wordsvideo 「MARIA」の、3人そろってマイクのポールを掲げるところを「ポールリフト」と勝手に名付けました。で、その角度はどれくらいだろうか、というお話しの続き。
やっぱ「MARIA」の見せ場はここじゃん?
測定は
ImageJを使用しました。僕がMacを使い始めた理由のひとつ、NIHImageの後継ソフト。
ところで、撮影するカメラとの位置関係でポールの見かけの角度は変化します。
というか、画像の中央で正面から正対したセンターの演者と同じ高さで撮影した場合のみ実際の角度と見える角度が一致します。
左右の演者は中心からの
視角が大きくなるほど見かけの角度が大きくなります。ただし、カメラから舞台までの距離が、中央の演者と左右の演者との距離よりも十分に大きければこの差は無視できるでしょう。問題はカメラがセンターと正対していない場合。正面の絵ではなく、斜めから撮った場合、全部の演者の角度が大きく(深く)見えてしまいます(
ヨー誤差)。
また、カメラが演者を見下ろしたり、見上げたりする場合はその分見かけの角度は小さくなるでしょう(
ピッチ誤差)。
普通のカメラだと問題にならないのですが、撮影軸が回転するカメラクレーンの場合は大きく角度が変わることがあります(
ロール誤差)。
もっともライブじゃ客は真正面から見られるとは限らないんだけどさ。
てかそもそもステージが見えない席だってあるんだよな、AKB。なんだよ「見切れ席」って。見切れるのも芸の内ですかそうですか。
でもまあせっかく始めちゃったのでいろいろ見てみましょう。
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2007年4月、初の全国ツアーファイナル、厚生年金会館のステージ。
K3がシアターにかかっている時に行われたコンサートは、この「春のちょっとだけ全国ツアー ~まだまだだぜAKB48!~」だけ。
センター増田、向かって右は河西だが、向かって左は怪我で休養中の梅田に代わって大堀恵。僕の知る限り、大堀が見られる「MARIA」は、このコンサートDVDしかなく、とても貴重な映像。なおめーたんと「MARIA」については、いろいろ考えなきゃいけないと思うんだけど、それはまた別のお話。
その厚生年金会館での「MARIA」、1回目のポールリフト。
この画像はまあ真正面から撮れていると言っていいんじゃないかな。
さっそく測ってみます。
センターの増田が約51°。
向かって左の大堀は増田よりもやや高くて約55°。
向かって右の河西は40°と3人中もっとも低い。
こうやって見てみると、リフトしている時の姿勢も微妙に違う。
増田はほぼ横顔で、踏み出した左足に体重をかけて体を傾けているのだが、頭のてっぺんから腰までまっすぐ芯が通っていて、しぼったウエストが映える。マイクを支えていない左手の指はきれいに伸びている。ポールを持つ右手の人差指と小指も伸びていて、何だか横笛を吹いているようにも見える。
ぴんとした緊張感の中にたおやかさも見えて、実に美しい。なんだかフィギュアにしたいようなポーズ。
大堀はやわらかな感じ、河西は若々しい感じで、それぞれに「決まった!」という姿勢でカッコいいんだけど、僕は増田が一番好きだな。
2008年AX。
43位の「MARIA」、1回目のポールリフト。
カメラがやや下からあおるような角度で撮影しているようで、ピッチの影響があるみたい。そのためか3人とも角度が浅い。
でも増田が約35°、梅田が約37°、河西も約37°と角度がきれいに揃っているのはお見事。
なおこの時の衣装は、ほぼK3と同じなのだが、増田のスカートのアシンメトリーがK3とは逆、、すなわち右足が露出しやすいカットになっている。また、K3では頭部の右側だった髪飾りを左につけている。指輪は同じ右手の中指。
梅田、河西もほぼ衣装は変わらないが、梅田の髪飾りが左になっている。
2008年12月、JCBホールでの「MARIA」。
このコンサートはタイトルに「シャッフルするぜ」とあるように、いつもとは違うメンバーが歌っているのがミソ。
「MARIA」の担当は板野、高橋、峯岸。
ポールリフトの1回目、正面の絵はなし。こんな感じ。
角度の前に、なんでマイクポールにラメが入ってるのかしら。「キャンディー」じゃないんだからさあ、「MARIA」にそういう装飾はいらないよねえ。
かなり右から撮った絵で、角度測定はできないなあ、と眺めてたら、背景に安いパネルがあるじゃん。正方形に対角線ぶっ違いの。これで角度の補正ができそう。
本来45°の対角線が、右から撮った分見かけの角度が増えている。測定すると約56°。だから3人のポールの実測値から11°を引くとだいたい正面から見えるポールの角度になるかな。
で、それぞれ測ると、高橋が約38°、峯岸が約27°、板野が約34°。だから正面から見たポールの角度はそれぞれ約27°、16°、23°くらいか。
どれもずいぶん浅い角度だなあ。
実際のステージも、やっぱりオリジナルメンバーほどの迫力はない印象。
板野さんダルそうだし。
2009年AX。
「MARIA」は第7位と前年の43位から大きくジャンプアップした。
この年のAXは、当時としては大ヒットしたシングルの「大声ダイヤモンド」を押さえて「初日」が1位になったことに代表されるように、公演だけで歌われたいわゆるステージソングが上位の多くを占めた。ある意味とてもAKBらしいチャートだった。ちなみに「MARIA」のひとつ下の順位はChocolove from AKB48の「明日は明日の君が生まれる」。メジャーデビューした派生ユニットの曲が占めた順位としては2011年現在最高位である。
しかしそれにしても1年以上前に終わった公演のステージソング前年43位であったのに7位になるというのは異例のことだろう。
なのに、何たることか、ポールリフトの瞬間の正面撮りスリーショットがない。ここで3人が揃っている絵がカッコいいのに。ちょっと編集さんお願いしますよ。
かろうじて計測できるのは、増田と河西のワンショット。
増田は約56°とこれまでで一番高々とポールを掲げている。
河西は約38°。
この時、増田はK3と同じ衣装と思われる。前年には右にあった増田のスカートの切れ込みはオリジナル通り左で、見える足も左足に戻っているし、髪飾りも右に戻っている。ただ右の中指だった指輪が人差し指に変わっているのと、これまでつけてなかった大振りのイヤリングをしている。
梅田の衣装もほぼ同じだが、クロスのペンダントが目新しい。
もともとこの曲の梅田の衣装は、激しいダンスでもほとんど足は見えないくらいスカートが長い。
そんな中、このステージで一瞬垣間見えた左下腿にテーピングが施されていたるのが見えた。ホント、ほんの一瞬だったから、お客さんは全然気がつかなかったろう(「テーピングをした足」を、たぶん梅ちゃんは見られたくなかったろうし、「テーピングしていたこと」自体を他人に知られるのも本意ではないだろう。彼女はきっとそういう人だと僕は思う。だからこのことを書くべきかどうか、ちょっと迷った。でも過ぎ去った年月と、梅ちゃんたちをマジに真摯に見ているんだよ、という言い訳Maybeに免じて、ごめんね ジュエル)。
追記:ここでもう1回見直してみたら、うーん、どうやらこれは梅ちゃんじゃなくてゆっぱいの左足みたい。
怪我をしてるのは梅ちゃんだけじゃないよってことだね。
河西の衣装は大きな変化なし。ただクロスのペンダントをするようになった。手袋もサテンからレースに変わって、K3当時の「未亡人の妹」よりはずいぶん成長してお姉さんになった印象。
2009年8月、日本武道館での「MARIA」。この時増田は体調不良でお休み。高橋が代役を務めている。峯岸板野とやった時とはずいぶん違うじゃん。3人がすばやくセリで登場するところや、歌い始めにあわせて梅田と河西が高速でターンしながらセンター高橋に寄っていくところなんか珍しい演出で他とは違うカッコよさ。
ポールリフトのスリーショットはかなり見下ろした絵。だから画像での見かけの角度はかなり低くなってはず。
と思ったら直後にほぼ正面から高橋のワンショットがあった。
これを実測してみると約48°。高橋はかなり高くポールを掲げていることがわかる。
先のスリーショットで測定すると、高橋の見かけの角度は約32°で、正面からの実測値より16°低くなっていることがわかる。同様に梅田、河西の測定値は約26°および31°だから、16°で補正すると梅田が約42°、河西が47°ということになる。
AX2010では「MARIA」は47位と前々年並の順位となった。それでもどんどんステージソングが忘れ去られている中、健闘してるよね、この順位。
残念ながらこの年も正面からのスリーショットはなし。かろうじて増田のソロ。
約46°と前年よりも低いが、他の2人よりは高め。
この年の増田は「右足露出」タイプのスカート。右足は膝まで見えるが左足はほとんど見えない。髪飾りは右、指輪は右の人差し指。イヤリングではなく深紅のピアス。
梅田の衣装は変わらないが、黒いレースの手袋をしている。そうだよなあ、この衣装にはやっぱり手袋があるべきだよなあ。
一方河西の手袋は前年のレースから、これベルベットかな? 何か年々小道具が高級になっていく感じ。
AX2011。
この年、「MARIA」は39位と前年より順位を上げていて驚き。根強い人気だよねえ、「MARIA」。
でも何で正面からのスリーショットがないんだろう。こんなんばっか。
これは2回目のポールリフトで、この時梅田と河西はポジションをチェンジしている。だから手前が河西で、奥が梅田。河西はやや前屈みになっており、梅田は外(上手)に体が開いている様子がわかる。どれが一番正しい姿勢なのかはわからないが、僕にはやっぱり増田が一番きれいに見える。
増田ソロのアップの絵はあった。
約29°と増田にしてはかなり小さな角度。ただ前後を見ると、クレーンカメラによる撮影であり、画像が激しくローリング(撮影方向を軸とした回転)している。そのためアップでは水平が出ていなかった可能性もある。ホントはこんな風だったのかも。
この時の増田のスカートは「右足露出」タイプ。なんかこっちがスタンダードになっちゃったみたいね。髪飾り右、指輪も右人差し指。クロスのペンダントは大きくなり、ブラックのビーズをあしらったYシェイプのチェーンになった。イヤリングは下げるタイプ。
梅田、せっかく前年につけてた手袋脱いじゃった。
河西、手袋はレースに戻っちゃった。
2011年6月 TDCホール、「見逃した君たちへ」の「脳内パラダイス」公演。
よく考えたら、フルコーラスの「MARIA」を見ることができるのはK3以来これが最初で、おそらく最後。いみじくも誰かが言っていた。「見納めの僕たち」と。
演じている3人は円熟し、自信に満ち、そして美しい。
ああ、秋元康は最後に僕らにこれを見せて、全て壊してしまうつもりなんだな。ホント、痒いところのすぐそばまで手が届く人だ。でも「そこ」に手が届くことは決してない。
そんな予感と感慨を胸に最後の角度の計測…
って測れないじゃん。斜めで、見上げてて。
でもいいや。角度を測りながらずっと何度も何度も「MARIA」を見返して幸せ状態になっちゃったから。
増田も、梅田も、大堀も、河西も、みんなカッコよかったから。
というわけでこの企画もお終い。
調べてみると、河西の角度が安定してたかな。30°~45°くらいで。
梅田は浅め。
でもやっぱ増田のover 50°がカッコよかったな。
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ところで今日からリクエストアワー2012。卒業生の出ないAXなんてAXじゃないやいって、そもそもAXじゃないんだね、今年から。こうやって少しずつ何かが変わっていくんですね。
リクエストアワーは今年で5回目。過去4回連続でランクインしている曲は16曲。これらこそがまさにAKBの「定番」ソング。
それだけでもすごいのに、そのうち、2010年よりも2011年の方が順位を上げている曲が5曲もある。ただ生き残っているだけではなく新たなファンを獲得する実力のある曲、「ネ申5」と言ってもいいよね。
「ヒグラシノコイ」「脳内パラダイス」「渚のCHERRY」「MARIA」「泣きながら微笑んで」。
うち3曲がK3。頭の中がK3止まりの僕にとっては嬉しい限り。
リクエストアワーでこれまで50位以下になったことのない「MARIA」ですが、2011年は新規のファンがどっと増えて、「MARIAなにそれ、おしいの?」という方も少なくないでしょう。2日めくらいの順位になっちゃうんじゃないかなあ。
だから僕、2日めを見ることにしました。もちろん映画館でだけどさ。
もし「MARIA」が入ってたらフリコピしちゃおかな。古参気取りで。
角度は50°以上で。