写真をやる人なら全員知っていると思いますが、カメラの上部のことを俗語的に「軍艦部」と呼びます。

 

でも、これまでたくさんの一眼レフを使ってきましたが、どうも、「軍艦」という言い方がしっくりこず、「なんで、軍艦部と呼ぶのだろう。そんなに似てないでしょ」と疑問に思っていました。

 

でも、バルナックライカをいじってみて、「あ、これはたしかに軍艦だ」と思いました。

 

 

私の持っているのは、バルナックライカの完全コピー機である、キャノンの「4sb」という機種ですが、これの上部はまさしく「軍艦」に見えます。

 

一眼レフの場合、中央部の「プリズムファインダー」の部分が大きくはみ出しているので、軍艦っぽくなかったのです。

 

おそらく、昔、バルナックライカが出た際に「こういう形のカメラの上部は軍艦部と呼ぶんだ」と、決まりみたいなのができて、その後、ちょっと違うけど、いろいろな一眼レフが出てきた際も、習慣を引きずって軍艦部と呼び続けているんだよ思います。

 

ところで、これ、海外ではなんと呼んでるのかな???

 

ホールの「ステージ」の上って、全域が均等に明るく照らされているイメージがありますが、どこのホールでもほぼ同様に、客席側に近い、舞台の「際」の部分(上記写真の下の部分)は照明が当たっていなくて、かなり暗く、写真に撮ると、肉眼で見える以上に差が大きくなり、真っ黒になります。

 

 

このステージの最前部というのは、時々、このように、花を飾ったりすることも多いのですが、普通、演者の邪魔にならないように、最前部ギリギリの「際」に置きたくなります。

しかし、本番照明がついていない時は気が付かなくて、一番前に置いてしまうものの、本番の舞台照明が点灯すると、せっかくの「きれいなお花」に照明が全然当たっていなくて、ほとんど見えないことが多いです。

そして、会場専属のスタッフさんは、そういうことに口出しをしませんから、我々、プロの写真屋が入っている場合は、アドバイスさせていただいて、上記写真のように、位置をずらして照明が当たる場所にセットさせてもらいますが、そういう人がいない場合、「ずっと暗いままで、観客からはよく見えなかった」で終わってしまう、もったいないこともあります。

 

演奏前後の「お辞儀」をする位置も同様で、ピアノのすぐ前なら明るいですが、舞台際のほうでお辞儀をしようとすると、「顔が真っ暗」になってしまうことがあります。

 

そういうわけで、「お花の位置」とか「お辞儀の位置」を決める時は、ホールのスタッフに頼んで、「本番時の照明」を点灯してもらい、その照明の当たり方を観ながら、位置を調節して決めるといいと思います。

 

時々ある「お辞儀の位置は特に決めていません。”このへんでお辞儀をしなさい”、とだいたいの場所は教えてあります」といった曖昧な指示の場合、演奏者によって、場所が微妙に異なり、「きちんと照明があたっている場所」でお辞儀をする人もいれば、「照明が当たってない場所」でお辞儀をする人もいて、それを臨機応変に撮影するのは非常に難しくて苦労します。

(※明るさを数値化すると、照明の有無というのは、明るさが8分の1~16分の1くらいになってしまうので、すごく大きな差があり、それを瞬時に調節するのは、写真撮影では至難の業になるのです)

 

 

それから、発表会などでは、最初または最後に「主催者からの挨拶」というのがありますが、これの立ち位置も、「まったく照明が当たっていない真っ暗な場所で挨拶していて、客席から表情がよく見えない」なんてこともよくあります。(※お金をかけたイベントでは、こういう時はスポットライトを使用しますが、ピアノ発表会などでは、そういうのはありません)

 

挨拶する位置も、事前によく調べておくほうがいいと思います。

 

以上、ご参考にしていただけるとありがたいです。

 

 

 

 

 

 

私は古くからの映画ファンなので「映画は基本、映画館で見るもの」と思っており、シルバー割引も使えることから、よく映画館に行っております。つまり、「ちゃんとお金を払って映画を見ている」”お客”です。
 
その”お客様”に対して、映画館では毎回毎回、映画本編上映前に必ず、「No More! 映画泥棒」が上映されます。
これって、お客さんに対して失礼じゃないですかね?
ちゃんとお金を払って劇場に来た客全員に対して「お前、泥棒だろ! 逮捕するぞ!」って言ってるようなもんです。
毎回、これを見るたびに頭に来てます。
まして、つまらない広告映像や予告編を延々と15分も見せられた最後に押し付けられる映像なのでますますイライラします。
 
 
また、個人的なことですが、今上映しているもののロケ地が、うちの地元で、しょっちゅう見ている場所でして。
せっかく、映画館という「夢の国」に来て、別世界の感覚を楽しもうとおもっているのに、本編開始直前に、自分の家の周囲の景色を見せられると、いっぺんに興ざめしてしまいます。あれもやめて欲しいなあ。

銭湯によく行きます。

今晩行ったのは地元の老舗「仲乃湯」さん。

仲乃湯さんの詳細はこちらの記事がいいです

1957年築の超古い建物で、古き良き銭湯のたたずまいを残している貴重な銭湯です。

男湯の「絵」は、秋の紅葉の川の風景画で、今の季節にぴったりです。そして、日替わり薬湯は「ボジョレーヌーボーの湯」というもの。これも季節感を感じるもんです。

そうやって、いい気分で湯に浸かってましたが、ここの特徴は、建物も古いんですが、かかっているBGMが古いこと。

 

「喝采」「横浜たそがれ」「アンコ椿は恋の花」「3年目の浮気」・・・・

いつ行っても、1960~70年代の懐かしい演歌や歌謡曲ばっかりなんです。

そういう音楽は嫌いじゃないので、ここに行くと、毎回、懐メロを楽しんでいます。

 

そういえば、このすぐ近くにある「中村浴場」さんという銭湯は、マンション内にある比較的新しい作りの銭湯なんですが、そこのBGMは、70年代~80年代の歌謡曲ばっかりです。

アイドル全盛時の歌や、フォークやニューミュージックが流れています。

これも、懐かしくて、椅子に座ってポカリスエットを飲みながら音楽を楽しみます。

 

 

こういう個性もいいもんですな。

 

 

最近、お陰様で「音楽関係」については撮影の仕事が復活してきて忙しくなっております。ありがたいことです。

忙しくなると、疼き出すのが「鉄道の虫」でして。

今、趣味にしている「鉄道路線 全駅乗降の旅」をやりたくなりました。いわゆる「降り鉄」と呼ばれる分野です。コロナもあって控えていたので、10ケ月ぶりです。

 

前から計画していたのが「久留里線」です。ここは莫大な赤字路線で、近々に「廃線」になることがわかっているため、制覇したいと思っていました。しかし・・・・・・ いかんせん本数が少なく、「久留里~上総亀山」間については、特に少なく、日中は、「5時間以上間隔があく」こともあり、1日では制覇できないのです。(夜間も乗れば制覇できますが、夜は写真が撮れないので、だめです)

でも、「廃線前にもう一回乗りたい」というのと、「相棒で、亀山くんが復活した」というのもあり、「上総亀山」まで行ってきました。

 

全駅乗降はあきらめて、久留里を少し観光してきて、そのあとは一気に、西部へ移動・・・・

 

そう、「五日市線全駅乗降」に挑戦です。

 

①「武蔵五日市駅」

 

 

 

 

自然豊かないいところです。

この駅は、登山で何度か来ていて、よく知っているので、周辺散策はせずに、すぐに駅に戻ります。

(ここからバスで行く、つるつる温泉はいいところです)

 

②「武蔵引田駅」

 

 

駅前はこんな感じ。田舎ですね。東京とは思えません。

 

③「武蔵増子駅」

洒落た駅舎でした。秋川が近いので散歩します。

 

 

森林が多いため、製材所がありました。

懐かしサニートラックを4台並べている中古車屋さんを発見。

 

④「秋川駅」

 

次はこの地域の中心地になる秋川駅。

サマーランド行きのバスも出てます。

駅前も賑やかで、名物のカレーパンで軽い食事を。

 

⑤「東秋留駅」

 

このへんは住宅街という感じ。

駅前に山小屋風の喫茶店があり、入りたかったです。

 

⑥「熊川駅」

 

小さな駅です。ホームもこれしかありません。

駅前に立つ一戸建ての庭で遊ぶ女の子の声が全部はっきり聞こえるような静かなところでした。

 

⑦「拝島駅」 (これで五日市線全駅制覇)

 

 

七駅しかありませんし、20~30分に一本の頻度で走ってますので、全駅乗降はわりと簡単でした。

 

この駅のコンコースから見る、富士山の夕景は素晴らしかったです。

 

拝島で下車して、玉川上水に沿って歩きます。

 

 

西武線と並走です。

 

 

そして、旅の仕上げはやっぱり温泉。徒歩20分のところにスーパー銭湯があり、寄りました。

昭島温泉湯楽の里(ゆらのさと)」 

 

すごく混雑していて、ちょっとコロナ感染が怖かったんで、長居はしませんでした。

 

これにて、今回の旅は終了です。

 

次は青梅線全駅乗降しようと思いますが、これは1日では無理かもしれません。

 

 

ご贔屓の桂枝太郎さんに切符をとっていただき、地元で開催された「はこぶね寄席」という落語会を聞きに行ってきました。

このメンバーで、この料金は安いです。

 

地元の政治家が役員になっている「ボーイスカウト」の団体が主催するイベントで、会場の外でも、隊員の子どもたちが誘導してくれたりして、エレベーターのボタンまで押してくれて、「ありがとう えらいね」って感じでした。

 

さて、その内容はこんな感じ。全体的に、「落語をあまり知らない素人さん向けの入門落語会」みたいな演目でした。

 

 

①前座 れん児 「やかん」

やかんって、前座噺ってことになってますけど、けっこう難しいです。呂律が回らない所がいくつかありました。あと、昔の言葉が今の人には理解しづらいってのもあります。

 

②枝太郎「狐裁き」

こういう会では新作はやらず、動物も出てくる、子供向けの古典ってことになりました。枝さんの声は「小狐」とかに合います。面白かったです。

 

③鯉昇「時そば」

時そばなんだけど、鯉昇さん独自に改作したもので、落語通でも楽しめるようになってて、面白かったなあ。

 

「仲入り」

④トークショー ~歌丸を語る~

枝太郎さんが仕切り役でしたが、「横浜人図鑑」でも、宮内さんに負けて全然しゃべれなかったように、仕切りはうまくないですね。

三平さんはアドリブ下手だし、鯉昇さんもそんなにべらべらしゃべる人じゃないし、花緑さんも、ネタが少なかったし、地元の南区民としては一番期待していたコーナーなのに、そんなに面白い話が出ず、いまいちでした。

 

④三平「ざるや」

前半の漫談部分が非常に長い。それはいいんだけど、なんだろう、「悪口」ばかりで、なんか気分が悪くなりました。落語界の身内の悪口は、この業界の風習として許せるんですが、「浅草演芸ホールの客はひどい」という話はちょっと嫌になりました。自分が「浅草にしょっちゅう通ってた」というのもあるんですが、「いくら浅草でもあそこまでひどい客はいないよ」「今、コロナでどこの寄席も客が減って大変ななか、木戸銭払って見に来ている大事なお客さんに対して、ひどくないか?」と思いました。

また、漫談も、「隣に囲いができたねえ へ~」クラスの、小学生用の小咄とかばっかりで、あまりにも客を馬鹿にしてないか? とも思いました。寄席で見る時はもっと面白い漫談なんだけどなあ。

後半の古典落語は、全然面白くなかったです。落語やらずに漫談だけやればいいのに。

ただ、素人客にとっては「笑点に出ていた有名人を生で見れた」ということで、皆さん、すごく喜んでいました。

 

⑤花緑「芝浜」

10月に芝浜というのも面白いです。初心者向け落語会ということで、「最も有名な人情噺」をかけたと思います。花緑さん、うまくなったなあ。完全に頭の中に入っている話でも、堪能しました。良かった。

 

3時間近い、長時間の落語会でしたが、とても楽しませてもらいました。次回も行きたいです。

 

さて、最後に、「舞台関係の仕事をしている人間」として、気になったこと。

 

今回の落語会、なんか、マイクの調整がよくなかったです。マイクが遠いんです。

 

 

枝太郎さんのちょっとか細い声だと、正直、聞き取りにくいです。枝太郎さん本人も気になっていたようで、「後ろの席の人、聞こえますか?」と何回か聞いてましたが、今回、高齢の客も多く、よく聞こえていないお客さんが大勢いたと思います。

 

鯉昇さんなんか、「ぼそぼそ小声でしゃべる」のが売りの人なので、マイク調整をうまくやらないと、ほとんどの人が「聞こえない」ってなってしまいます。

 

(ドサ回りの演歌歌手の人とか、マイク事情の悪い会場でも歌うので、その場所その場所のマイクの響き方に合わせて歌い方を変えるようなテクニックがありますが、鯉昇さん、そこまでできなかったのかな?)

 

三平さんの「大声で叫ぶだけ」というスタイルは、今回のマイク事情にはちょうど良かったです。

 

最後の花緑さんは、声に芯があって、マイク事情が悪くても、しっかり響かせるような発声をしていたと思います。前の演者の様子を見て「今日のマイクはいまいちだな」と感じて、それに合わせて調整したんでしょう。

 

素人団体の手作りイベントみたいでしたから、こういうこともあるのかもしれません。

逆に言うと、「PAさんがプロの仕事をしているから、他の公演はちゃんと音が聞こえるんだなあ」とわかりました。

 

 

「音楽教室の発表会」というと、ほぼ9割は「ピアノ」なんですが、時々、その他の楽器の発表会も撮影させていただきます。

 

「フルート」「篠笛」「エレクトーン」「ボーカル」「バイオリン」「カホン」・・・・などなど

 

以前「集合写真にピアノをなんとか写し込みたい」という記事を書きました。

 

そう、「集合写真」に、楽器も写し込みたいんです。

 

「カホン」なんかは、最前列の人が座る「椅子」を、「カホン」に変えて、それに座ってもらう、なんてことをやったりします。

「ボーカル」の場合は、最前列の数名にマイクを持ってもらったり。

 

今回は「バイオリン」のお話。

何回か試して、「これがいい感じかも?」というのを見つけました。

(※ただし、あくまでも、教室の先生の意向が最優先で、「楽器は持たなくてもいいです」と言われれば、それに従います)

 

①何も持たない

何の楽器の発表会なのかわからない集合写真になります。

 

②花束を持つ

先生の方から、「生徒さん全員に花束を持ってもらい集合写真を撮る」という方法を希望される場合、花束と楽器の両方を持つのは無理なので、楽器はなしです。

 

③バイオリン本体と弓の両方を持つ

最初に試したのがこれでした。しかし、この方法では両手がふさがってしまうため、撮影直前に「身だしなみを直す」こともやりにくいし、「ピース写真」が撮れないことに気が付きました。

 

④バイオリン本体のみ持つ

最終的に、「これがベストかな」と思ったのがこの方式です。「弓がないと寂しいのでは?」とも思ったのですが、そうでもなかったです。

 

 

これだと、片手があくので、ピースも可能です。

 

こんな感じで、プロの写真屋は「集合写真」に関してもあれこれ改善策を考え試していたりします。

 

 

コロナのために主役の「志村けん」さんが亡くなってしまい、いったん、制作中止に追い込まれてしまった松竹映画「キネマの神様」をブルーレイで鑑賞。

 

正直、名作とは言えず「イマイチ」な感想で、「若い頃が菅田将暉で、年取ってから志村けんは、違いすぎるだろ」とか「自分が大好きだった人に、出会って、履歴書まで見せられて、気がつくまでに時間がかかりすぎるだろう」とか「城戸賞は、未発表の脚本に限るなのに、応募できないだろう」とか、ツッコミどころはいっぱいなんですが、小さな映画館が頑張っている様子とか、映画好きにはうれしい場面もあったので、まあ、よしとしましょう。

 

さて、この映画の中で「印象に残った」のは、映画に出た女優の「北川景子」さんの顔がアップになった際に、「彼女の瞳の中に、その時、撮影現場にいたオレの姿が写ってるんだよ」と沢田研二が言う場面。

 

そう、瞳って、鏡のようにきれいに反射して、魚眼レンズのように広範囲に周囲のものを写り込ませるものなのです。カメラに詳しい人には、これはよく知られていることで、刑事物のドラマの中にも、「瞳の中に犯人の姿が写り込んでいて、それが決め手になって逮捕」なんていうエピソードがあったりします。

 

映画とか写真の撮影の現場でも、実際、周囲の撮影風景が写り込んでしまうわけでして、昔の「化粧品のポスターで、女優さんの顔が大きくアップになったもの」とかを、そのポスターに目一杯近づいて、虫眼鏡で見ると、「レフ板」「照明機材」「現場スタッフ」がしっかりと写ってたりしました。

 

同じような原理で、「料理写真におけるスプーンとか、金属製のお皿」などでも、周囲の状況は全部写り込んでいたしして、その「スプーン」の部分を虫眼鏡で拡大して見ると、「カメラマンと助手と、料理を作ったシェフと・・・ 全部で8人で見ている様子」がわかったりします。

 

昔、カメラの修行をしていた時期は、町中で見つけたポスターを虫メガネで見て、「この写真は、こういう機材で、こういうふうに撮っているのか~」と思いながら観察して勉強したりしたもんです。

 

まあ、昔のカメラは中判とか大判とか、大きなフィルムで撮っていて、解像度がすごく良かったので、こういうことができたわけです。

 

映画を見ながら、そんなことを思い出した次第です。

 

※今は、CG処理で、瞳の中に写り込んだものは消してますから、昔のように見ることはできません。

 

 

 

今、「統一教会」の話題がにぎやかになっており、それで思い出したことを綴ってみたいと思います。ちょっと長いですが、お付き合いください。

 

今現在、音楽関係のステージの写真を主に撮っておりますが、これは自分が「音楽好き」であることが大きいと思います。

 

さて、今から45年くらい前の私が高校生だった頃のお話です。

安物ではあるが、ちゃんとしたステレオコンポを買ってもらったことで、当時「FMエアチェック」と呼ばれた、「FM放送で流れる音楽をきれいに、カセットに録音する」ということが可能になりました。

当時は、「音楽をちゃんと聞く」には「レコードを買うしかない」という時代で、そのレコードは1枚2500円とかしてましたから、当時高校生の自分にはおいそれと簡単には買えません。そして、「レコードレンタル屋」なんてのはまだ誕生していません。(ただし、図書館で、レコード貸出をしており、そんなに種類はありませんが、借りられるものは手当たり次第に借りたもんです。)

NHKのFM放送では、アナウンサーの余計な声などなく、純粋に「レコード1枚をそのままかけて放送する」ということをやってる時間があって、それは「無料でレコードが手に入る」を意味するわけで、貴重な時間でした。(※カセットテープ代はかかります)

 

当時、同じようなリスナーがたくさんおり、FM放送2週間分の番組表(どんな曲が放送されるのかも詳細が記載されている)が乗った「FM放送専門誌」というのが隔週で発売されており、これを毎号購入して、FMエアチェックをやっておりました。

 

FMファン

週刊FM

FMレコパル

 

こちらで詳しく紹介されています

 

といった雑誌があって、私が購読していたのは、「FMレコパル」でした。

この雑誌も無料ではなく、200円とかしてましたが、毎号欠かさず買っていました。その理由は上述の「FM放送の番組表」が欲しかっただけではなく、別の目的もありました。

 

読者対象の「コンサートの無料招待」「映画の試写会の招待」というのが毎号あったのです。これは貧乏人には本当にありがたいものでした。

 

もちろん「抽選でご招待」なのですが、「映画」に関しては、何度か応募しているうちに、ある法則がわかってきました。

 

それは、「抽選ということになっているが、おそらく、抽選はしておらず、実際は先着順で当選させている」ということ。

それがわかってからは、「雑誌の発売日当日に購入し、その場で、応募ハガキを書いて、すぐにポストへ投函」、そうすると、高確率で「試写会」に当選したのです。(ちょっと遅れて、翌日に投函した場合は、外れます)

これで、高校生の頃は、「毎月2本のペースで新作映画を見られた」ということになります。映画1本見るのに、「1000円」かかっていた時代ですが、これが無料で済んだのです。映画マニアにはたまりません。(※無論、ホールまでの交通費はかかります)

 

音楽コンサートに関しては、「必ず当選する」という手法は見いだせませんでしたが、毎号、マメにハガキを書いていたおかげで、わりと当選しました。

「サザンオールスターズ」「鈴木茂」「南佳孝」「岡林信康」、はては「ロッド・スチュアート」に到るまで、無料招待でした。

単独アーティストのコンサートだけでなく、今でいう、いわゆる「フェス」みたいなのも多数行きました。これも貴重でした。

(※南佳孝さんのコンサートでは、自分の隣の席に、ユーミンが座っており、「派手なかっこうのお姉ちゃんがいるなあ」と最初思っており、ステージの上から「今日はユーミンが来てくれています!」って紹介して、その時に、隣の女性が立ち上がった時は、びっくり仰天しました)

こういう特典があったため、FMレコパルを毎号買う費用は「十分なお釣りが来る」というものだったのです。

 

というわけで、高校生時代は「無料招待」でいろいろ行ったのですが、FMレコパルだけでなく、その他の新聞雑誌もよく読んで、「無料招待」というのがあれば応募していたものです。

 

そういうものの中に「レックスハンバードファミリー合唱団」(入場無料)という公演がありました。

このアーティストについてはまったく知識がなく(当然、当時はGoogle検索などできない時代)、当時は「ウィーン少年合唱団」とかが有名だったので、「合唱もいいなあ、日本武道館でやるんだから、きっと有名な楽団なんだろう。無料だったら、聞きに行こう」と考えて、武道館へ行きました。

 

コンサートが始まり、普通に合唱してたのですが、だんだんと「変な雰囲気」を感じるようになりました。

歌はあったのですが、その他の「お説教」みたいなのが多いのです。

当時、自分は「宗教」に関する知識などまったくない「無知な少年」だったのですが、「これって、もしかして、キリスト教のなにかなの?」というのがわかってきました。

そして、コンサートの終盤。客席に、「箱」がやってきました。

そうなんです。「お布施を入れる箱」だったのです。

客席にいる人達は、みな、信者さんだったらしく、観客全員、「千円とか 三千円とか 五千円とか・・・」投入していて、それが全座席を回ります。こうなると、「周囲の圧力」というのがあるわけで、自分もお金を入れないといけなくなります。

そこで拒否する勇気は高校生の自分にはありませんでした。そして、神社のお賽銭みたいな「硬貨」ではとても無理で、お札をいれないといけない雰囲気でした。

 

「入場無料」だったのに、結局千円取られてしまいました。正直「詐欺にひっかかった」という感覚でした。

 

これが私の「宗教って怖いなあ」という初体験でした。同時に「タダほど高いものはない」というのを実感した経験でした。

 

日本武道館という屋内施設の中で、周囲が全員「信者」という空間では、逆らうことなどできません。

 

結局のところ、「入場無料のコンサート」という宣伝でしたが、実際は「布教&集金活動」だったわけです。

 

今、統一教会の話題で、「なんで、そんなのに騙されるんだ」「逃げればいいのに」とか言う人もいますが、あの雰囲気では逃げるのは無理です。その心情がわかります。宗教って、ほんと怖いです。昔は特に、情報手段が少なかったですしねえ。

 

でも、いい勉強になりました。おかげで、その後の大学入学時に、変な勧誘に引っかからずに済みました。

 

今のテレビ報道を見ていて、そんなことを思い出してしまった次第です。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

コロナになってから、遠出の旅行とか無理になり、「近場の銭湯を巡って、温泉旅行気分を味わう」ということをやっており、地元横浜から始めて、今は、川崎や大田区まで足を伸ばし、入湯数は60軒ほどになっており、そこそこの「銭湯通」を名乗れるようになってきたのでは? と自分では思っております。

 

ところで、今の時代、初めての銭湯に行く際はネット検索を最初にします。幸い、どこの「公衆浴場組合」でも専用のHPを持っていて、各銭湯を写真付きで紹介してくれています。横浜では動画もあります。もちろん地図もあります。

 

写真で事前に見ているので、その銭湯がどれくらいの大きさなのか? だいたいわかっているはずなんですが、これが意外と、現地に行ってみて、「え? こんなに狭かった?」「あらら、実際はこんなに広いの?」と驚くことがよくあります。

 

そう、恥ずかしながら、写真屋をやっているのに、HPの掲載写真から、実際の広さを正確に把握することができていないのです。

 

仕事で、ホテルの客室を撮影したりするんですが、プロなので、「本当はすごく狭い客室を広く見せるように撮影する(そういうレンズを使用する)」「人間を中に入れると、大きさの対比で本当の狭さがわかってしまうので、人間をわざと入れない」「逆に、本当にすごく広いゆったりしたお風呂なので、わざと人間も写し込んで、広さを実感させる」といったことをよくしています。なので、写真を見ると、「あ、ここは本当は狭いのに、広く見せようとしているな」ってことはすぐにわかります。

なので、ちゃんとしたプロカメラマンによって撮影された、ホテルとか旅館の写真の場合、実際に現地に行った際に、「あ~、やっぱり、こんな感じだったのか」と、ほぼ「予想通り」であり、驚くことはないんですが。。。

 

銭湯に関しては、驚くことが多いんです。

これ、写真屋視点で分析してみると、「プロじゃない、アマチュアが撮影しているため、変な小細工をしていないので、逆に、実際の大きさがわかりにくい」のではないでしょうか?

 

「実際はすごく広い浴場なのに、それを実感させる撮り方をしない」

「狭さをごまかすような撮り方をしない」

なんらかのテクニックがあれば、我々プロの写真屋はそれに気づいて、それで補正して実際の広さを頭の中で計算することができますが、何を考えているかわからない素人さんが撮った写真だと、逆にわかりにくいんだと思います。

 

それと、素人さんは「超広角レンズ」とか持ってないので、その銭湯の建物の全体がわかる写真がなかったり、「脱衣所がすごく広いから、それをアピールすればいいのに、それをしない」とか「天井がすごく高くて、実際の広さ以上に開放感を感じる浴場なのに、天井方向の写真がない」とか・・・・・ そういったこともあって、プロが見ても、実際の広さが予想できず、現地に行ってはじめて理解できる、ってことになっていると思うわけです。

 

そして、銭湯の場合、ぐるなびみたいに、一般の人が写真を撮ることができません。飲食店だと、いろいろなお客さんが自分で撮った写真を掲載しているので、写真の枚数も多く、実態がつかみやすいですが、銭湯の場合は、公衆浴場組合のHPか、その銭湯独自のHPの写真しか素材はありません。銭湯好きのお客さんがいろいろなブログやHPを書いてますが、撮れたとしても建物とか玄関口の写真だけで、中の様子は撮れませんから、もともとの写真が少ないわけです。

 

※今、流行している「サウナ」ですが、今の銭湯はどこでもサウナがありますが、「2~3人でいっぱい」といった、すごく狭いサウナなので、超広角レンズがないと、サウナ内部の写真は撮れません。そのため、サウナ内部の様子の写真を掲載しているHPは非常に少なく、サウナ好きの人にとっての「写真」がないのが現状です。これも残念です。

 

 

そんなわけで、いろいろな銭湯に行って思うのですが、「いい銭湯なのに、ちゃんとした写真を撮ってないから、良さがアピールできていない。もったいないなあ」ってことです。特に、川崎地区は、実際に行ってみて、「ここ、なかなかいいじゃん!」っていう銭湯が多いので、そう思います。

う~ん、仕事でお金をくれる銭湯は、このご時世ないでしょうから、無償ボランティアで撮ってあげたい気もします。でも、お風呂の写真って、「湯気でレンズが曇って、レンズにダメージを与える」という、写真屋泣かせの撮影で、実際の現場では、「お湯のように見せて、実際は冷たい水を浴槽に入れて撮影する」ということをやってますので、面倒なんですよね。

 

 

 

一例

川崎市川崎区の「栄湯」さん。

ビル型銭湯だし、玄関も狭いので、「きっと中も狭いんだろうなあ」と思って中に入ったら、脱衣所はそんなに広くなかったのに、浴場部分はものすごく広く、天井も、3階分くらいの高さで開放感抜群で、男湯からでも女湯の「壁画」もよく見える構造になっていて、すごく気持ちのいいお風呂でした。でも、公式HPの写真では、それが全然表現されておらず、「もったいない」と思いました。