二度と同じ過ちを繰り返さないように、
食べものを減らすという最高のやり方で
しっかりとお灸をすえてくれた
今回の先生の対応に脱帽しちゃいました。

目の前の出来事にどう反応し、何を選択するか?

ポジティブに反応し、ポジティブな態度を選択すれば、物事がポジティブに展開していく。

ネガティブに反応し、ネガティブな態度を選択すれば、物事がネガティブに展開していく。

わかっちゃいるけれど、いつも試されています。

今日は、先生を見習って、「刺激→反応→選択」を意識して過ごしてみたいと思います。

行ってきます!!

ぼくが考える食の安全あんしん

これまで、全国の高い工賃支払いを実現している福祉施設さんを訪問
してきましたが、取り扱い商品のほとんどが食品であるケースがとて
も多いです。

これは、市場規模が大きいこと、消耗品なので仕事量を安定・継続さ
せやすいこと、手づくりを付加価値に変えられるといった利点がある
からでしょう。

ぼく自身、農や食に高い関心があるので、農業×福祉×ビジネスの融
合には、大きな期待を寄せて、ご支援させていただいています。

趣味が高じて健康・食育検定協議会が主催する「健康・食育シニアマ
スター」(http://www.shokuiku.bz/)なる講師資格を取り、健康と
食について学ばせていただいたのですが、学べば学ぶほど「食が“人
を良くする”のに、経済ばかりを優先してしまって、このままだと日
本の食がやばい、次代を担う子どもたちに負の遺産を残してしまうな
ぁ」と危機感を感じています。

でも、だからこそ、農業×福祉×ビジネスが支え合うモデルをつくり、
広げていく必要があると感じています。

先日、ある勉強会で「福祉施設が農家さんと一緒に日本の食の安心安
全を支えるのは良いことですが、放射能汚染については、どうお考え
なんですか?」というご質問を受ける機会がありました。

とても難しい問題であり、避けては通れない問題です。

でも、問題が起きた時の解決法は、ぼくの中ではいつもシンプルです。

「自分たちが“できること”を、愛と良心にもとづいて全力でやる」
です。

放射能汚染は止められないし、避けられません。

しかし、“できないこと”にフォーカスしたら何もはじまりません。


では、放射能汚染に関して、自分たちが“できること”は何でしょう
か?

1つは、やはり、検査を受けて、数値を正直に公開することですよね。

それから、「産地を変える」という解決策を選ぶ方もいらっしゃるか
もしれません。

「産地を変える」ことで、消費者に安心感を与えることはできるかも
しれません。ただ、自然界はすべてつながっているので、個人的には、
根本的な解決にはならないかもしれないと感じています。

むしろ、ぼくは、健康と食について、正しい知識を愛をもって消費者
に伝えていくことが大切だと考えています。

すなわち、
・食べるものによって、人の体はつくられていること
・放射性物質のみならず、農薬や防腐剤等、経済合理性を追求して
 つくられた食は、なるべく避けること
・日本人の体には、玄米菜食、発酵食品を中心とした食事が合い、
 それらは免疫力を高め、デトックス効果があるということ
※「玄米と放射能」 
http://www3.cypress.ne.jp/oneness/genmai201105.pdf
・あまりに神経質になるより、免疫力を高め、デトックス効果を
 意識した食生活を目指した方が良いこと
・愛情を込めて育てられた素材を、愛をもって調理し、よくかんで
 感謝しながら食べることが健全な肉体をつくること 等々です。

ちょっと想像してみてください。

信頼できる友人から紹介された美味しいと評判のレストランに家族
で出かけたとします。

新鮮な素材を使った料理に舌鼓を打ち、お父さんもお母さんも子ども
たちも笑顔で楽しい食事をしています。

「この野菜とても美味しいわ。どこで取れた野菜かしら」と
シェフに聴いたら、あなたが避けていた産地の野菜だとわかりました。

子どもたちに「食べるのやめなさい!」と神経質に反応しますか?

愛をもった誠実な友人と付き合っていて、その友人がオススメする店
であれば、愛をもった誠実な仕事をされているでしょうし、普段から
免疫力を高め、デトックス効果を意識した食生活を心がけていれば、
なんら神経質になることなく、家族と楽しい食事の時間を過ごせるの
ではないでしょうか?

「愛と良心のある人がつくった素材を、愛と良心のある人が料理した
ものを感謝していただく」これに勝る“食の安全あんしん”はないと考え
ています。

感じる力

「ダイアログ・イン・ザ・ダーク ・タオル」をご存知でしょうか?

 このタオルは、タオル本来の機能である「人肌に触れた時の吸水・
吸湿」や、感性と しての「肌触り」「風合い」 をより高めるために、
繊細な触覚をもつ視覚障がい者たちのタオル・テイスティングによっ
て誕生した商品で、愛媛県今治市のタオルメーカーとNPO法人ダイ
アログインザダークが共同開発し、グッドデザイン賞など数々の賞を
受賞していらっしゃいます。

「視覚が不自由だと触覚が発達する」

 何かが凹めば、何かが凸する。これが自然の摂理です。

 うちの子は、知的に障がいをもって生まれてきた分、コミュニケー
ションが苦手です。自分が伝えたいことをうまく相手に伝えられなか
ったり、こちらが伝えたいことを言葉で理解するのが難しかったりし
ます。でも、その分「感じる力」が長けていると思います。

 4年前、ぼくが、息子の障がいを受容できるようになって、生まれ
てはじめて夢(当時の夢は、息子と共に働く会社をつくる、でした)
を持てるようになった時、彼に「(生まれてくれて)ありがとう」と
伝えたことがあります。

 その時、彼は泣きながらぼくの胸を叩いてきました。
 
 彼に「ありがとう」の意味が伝わったかどうか、未だにわかりませ
ん。でも、ぼくは、彼がその時までずっとぼくに受容されていなかっ
たことを肌で感じていて、ぼくが「ありがとう」と伝えた瞬間に、彼
は「やっと自分が受容された」と感じることができたのだと信じてい
ます。

 そして、6年間、息子に悲しい思いをさせてきてしまった分、二度
とこんな思いをさせてはいけない、というのが「一人ひとりが輝き、
働くしあわせを感じられる社会(職場)をつくる」というミッション
につながっています。

 だから、ぼくにとっては、法定雇用率を達成していようが、いまい
が、正直、あまり関係ありません。一般就労だろうが、福祉的就労で
あろうが、これも、関係ありません。

 要は、そこで、働いている人、一人ひとりが働くしあわせを感じな
がら、働けているかどうか、これが職場の良し悪しの基準です。
 
 ちょっと、脱線しましたが、うちの息子に限らず、知的障がいのあ
る人は、人一倍“感じる力”が優れていると思います。

 ある職場で実際にあった話。
 
 その会社では、法定雇用率を守るために、知的障がいのある社員を
雇用していましたが、別室に隔離し、単純な軽作業を行なわせていま
した。

 その社員は、よくパニックを起こして、大声を出しながらトイレに
引きこもるといった問題行動を繰り返していたそうです。

彼は言葉には出さないけれど、「仲間はずれにされている」と感じ、
つらくて、つらくて、問題行動を起こしていたのではないでしょうか。

一方、ぼくの尊敬するあるリーダーの話。

 「障がいがあるから低賃金」というもっともらしい公式に違和感を
感じた彼は、ビジネスの力で「障がいがあっても高賃金」を実現しよ
うと重度の知的障がいのある人たちを雇用して起業します。
 
 しかし、事業はなかなか軌道に乗らず、やがて資金も底を尽きます。
 
 それでも、彼は、あきらめずに、賃金を払い続け、活路を見出そう
と努力を続けます。

 すると、重度の知的障がいのある社員たちが、自ら創意工夫し、仕
事を覚えようと努力をはじめたそうです。

 彼らは、リーダーの本気を感じとり、本気で動き始めたのです。

 そして、もちろん、その事業所は繁盛店になり、今では、全国的な
モデル事業所になっています。

 「知的障がいがあるから、彼らにはわからないだろう」というのは、
まったく真逆であって、彼らには人一倍伝わっているのだと思います。

 仕事を楽しんでいるか、否か。
 
 本気で工賃アップを実現しようと思っているか、否か。

 愛のある支援か、カタチだけの支援か。

 恐ろしいくらいに、伝わっていると思います。

 彼らが、楽しんで仕事をしていたら、自分も仕事を楽しんでいると
いうことだと思います。
 
 彼らが、目標達成に意欲を燃やしていたら、自分も目標達成に意欲
を燃やしているということだと思います。

 よく「目の前にいる人は、自分を成長させてくれるために存在する」
と言いますが、彼らはまさしくそんな存在です。

 彼らの“感じる力”をバロメーターにして、自らを成長させていき
たいものです。