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日記や、沢山の好きなことへの、
独り言。



『義経腰越状 五斗三番叟』

初見です。

意外にもコメディ要素も多い演目でした。

松緑さんには毎度圧倒されます。

松緑さんのコメディで畏怖のあまり身体が震えたことがありまして、
それが『NINAGAWA十二夜』安藤栄竹(サー・アンドルー・エーギュチーク)でした。

作品イチのおバカキャラ、しかし妙に愛くるしさもあり、登場する度に客席が沸くのですが。

ところで、
何故出てくるだけでこんなにおもしろいのだろう、と、注視すると⋯


手と足、左右同じ手足で歩いている。


コレに気付いた瞬間、衝撃で息が一瞬止まった。
歌舞伎界のニジンスキー・四代目 尾上松緑。

会場内笑いに包まれている中、一人畏怖に震えて脱力しかけた25歳の夏。


「『笑い』とは繊細で怖いもの」
を私に教えてくれたのは、松緑さんと大地真央さんです。



↑長くなりましたが。

この度の松緑さんもやっぱり間合い、目付き、呼吸、
もう全てに緻密な計算が成されていて、

会場で笑いが起こる度、
私の脳内では圧倒され感嘆の嵐。

質の良い笑いが享受出来た喜び。

久し振り歌舞伎でしたが、
ああ、やっぱり歌舞伎っていいなぁ、を犇々と感じておりました。



トシくん(亀蔵丈)のココまで濃ゆい悪役(というか小悪党)を観るのは初めてかもしれない。

濃ゆい、というのはお化粧のことで、
線の太い、あの毛筆で力強く引いたような隈取り姿は、彦さまそっくりだ。

歌舞伎に嵌り始めた頃は、彦さま&トシくん御兄弟は本当に(お顔が)似てらっしゃるなと思っておりましたが、
次第にそれぞれの個性を知り、個々のニンの違いも楽しくなってきたものでしたが。


近年、なんだかまた、お顔が似てきた気がします、
勿論、お二人それぞれの異なる芸風は、より昇華され奥行き深まり面白さ限界突破なのですけれど。


相方(←違)種之助丈は、ナウシカで観劇(おうちでBDですが)したのみですが。

クセのあるお役を、ソツなくおつとめになるなぁ、という感想。


この小悪党お二人のリズム、コントラストがまた見事で。
コレがあるからこそ、作品の笑いに彩りが出る。


目まぐるしく成長された左近丈(直近で観劇したのは2015年ですもの。まだ十歳にもなられていなかったとおもうZO。背丈も松緑さんの半分くらいだった)と、

個人的にはヴィラン枠の権十郎丈が、
ココでは一番まとも部類のお役で。

(話は逸れるが、
「判官贔屓」なる言葉があるくらい、源義経って美化されがちな傾向があるようにおもうのですが、
しかし残っているのは割と情けない話や器の小ささを露呈するエピソードやらの方が多々あって、全然カッコよくない。何故、そんなにチヤホヤされてるのだろう、と(個人の感想です)。

弁慶はじめ、側近たちの方がずっと活躍している印象。

義経と劉備って似てる(個人の感想です)。

頼朝→悪、みたいな感覚もなんとなく刷り込まれている傾向も感じますが、
わたくしは断然頼朝派です(←知らんがな)。)


要所要所で大御所がびしっと決めてくれる安心感。

左團次丈、團蔵丈と、大好きだった頼れるおじさま方が鬼籍に入られまだまだ寂しく思う瞬間もありましたが、

若手、中堅もメキメキとメキメキしております感想(←語彙力⋯)。


どうか権さま(←誰)、これからも大きく包み込んでください。






『襲名披露口上』

演目順序は前後しますが。




夜の部は最前列、口上では玉さま真正面でございまして。

「八代目さんの菊之助時代は女形をつとめることが多く、よく一緒にお稽古をいたしまして⋯」

と玉さま。


先述した二人道成寺や天守物語などなど、共演も多かったけれど、

うんうん、そうだったね、
音羽屋の芸や型を大切に基礎にしつつも、事あるごとに「玉三郎のお兄さんに教えていただき」と仰っていた。


菊之助時代(特に24〜6年前とかそのくらい)は、周囲の同世代方の中に於いて、
何故か菊さんだけ妙に酷評されることが多々あり。
劇場で観劇していても、ダメ出し、批判が聞こえたり。
時々、中には殆ど言いがかりみたいなものもあったりして、意味がわからなかった。


菊さんご自身も女形をつとめる上で、いろいろ葛藤があったと、過去、どこかのインタビューでお話されていたが、

照合すると、恐らくその頃のこともあったと思う。
(立役も少なくはなかったけれど)


私自身は、まあ、元々テレビも殆ど見ず、メディア情報に対しても基本懐疑主義でしたので、
言いたいやつには言わせておけスタンスではありましたが。

その頃、ミュージカル界隈で知り合った方とお話していて、「全ジャンルの役者さんの中で、naocoさんのナンバーワンは誰?」と尋ねられ、菊さんを挙げ、「もし、世界中の人からあんなの役者じゃない!と言われたとしても、私一人になっても菊さんのファンでいます!」
と痛々しく答えたことがありましたが、
当時そんな環境下だったから、余計にそう決意表明(←?)していました。
そのくらい、菊さんを褒める声を、聞いたことがなかった頃だった⋯。



そんな世間からの風当たりの強さを感じつつ、
その中でも玉さまがお稽古つけてくださったり、共演呼んでくださったりしていたこと、
七代目と共に復活狂言に取り組まれたり、新作に挑戦されたり。


彼是諸々や、観てきたそれらのお役たちが走馬灯の様に脳内を瞬時に駆け巡り、

気付けば半泣き状態になってしまっていた。



口上出演皆さま、それぞれ楽しかったり笑わせてくれたり、深みのある口上をお話くださるのですが、

そんな訳で、特に玉さまの口上は刺さって仕方がなく。



まさか口上で泣きそうになるとは思わなかった。
観劇でもコンサートでも、
基本、劇場、会場で涙するような事はないのですが。


私なりにそれなりに、一生懸命観ていたのだな、と、
今更ながら気付きました。






『京鹿子娘道成寺』


菊さんと玉さまの二人道成寺は、それはもう、
過去、劇場でもシネマでも、かぶりついて観劇したものですが。

この度は菊之助さんも交えての三人花子。

まず、やはりどのような演出になるのか。


そして、なんと言ってもさすが襲名披露の歌舞伎座公演、

妙に濃い面子の所化御一行さま。

豪華すぎる。
このメンバーだけで一作お芝居できそうです。


つい先程泥棒してた人もしれっと出家なさっていて。

現れた花子の正体は白拍子でした!
で、
兄(彦さま)弟(亀蔵丈)で素でがっかりしすぎの図(笑)。
数十分前までのお色気だだ漏れキケンな男はどこへ行った(笑)。

ツッコミつつも、その役者魂に畏怖で震えました。




菊さん親子の花子さんは七三より、
まるで見えない力で引き上げられるように登場。

懐紙に炊き込めた御香が香ってくるほどの距離。


菊さんは澄んだ穏やかな表情、
菊之助さんはうっとりと恍惚気味。

え、齢11歳で、既に己の舞踊スタイル確立してしまっているのではあるまいな。
おそろしい子!


そりゃあね、まだ、ぎこちないところ、粗いところもありますよ(←何様)。
しかしあの表情観たら、持っていかれそうになってしまいます、
まさに清姫が憑依している様な⋯。


道成寺は女心、恋の詩、踊りですが、
十代が踊る花子。
コレはコレで深み、奥行きを感じます⋯。


そうこうしていたら、かみてから玉さま登場で、
こういう時、お席が前すぎると、
どちらを向いたら良いのか挙動不審状態になります。
頭きょろきょろしてしまい、後ろの席のかた、ごめんなさい。



菊之助丈の、裄が短め?

手首が結構見えてしまっていたのが少々気になったのですが、

敢えて短くしているのかもしれませんが、

もしかしたら、
採寸して、仮縫いして本縫いして、本番。

きっとその間に成長しちゃったのだろうな、このお年頃なら十分あり得る。


そんなところも、
歌舞伎、歌舞伎役者、舞踊、の「成長」「未来」が感じられて。
日々、どんどん背も伸びお衣装もどんどん小さくなって。

そうしてもっともっと研鑽を積み、様々なものに触れ、
大きくなられるのだな。

裄の丈ひとつで、
親戚のおばちゃんみたいな心境になってしまった。



クドキは菊さん。
以前は玉さま担当でした。

菊さんのクドキだ⋯しっとりと艶っぽく。

でもそののちに玉さまも登場して、お二人で可愛らしかったり陶酔美炸裂していたり。

もう、ただただ美しいです、息もぴったりで。
何も考えず、この美を享受していたい。

⋯と、
私、そういえば、この菊さん玉さまの二人道成寺ばかり観劇していて、

ノーマル道成寺って、一度、故勘三郎丈の勘九郎時代に観たきりかもしれない。


一人でこれだけの大曲を踊るのも凄まじいが、

観慣れてしまったこともあるが、
複数人での道成寺が好きだな、とおもった、

ユニゾンや踊り分け、役者さんそれぞれの個性の違いも楽しい。



鈴太鼓から鐘入りの、緊張感と疾走感。
あの流れはたまりません。

しかも今回は三人で鐘入り。
ぞくぞくし放しでした。

鐘の上での見得。

始終優雅だった玉さまが、
静謐だった菊さんが、

グッ!と蛇の目付きに変わるの。
舞台で観劇しているはずなのに、一気に画面がクローズアップする錯覚に陥る。

鐘を見上げ、幕が引かれるまで目が離せない(感動涙目)。

この先の菊之助さんの花子も、期待しかない(感動涙目)。




襲名公演ということで。

祝幕やイアホンガイドのインタビューとかラッピング人力車だとか襲名記念お土産とかイベント盛りだくさんで。
個人的には、気分は襲名フェス。

歌舞伎座も今の歌舞伎座になってから二度しか観劇していないし、10年ぶりだし。

基本、
昔から観劇は勿論、観劇以外でも何かと楽しみはいっぱいな質です。





やはり家庭の事情諸々も熟考すると、


→できる限り宿泊せずに遠征出来たらベスト
→着物着用だと行動範囲が限られ、色々時間もかかる、いうてもフォーマル着なので、アレ着て新幹線移動はしたくない
→💡!着物でなれば、夜行バスいけるな!
→よし、身軽に日帰りでいこう!

という訳で、

日帰り弾丸遠征することにいたしました。


しかもその姿で菊さん、菊之助さんとお話まで出来たので⋯
⋯よくよく思い出したら、20代のnaocoだったら失神レベルが既に叶ったので。

名古屋と京都(袷なので)でまた着よう。


ただ、日帰りにしたらしたで、時間に余裕がなくなるため、
開場前後、幕間のスケジュールを分刻みで計画してゆかねばならんのですが(汗)。


やりたかったことのひとつ、
人力車。

菊さん親子のお写真使用だけでなく、

梅幸茶使いや家紋。
俥夫さん方も音羽屋半纏着用、という徹底ぶり。
音羽屋の衆に傅かれている気分を楽しめる(こら)。

更に、志ら浪傘をホイールにしてしまうセンスが大好き(笑)。



最初に、大正浪漫風情緒漂う屋根開閉ができるタイプに乗せて頂き、撮影頂いたのですが、
一部、撮れていなくて(汗)。私の説明不足だったのですが、ごめんなさい。


女性の俥夫さんもいらっしゃる!カッコ良い!

で、次の幕間で撮り直しくださる事になり、
もう一台の方もご用意くださって、
二種類、乗車出来まして(感謝)!

初の人力車体験!




様々なアングル、ポーズで撮ってくださり、
襲名披露公演、本当に貴重な思い出になりました。
歌舞伎座ファサードもしっかり入れてくださるのは嬉しいです!

意外と車輪が華奢で驚きました。

そして長時間、占領してしまいました、すみません。

この日は夕方から雨予報だった為、
人力車はどうしても昼公演幕間中に攻略したくて。
お蔭様で、過剰なほど楽しめました!!!
ありがとうございました!

六月は獅子仕様ですってよ!
去る2月の、LUNATIC TOKYO 黒服限定GIG 2025、前日。

The Millenium Eve 開催中は、宿泊中ホテルのバーを楽しんだり、会場周辺撮影に行ったり。


旦那様を撮影中、ふと顔を上げると、

?????

タカラヅカ娘役???

な訳ないな、何?

訳わからず、取り敢えず撮る。



もう少し遠くへ視線をやると、


ああ、コレだったのか。

巨大レリーフは語る。


もう少し近づいてみると




夫「あ、長嶋茂雄やったんか!」


夫「どっかの芸人がちょけてるレリーフやと思った!」

どっかの芸人がちょけてるレリーフが、東京ドームのど正面22番ゲート横に堂々とはられている訳ないわ!!!

失礼だわ!!


関西人、おそるべし。


わたくし生まれ育ちは名古屋、ドラゴンズですので、直接はあまり関わりはありませんが、

更にそこまでプロ野球に詳しい訳でもありませんが。


そんな私でもその御名、社会的お立場はざっくりと把握しているミスター。


夫婦の旅の1ページに、笑いを届けてくださりありがとうございました。

お疲れ様でございました。