今、「統一教会」の話題がにぎやかになっており、それで思い出したことを綴ってみたいと思います。ちょっと長いですが、お付き合いください。

 

今現在、音楽関係のステージの写真を主に撮っておりますが、これは自分が「音楽好き」であることが大きいと思います。

 

さて、今から45年くらい前の私が高校生だった頃のお話です。

安物ではあるが、ちゃんとしたステレオコンポを買ってもらったことで、当時「FMエアチェック」と呼ばれた、「FM放送で流れる音楽をきれいに、カセットに録音する」ということが可能になりました。

当時は、「音楽をちゃんと聞く」には「レコードを買うしかない」という時代で、そのレコードは1枚2500円とかしてましたから、当時高校生の自分にはおいそれと簡単には買えません。そして、「レコードレンタル屋」なんてのはまだ誕生していません。(ただし、図書館で、レコード貸出をしており、そんなに種類はありませんが、借りられるものは手当たり次第に借りたもんです。)

NHKのFM放送では、アナウンサーの余計な声などなく、純粋に「レコード1枚をそのままかけて放送する」ということをやってる時間があって、それは「無料でレコードが手に入る」を意味するわけで、貴重な時間でした。(※カセットテープ代はかかります)

 

当時、同じようなリスナーがたくさんおり、FM放送2週間分の番組表(どんな曲が放送されるのかも詳細が記載されている)が乗った「FM放送専門誌」というのが隔週で発売されており、これを毎号購入して、FMエアチェックをやっておりました。

 

FMファン

週刊FM

FMレコパル

 

こちらで詳しく紹介されています

 

といった雑誌があって、私が購読していたのは、「FMレコパル」でした。

この雑誌も無料ではなく、200円とかしてましたが、毎号欠かさず買っていました。その理由は上述の「FM放送の番組表」が欲しかっただけではなく、別の目的もありました。

 

読者対象の「コンサートの無料招待」「映画の試写会の招待」というのが毎号あったのです。これは貧乏人には本当にありがたいものでした。

 

もちろん「抽選でご招待」なのですが、「映画」に関しては、何度か応募しているうちに、ある法則がわかってきました。

 

それは、「抽選ということになっているが、おそらく、抽選はしておらず、実際は先着順で当選させている」ということ。

それがわかってからは、「雑誌の発売日当日に購入し、その場で、応募ハガキを書いて、すぐにポストへ投函」、そうすると、高確率で「試写会」に当選したのです。(ちょっと遅れて、翌日に投函した場合は、外れます)

これで、高校生の頃は、「毎月2本のペースで新作映画を見られた」ということになります。映画1本見るのに、「1000円」かかっていた時代ですが、これが無料で済んだのです。映画マニアにはたまりません。(※無論、ホールまでの交通費はかかります)

 

音楽コンサートに関しては、「必ず当選する」という手法は見いだせませんでしたが、毎号、マメにハガキを書いていたおかげで、わりと当選しました。

「サザンオールスターズ」「鈴木茂」「南佳孝」「岡林信康」、はては「ロッド・スチュアート」に到るまで、無料招待でした。

単独アーティストのコンサートだけでなく、今でいう、いわゆる「フェス」みたいなのも多数行きました。これも貴重でした。

(※南佳孝さんのコンサートでは、自分の隣の席に、ユーミンが座っており、「派手なかっこうのお姉ちゃんがいるなあ」と最初思っており、ステージの上から「今日はユーミンが来てくれています!」って紹介して、その時に、隣の女性が立ち上がった時は、びっくり仰天しました)

こういう特典があったため、FMレコパルを毎号買う費用は「十分なお釣りが来る」というものだったのです。

 

というわけで、高校生時代は「無料招待」でいろいろ行ったのですが、FMレコパルだけでなく、その他の新聞雑誌もよく読んで、「無料招待」というのがあれば応募していたものです。

 

そういうものの中に「レックスハンバードファミリー合唱団」(入場無料)という公演がありました。

このアーティストについてはまったく知識がなく(当然、当時はGoogle検索などできない時代)、当時は「ウィーン少年合唱団」とかが有名だったので、「合唱もいいなあ、日本武道館でやるんだから、きっと有名な楽団なんだろう。無料だったら、聞きに行こう」と考えて、武道館へ行きました。

 

コンサートが始まり、普通に合唱してたのですが、だんだんと「変な雰囲気」を感じるようになりました。

歌はあったのですが、その他の「お説教」みたいなのが多いのです。

当時、自分は「宗教」に関する知識などまったくない「無知な少年」だったのですが、「これって、もしかして、キリスト教のなにかなの?」というのがわかってきました。

そして、コンサートの終盤。客席に、「箱」がやってきました。

そうなんです。「お布施を入れる箱」だったのです。

客席にいる人達は、みな、信者さんだったらしく、観客全員、「千円とか 三千円とか 五千円とか・・・」投入していて、それが全座席を回ります。こうなると、「周囲の圧力」というのがあるわけで、自分もお金を入れないといけなくなります。

そこで拒否する勇気は高校生の自分にはありませんでした。そして、神社のお賽銭みたいな「硬貨」ではとても無理で、お札をいれないといけない雰囲気でした。

 

「入場無料」だったのに、結局千円取られてしまいました。正直「詐欺にひっかかった」という感覚でした。

 

これが私の「宗教って怖いなあ」という初体験でした。同時に「タダほど高いものはない」というのを実感した経験でした。

 

日本武道館という屋内施設の中で、周囲が全員「信者」という空間では、逆らうことなどできません。

 

結局のところ、「入場無料のコンサート」という宣伝でしたが、実際は「布教&集金活動」だったわけです。

 

今、統一教会の話題で、「なんで、そんなのに騙されるんだ」「逃げればいいのに」とか言う人もいますが、あの雰囲気では逃げるのは無理です。その心情がわかります。宗教って、ほんと怖いです。昔は特に、情報手段が少なかったですしねえ。

 

でも、いい勉強になりました。おかげで、その後の大学入学時に、変な勧誘に引っかからずに済みました。

 

今のテレビ報道を見ていて、そんなことを思い出してしまった次第です。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

コロナになってから、遠出の旅行とか無理になり、「近場の銭湯を巡って、温泉旅行気分を味わう」ということをやっており、地元横浜から始めて、今は、川崎や大田区まで足を伸ばし、入湯数は60軒ほどになっており、そこそこの「銭湯通」を名乗れるようになってきたのでは? と自分では思っております。

 

ところで、今の時代、初めての銭湯に行く際はネット検索を最初にします。幸い、どこの「公衆浴場組合」でも専用のHPを持っていて、各銭湯を写真付きで紹介してくれています。横浜では動画もあります。もちろん地図もあります。

 

写真で事前に見ているので、その銭湯がどれくらいの大きさなのか? だいたいわかっているはずなんですが、これが意外と、現地に行ってみて、「え? こんなに狭かった?」「あらら、実際はこんなに広いの?」と驚くことがよくあります。

 

そう、恥ずかしながら、写真屋をやっているのに、HPの掲載写真から、実際の広さを正確に把握することができていないのです。

 

仕事で、ホテルの客室を撮影したりするんですが、プロなので、「本当はすごく狭い客室を広く見せるように撮影する(そういうレンズを使用する)」「人間を中に入れると、大きさの対比で本当の狭さがわかってしまうので、人間をわざと入れない」「逆に、本当にすごく広いゆったりしたお風呂なので、わざと人間も写し込んで、広さを実感させる」といったことをよくしています。なので、写真を見ると、「あ、ここは本当は狭いのに、広く見せようとしているな」ってことはすぐにわかります。

なので、ちゃんとしたプロカメラマンによって撮影された、ホテルとか旅館の写真の場合、実際に現地に行った際に、「あ~、やっぱり、こんな感じだったのか」と、ほぼ「予想通り」であり、驚くことはないんですが。。。

 

銭湯に関しては、驚くことが多いんです。

これ、写真屋視点で分析してみると、「プロじゃない、アマチュアが撮影しているため、変な小細工をしていないので、逆に、実際の大きさがわかりにくい」のではないでしょうか?

 

「実際はすごく広い浴場なのに、それを実感させる撮り方をしない」

「狭さをごまかすような撮り方をしない」

なんらかのテクニックがあれば、我々プロの写真屋はそれに気づいて、それで補正して実際の広さを頭の中で計算することができますが、何を考えているかわからない素人さんが撮った写真だと、逆にわかりにくいんだと思います。

 

それと、素人さんは「超広角レンズ」とか持ってないので、その銭湯の建物の全体がわかる写真がなかったり、「脱衣所がすごく広いから、それをアピールすればいいのに、それをしない」とか「天井がすごく高くて、実際の広さ以上に開放感を感じる浴場なのに、天井方向の写真がない」とか・・・・・ そういったこともあって、プロが見ても、実際の広さが予想できず、現地に行ってはじめて理解できる、ってことになっていると思うわけです。

 

そして、銭湯の場合、ぐるなびみたいに、一般の人が写真を撮ることができません。飲食店だと、いろいろなお客さんが自分で撮った写真を掲載しているので、写真の枚数も多く、実態がつかみやすいですが、銭湯の場合は、公衆浴場組合のHPか、その銭湯独自のHPの写真しか素材はありません。銭湯好きのお客さんがいろいろなブログやHPを書いてますが、撮れたとしても建物とか玄関口の写真だけで、中の様子は撮れませんから、もともとの写真が少ないわけです。

 

※今、流行している「サウナ」ですが、今の銭湯はどこでもサウナがありますが、「2~3人でいっぱい」といった、すごく狭いサウナなので、超広角レンズがないと、サウナ内部の写真は撮れません。そのため、サウナ内部の様子の写真を掲載しているHPは非常に少なく、サウナ好きの人にとっての「写真」がないのが現状です。これも残念です。

 

 

そんなわけで、いろいろな銭湯に行って思うのですが、「いい銭湯なのに、ちゃんとした写真を撮ってないから、良さがアピールできていない。もったいないなあ」ってことです。特に、川崎地区は、実際に行ってみて、「ここ、なかなかいいじゃん!」っていう銭湯が多いので、そう思います。

う~ん、仕事でお金をくれる銭湯は、このご時世ないでしょうから、無償ボランティアで撮ってあげたい気もします。でも、お風呂の写真って、「湯気でレンズが曇って、レンズにダメージを与える」という、写真屋泣かせの撮影で、実際の現場では、「お湯のように見せて、実際は冷たい水を浴槽に入れて撮影する」ということをやってますので、面倒なんですよね。

 

 

 

一例

川崎市川崎区の「栄湯」さん。

ビル型銭湯だし、玄関も狭いので、「きっと中も狭いんだろうなあ」と思って中に入ったら、脱衣所はそんなに広くなかったのに、浴場部分はものすごく広く、天井も、3階分くらいの高さで開放感抜群で、男湯からでも女湯の「壁画」もよく見える構造になっていて、すごく気持ちのいいお風呂でした。でも、公式HPの写真では、それが全然表現されておらず、「もったいない」と思いました。

 

 

 

コロナの再爆発で、急に仕事(某イベントの撮影)が飛んでしまった土曜日。「仕事がないなら、ぜひ見に行きたい」ということで、直前に切符をとった、横浜にぎわい座の「第9回 枝太郎まつり」に行ってきました。

 

 

まずは劇場に行く前に、桜木町の駅で「駅そば」を食します。

川村屋さんです。特においしいというものでもないのですが、非常に歴史のあるお店なので、よく食べます。

詳細はこのHPで

このお店、明治期に横浜で繁盛した「富貴楼」という料亭が出したお店がもとになっています。

この「富貴楼」に関しては、以前、同じ、にぎわい座で上演された、このお芝居の撮影の仕事をした関係で、かなり詳しくなっており、親近感があります。(素晴らしいお芝居でした)

 

さて、劇場に到着し、中に入ります。

 

桂枝太郎」さん。

わが、横浜市南区の有名人である「桂歌丸」さんの、末っ子弟子になります。

南区では、歌丸一門会というのを毎年やっていて、それを見に行っていたので、おなじみです。ご自身も横浜在住です。

弟子の中では、落語に関して、ちょっと変わり種というか、個性のある人で、それで、有名な名跡を継いだのだと思いますが、私の評価はこんな感じです。(※意見には個人差があります)

 

「声がちょっと変に甲高く、そんなにいい声ではない。古典落語に関しては正直、うまいとは思わない」

「古典をやる場合も、時事問題とかを適度にまぜて、くすぐりを入れてくれるので、親しみやすい古典にアレンジしてくれて、面白い。それも、”わかる人だけにわかればいい”的にさらっと入れてくるので、粋である」

「自作の新作がいい。発想が突拍子もないもので面白く、好きである。新作になると、彼の飄々とした高い声がマッチして、いい感じになる。特に、子供を演じるのがうまい。故郷の岩手を舞台にした話もいい」(※師匠の歌丸さんも若い時は新作をやっていた人なので、師匠に逆らって新作をやっているわけではないし、先代の枝太郎さんも新作をやっていた)

「説明しにくいが、なんとも不思議な魅力があり、他の落語家とは違う」

「Jcomの”横浜人図鑑”では司会の宮内さんに圧倒されて、しゃべりたいことをほとんどしゃべれなかった、という「控えめ」なところも東北人ぽくて、いい」

「奥さんがとてもきれい」

「お腹が出てきて、稀勢の里そっくりになった」

 

このように、評価は高いので、それで独演会にも行くわけです。

演目は、

①枝太郎 古典「青菜」 (夏らしい演目。まあ、普通の出来でした。できれば、枕をもっと長く、世間話とか、師匠の話とか、して欲しかった気もします)

②講談 一龍斎貞寿さん 「三井大黒」 (女性講談師。活きが良くてシャキシャキして良かったです。講談も面白いなあ。女性ががんばってるのもすごい。歌丸さんが「左甚五郎」の話を得意にしていたことで、今回のテーマが甚五郎だった)

③枝太郎 新作 「クリスマスの約束」 (真夏にクリスマスというすごい演目。テレビでは放送できないようなあぶない言葉がバンバン飛び出し、非常に面白かった。特に、非常にやばい言葉をしゃべっている時に、歌丸さんがバタンと倒れたのは、一瞬「怪談話か?」と思うくらいびっくりして、会場が湧いた。歌丸さん、死んでもあの世からリモートでお客さんを喜ばしてくれるねえ。さすが、名人)

④漫才 U字工事 「栃木ネタとクマのネタ」(安定の爆笑王。生で聞くのは初めてなので、良かった。全部、知ってるネタだけど、やっぱり、面白い)

⑤桂吉弥 「ちりとてちん」 (テレビでもおなじみの上方の有名落語家。この人は、ほんと「うまいなあ~!」と感心させられる。他団体の演者も出演するのが、にぎわい座のいいところ)

⑥枝太郎 古典「木彫りの鯉」 (出来としては普通。私は、歌丸さんの「竹の水仙」を生で聞いているので、どうしてもそれを基準にハードルが高くなってしまう。甚五郎の有名な話なのだが、講談の「三井大黒」と重なる部分が多いので、ちょっと、この組み合わせは疑問。講談のほうを別の夏らしい話にしても良かったのではないだろうか?)

⑦抽選会 (普通の独演会ではなく、「お祭り」ということで、最後に抽選会があったのだが、そもそも自分は入り口で抽選券をもらっておらず。券がないんだから、当たるわけもなく。しら~っとした感じで見てるだけだった。なんでくれなかったんだろう? 早い時間に入った少人数の客にだけ配布したのだろうか?  運営側に問題あるなあ。)

 

演目もいっぱいあったし、みんな個性豊かでバリエーションに飛んでいて、枝太郎さん得意の新作も聞けたし、非常に楽しい舞台でした。

やっぱり、生の演芸はいいなあ。

 

読者の皆さんも、新宿末広亭はじめ、都内の寄席にもどうか足を運んで、生の演芸を楽しんで下さいませ。

 

 

追伸

この「独演会」のちょっと前に、NHKテレビの「ドキュメント72時間」という番組で「浅草演芸ホール」が取り上げられました。

そして、NHKのスタッフが、観客にいろいろとインタビューしてたんですが、そこに現れたのが「枝太郎さん」。マスク姿でしたが、私はすぐに「あ、枝さんだ!」とわかりました。しかし、スタッフはわからず、一般観客として声をかけてしまい・・・・・

「これは、枝さんががっかりするよ」と思って見ておりました。

この件を、今回の落語の枕で使ってくるかと思ってたら、それはなし。

でも、最後に、新宿末広亭の苦しい台所の話をしている際に、さらって、この件に触れて、怒ってました。

やっぱり、本人も憤慨してたんですねえ。今後は、マスクをしていても、すぐにわかってもらえるほど、有名になって下さい。

応援しております。

 

 

 

 

 

 

DVDで、2021年公開の映画「おもいで写真」を鑑賞。

 

自分が写真屋だから、当然、感情移入して見てしまうわけで、ほんと、いい映画でした。

 

お年寄りの中には、ちゃんとした「遺影写真」を撮っていないために、いざ、葬式になった際に、「社員旅行の集合写真を超拡大した、ボケボケの写真しかない」なんてことがよくあるんですが、舞台となる富山県のある役所が、老人福祉策のひとつとして、「遺影を撮りますよ」という企画を発案。

 

多くても、「1日=2件」ということで、「日帰りでいける範囲で、自分の好きな場所に役所の車で連れて行って、写真を撮って、それを額装して渡す」(おそらく無料)という、いたれりつくせりの素晴らしいサービスで、カメラマンを演じる主人公は、若い女性で、もともとメイクの仕事をしていたから、お化粧もやってあげちゃう。

我々、専門家から見た「カメラ技術」はかなりいい加減な面も散見されたけど、とにかく、ハートウォーミングな話で感動でした。

 

普通の、スタジオでのバストアップの遺影ではなく、自分の好きな場所での、笑顔いっぱいの写真を遺影にするのって、すごくいいかもしれませんね。

ところで、今、自分が還暦になって、会社員であれば「定年」という年齢になったので思うのですが、定年前に、自分の仕事場での、一生懸命働いている、元気な笑顔の写真って、残しておきたい気がします。

 

 

ところで、この映画のもう一人の主役の「高良健吾さん」なんですが、この人、好きでして、特に、彼が主演した「横道世之介」という映画が最高なんです。

 

 

この映画の中では、主人公がカメラを持っているシーンがありますが、その機種が、なんと、当時すでにオールドカメラになっていた、「Canon 4sb」なんです。

非常にマニアックなカメラですが、これがなんともカッコイイんです。

そのため、中古で探して買ってしまいました。

実際、フィルムの装填だけで、すごい苦労をする難しいカメラですが、なんともいい味を醸し出すカメラなんです。

 

50mmレンズ一本しか持ってないけど、また、これにフィルムを入れて、セコニックのスタジオデラックスといっしょに外に出て写真撮りたいもんです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ここのところ、テレビのワイドショーでは「物価高騰」の話題でもちきりですが。

これに便乗して写真業界のお話を。

 

写真業界もすごいです。そして、その率が半端ないです。

ハイパーインフレが起きてます。

 

これは、今回の物価上昇騒ぎの前から起きていました。

 

<DVD-Rのディスク>・・・・

うちの事務所、いまだに、納品は「DVD-R」です。

今は、若い人の中には「ディスクドライブがついているパソコンを持っていない」「パソコン自体持っていない」なんて人もいて、DVD-Rの需要が激減しています。同業者の中には、「ネット上でデータをダウンロードしてもらって納品する」という方式に切り替えたところもあるようですが、それが一番早くて便利なことはわかってますが、この前のKDDIのトラブルとか、尼崎市役所の「全市民のデータが漏洩」とか、昨日の「Teamsがダウン」とか。。。やっぱり、「ネット上でのやりとり」って、いろいろな面で怖いんですよね。それに、Wifiで、データ料の従量制で通信費を払っている場合、8Gとかの写真のデータをダウンロードしたら、「これだけで今月分のデータを使い切ってしまった」なんてことになって、通信費で多額な金額を負担していただく、なんてことになるのも避けたいです。

とにかく、DVD-Rを使う人が少ないため、すごい値上がりしています。以前の7割増くらいの値段になってます。

 

<カメラ機材の高騰>・・・・

6年前くらいに、Nikonのレンズがいっせいに3割位値上げしました。

カメラ用のレンズって、以前は、「今後の技術革新で、大幅な値下げが期待できる」とか言われてたんですけど、実際には逆で。

スマホカメラの普及で、高級写真レンズとかが売れなくなっている面もありますが、とにかく、材料費高騰とかで、すごい値上げになってます。

その後、新発売された製品も、以前の同程度の性能のものと比べると、軒並み、「5割増し」くらいの価格設定になっています。これじゃあ、おいそれと新製品は買えず、無理して買っても、「これから2ケ月間、ただ働きするようなもんだ」という状況になってしまいます。

しかし、デジタル機材は進化しているので、最新型への更新が必要ですし、プロ用機材は酷使しますから、電気製品であるカメラ機材は、昔みたいに「一回買ったら10年は使える」なんてものではなく、定期的に更新しないといけません。機材にかかる費用はほんとものすごい負担になっています。

※ただし、ストロボ機材に関しては、中国製の安価で、そこそこ優秀な製品が普及してきて。これは非常に助かっています。

 

<郵送料も高騰>・・・

メイン手段として使用していた「スマートレター」が、配達所要日数が非常に長くなってしまい、「早期納品」を売りにしている当事務所にとっては大きな痛手になりました。なので、今は、適宜、「レターパック」を使用していますが、これは、料金が、スマートレターの倍以上になります。これも値上げみたいなものです。

 

この他、食品も高騰してるし、ユニクロの衣料品も値上げしてるし・・・・・

 

コロナで仕事が減って苦しいのに、こういう「値上げ」でも、苦しめられて。。。。

 

また、今は「自動車」は持ってなくて、代わりにバイクに乗ってるんですが、中国で作られるバイクはやっぱり耐久性が悪いのか、「27000キロしか乗ってないのに、エンジンが壊れた~」と、新車に変えたりして。

 

同業者が次々に廃業していくのも、無理はないなあ、と嘆いています。

 

 

 

 

 

 

 

 

地元横浜で寄席演芸を見たい。

コロナ我慢も耐えきれず、久しぶりの横浜にぎわい座へ。

 

過去に寄席(浅草演芸ホールなど)で何度も見ている「ロケット団」と「宮田陽・昇」の2組で開催される、ちょっと面白いステージ。

二組とも大好きなので、「これは見たい」と思ってチケットを予約。

 

行ってきました。

 

 

お客さんは100人くらいかな? このマニアックなイベントにしては入ってるほうじゃないでしょうか。

今は、「間隔を開ける」という制限がないので、自分の真後ろにもお客さんがいたけど、まあ、うるさい男女で喋りっぱなしでした。

コロナが爆発してるんだから、気を使って欲しい。客には高齢者も多いし。

 

さて、幕が上がると、まずは4人が出てきて「オープニングトーク」。

生の演者を近距離で見るという、「やっぱり舞台はいいなあ」という感覚に浸る。

ほとんどが楽屋ネタみたいな身内の話ばっかりで、寄席だったらブーイングの嵐だと思うけど、今回の客はみんな「ファン」だから、すごくウケてた。初めて聞く話も多く、ほんと面白かった。

これが盛り上がって、かなり、長い「オープングトーク」になってしまった。

 

さて、次は本番、「ロケット団」の漫才。まずは、15分程度。これはだいたい、いつもの寄席と同じ内容で、「大谷」の話。

安定の面白さで爆笑。

ロケット団三浦さんは山形出身なので、昔は、客席に向かって「山形の人いますか?」って聞くのが定番だったんだけど、今はやらないので、山形県関係者としては、これが寂しい。

 

次は、「陽・昇」の漫才。これは30分ほど。

30分の漫才は、こっちは初めてなので、どうするのか興味津々。

最初は、寄席と同じ、鉄板の「日本地図」のネタだったが、後半は、「落語を漫才で再現する」というネタ。

これ、「落語が主役」である寄席では絶対にできないネタなので、面白かった。

「宮田陽・昇って、意外にやるなあ」と感心し、評価を上げた。さすがベテラン、うまい。

 

休憩後、「ロケット団」の2作目。今度は30分の長丁場。

得意の時事ネタが少なく、最近得意の「シュール」「不条理」なネタが多かったが、いくら、ファンといえども、ついて行きにくい。正直、グルメレポーターの話はつまらなかった。

 

想像するに、「放送コードのない、舞台で、時事ネタを好き勝手に言いたい放題やろう」というのがロケット団の持ち味なのに、直前に起きた「元首相の事件」で、自粛ムードになってしまった気がする。

ファンだけ集まった独演会みたいなものだから、あの事件など気にせず、言いたい放題やりまくって欲しかったんだけど、やっぱり、自重しちゃったのかな??? 時事ネタが封印され、 切味悪かった。ロケット団の「底力」は見られなかったな。

 

でも、漫才だけ2時間聞くというのは、いい経験で、とにかく、生の舞台を見れた喜びで気持ちよかった。

 

やっぱり、演芸は生ですな。

 

 

(でも終演後外に出たら、土砂降りでした・・・・ 大きい傘を持ってくるべきだった)

 

 

 

ステージ関係の撮影を主にする当事務所。

仕事柄、いろいろなホールに行きますが、各ホールごとに微妙に「運営方法」が異なるのに惑わされます。

どこもたいていは「自治体で運営する公営のホール」ですが、「公営ならどこでも同じ」ように思えますが、実際は細かな点でいろいろ違います。また、最近は、実際の運営を「民間企業」に丸投げしていることが多く、その会社の「方針」によって、いろいろだったりします。

利用する側としては「ホールごとに違う」のはちょっと困りますが、「郷に入れば・・・」で素直に従うしかありません。

 

「開館時間」

朝の開館時間はどこもたいてい「9時」ですが、実際は、利用者は時間の余裕を見て、9時前には現地に到着しているものです。

早く到着した場合、「ホール内は無理でも、せめて、建物の中に入りたい」というのが正直な気持ちです。

 

①「30分前にはとりあえず、建物の中には入れる。しかし、ホール内には入れない」・・・・大雨の時とか、屋根のある場所に入れてもらえるだけでもありがたいものです。

②「5分前になるまで、建物の中にも入れてくれない。もちろんホールにも入れない」

③「5分前に建物の中に入れてくれる。しかし、ホールには9時にならないと入れてくれない」・・・おそらく、この5分間は、事務所での「入館処理」の時間ということで、事務処理が終わったらすぐにホール内に入れるようにしているのだと思います。合理的です。

③「9時ちょうどになるまで建物の中にも入れない」・・・・大雨の日とか、猛暑の日とか、外で待ってるのはけっこうつらいです。

④「9時に中に入れるが、主催者の入館処理がおわらないとホールを開けてくれない」・・・これ、けっこう多いパターンでして。我々、写真屋は時間通りに到着し、ホールに入って、すぐに準備を始めたいのに、主催者がたまたま遅刻してしまった場合、ホールのに中に入れてもらえません。準備作業に時間のかかる、我々裏方にとっては、とても困ります。ちゃんと料金を払って、9時から、そのホールを借りているのに、入れてもらえないってひどいと思います。

 

などなど、いろいろです。

 

「空調」

夏場の空調の入れ方もいろいろです。

①「ホール利用開始時刻の9時にはすでに冷房が効いていて館内が涼しくなっている」・・・お金取ってホールを貸しているのですから、利用開始時刻にはちゃんと涼しい状態で貸し出すのが当たり前だと思います。

②「開始時刻の9時になってから、冷房を入れる」・・・・つまり、9時の時点では空調がなく、真夏の場合、ホール内が32度になってたりして、暑い屋外から、やっと室内に入ったのに、全然涼しくなくて、ますます汗が吹き出します。

③「開始時刻の9時になってから、冷房を入れるが、その冷房の温度がいまいちで、客が入って本番状態にならないと、きちんとした涼しい冷房にしてくれない」・・・これ、しんどいです。リハーサルとか暑い中やらないといけません。また、こういう運営方針のところは、終業時も同様で、お客さんが出たら冷房を止めてしまい、撤収作業は冷房なしの状態でやらないといけません。撤収作業って、体を動かしますから、その時に冷房を切られるとつらいです。

 

そんなわけでして。

昨年の真夏の時、最高気温35度予想の、ある日。

すでに猛暑状態の気温の中、駅で電車から降りて、重い荷物をかついで、駅からホールまでの長い距離を歩きます。その時、予報になかった「にわか雨」が降り出し、傘をささないといけないし、大気は蒸し風呂状態で、サウナのように汗をかきます。

そして、ようやく会場についたら、「9時まで開きません」ということで、外で待たないといけませんでした。

9時になってようやく中に入れましたが、ホール内は空調が入っておらず、暑い暑い。その中で、客席の階段を何回も上下に往復する作業をしていると・・・・・

そう、熱中症です。頭がくらくら、足元もおぼつかなくなります。なんとか耐えましたが、もうちょっとで「救急搬送」だったかもしれません。

熱中症、ほんと怖いです。

 

というわけで、異常に暑くなるこの季節、会場運営の会社の人は、利用者が「熱中症」にならないよう、「ちょっと早く、建物の中に入れてあげて、空調の効いたロビーで休ませてあげる。ホール内は9時には適正な冷房が効いている状態にしておく」ということをやって欲しいなあと切実に思うわけです。

特に、「駅から遠い場所にあるホール」は、「会場に到着するまでに熱中症になりそうな状態」であるわけで、そういう配慮をお願いしたいです。

 

今年は、熱中症のことを考えて、よく高校生の女子なんかが持って歩いている「携帯用扇風機」を本気で買おうと思ってます。

 

 

何年かぶりに「レンタカー」を借りました。

ハイブリッドの最新型です。

なんでもかんでも電子化されていて、シフトレバーも操作が難しく、往生しました。

 

そんななかで一番驚いたのが、「ルームミラー」が「ミラー」じゃないってこと。

ミラーじゃなくて、小さな液晶モニターなんです。

つまり、車体後部に積載されている「小型カメラ」で後方視界を撮影した映像を、ルームミラーの位置にある、液晶テレビに投影しているのです。

これだと、後方座席に人が座っていても、後部トランク部分に荷物が満載でも、後方視界が遮蔽されることなく、全部見えます。

これは素晴らしいことなんですが、問題は「ピント」です。

 

ルームミラーで後方を見る際、10メートル離れている後続車両を見るときは、「目」は、10m先にピントを合わせますが、液晶画面だと、目の前にある「液晶モニター」の場所、具体的には「30センチ程度」のところにピントを合わせないといけません。

 

 

これが大問題です。
だって、老眼の人には、30センチ先のあるものはほとんど見えないからです。
「スピードメーターとかカーナビ画面が見えない」というのはわかっているので「針のだいたいの位置」とか「音声ガイドに集中する」とか対策ができますが、まさか、ルームミラーが見えないとは????
これじゃあ、非常に危険です。
このため、走行中は左右の「サイドミラー」をじっくりと見てましたし、180度クビを曲げて、実際に後方を見ました。
疲れました。
 
なんか、今後は、サイドミラーも液晶モニターになるらしいですけど、そんなことになったら、ほんと老眼ドライバーは危険で、事故起こしまくりです。
 
なんで、自動車メーカーは老眼高齢者のことを考えてくれないんだろう???
 

 

まだまだコロナの影響が深刻な「撮影業界」。

このGWもそんなに仕事がなかったため、テレビCMで「カメラのキタムラ」さんが、「今なら、買取額10%アップ」という宣伝をしていたのに触発され、「この機会に写真機材の整理をしよう」と思い立ち、カメラ機材16点ほどを処分することにしました。

 

新品で購入した金額を思い出して合計すると100万円くらいになるんですが、買取額は81000円でした。

まあ、こんなもんでしょ。本当はオークションとかに出せば、もっと高く売れるんでしょうけど、オークションは過去に、おかしな買い手にからまれて嫌な思いをしているので、「カメラはやっぱり、カメラ専門店に売ろう。そのほうが、機材も別の人の手で有効に使われるだろう」と思っているので、かなり安い金額になったとしても、納得です。

 

 

ところで、皆さんは、「プロが手放す機材というのは、プロだから、ものすごく使い込まれて傷んでいるものばかりでは?」と思われるかと思います。

実際、そういう機材も多いですが、いっぽうで、「まったく使われていない、新品同様の掘り出し物」というのもあります。

 

なんで、そんなものがあるかと言うと、プロカメラマンというのは、失敗が許されないため、その使用する機材は、常に「予備の予備」というのも用意して持っていくからなんです。

 

初級アマチュアの人は、「カメラは1台あればいい。万一故障して撮れなくてもしょうがない」と思って1台しか持っていきません。

上級アマチュアの人は、「予備に、もう1台持っていく」という人が多いです。

プロの場合は、「その予備だって壊れるかもしれない」と考えて、用心のために「予備の予備の機材」というのを持っていきます。

特に「登山」の仕事なんかでは、仕事の現場の近くに「カメラ屋さん」なんか絶対にありませんから、そういうところに行く場合は、「予備の予備」は必須です。

 

この「予備の予備」というのは、実際のところ、その必要性は「千分の1」くらいの確率になるので、「毎回持っていくが、一度も使ったことがない」という状況が多いです。

つまり「新品同様」ってことです。

 

まあ、予備の予備ってことで、めったに使うものではないため、高額な高級機材ではなく、どっちかというと、「安物だけど、ちゃんと機能するもの」を購入しています。

 

そういうわけなんで「プロの機材だから酷使されているだろう」と思われるかもしれませんが、「プロの機材だから、まったく使われていない」というものもあるのです。

 

オークションなんかで、「プロカメラマンの機材」ってことで、敬遠される人もいるかもしれませんが、そういう「新品同様」の機材が出ていれば、それはお買得かもしれません。

 

若者の中で、このイラストのような「迷彩服」を「ミリタリーファッション」として着ている人がたまにいます。

今、ウクライナ戦争のため、「不謹慎だ」という注意を受けたりしているようです。

ところで、こういう「迷彩服」は、森とか林とか草むらとか「植物」に似せて、まぎれこむ目的で作ってあります。

 

さて、今日の朝、オートバイに乗っておりました。

 

 

オートバイは「左側通行」となっており、いつも左端を走っています。

今の季節、新緑の頃で、植物が成長し繁茂しており、道端の植え込みの植物が道路側に大きくはみ出すように生い茂っていることがよくあります。

こういう場合、この植物を避けるために、右側に移動して、後続の自動車に追突されるのも怖いんで、「葉っぱだから大丈夫」と考えて、そのまま除雪車のように、突っ込んで走ることがあります。

今日も、前方に緑の塊が見えて、「葉っぱがあんなに道路にはみ出してるよ。困ったもんだな。そのままぶつかって通行しよう」と思ったわけですが・・・・・・

 

その緑の塊に、「あと5メートル」くらいに近づいた時、

「え? なんだあれ! 人間じゃん!!」と驚愕。~急ハンドルで避けました。

 

なんと、小柄なおばあちゃんが、歩道から降りて、完全に車道上にいて、しゃがんで、草取りをしていたのでした。

そして、そのおばあちゃんの格好が、軍用の迷彩服と似ている、緑の迷彩柄の上下のジャージみたいな服で、遠くからでは完全に「植物」にしか見えなかったのです。

 

ほんと危なかったです。あのまま突っ込んでたら、殺してたかもしれません。

 

バイクを降りて、そのおばあちゃんに「車道に降りてはだめですよ」と注意をさせてもらいました。公共の植え込みをきれいにしようとする精神には尊敬しますが、車道に出てはほんと危険なんで、やめて欲しいです。

 

殺さないで良かった~  今後気をつけないと。