
初見です。
意外にもコメディ要素も多い演目でした。
松緑さんには毎度圧倒されます。
松緑さんのコメディで畏怖のあまり身体が震えたことがありまして、
それが『NINAGAWA十二夜』安藤栄竹(サー・アンドルー・エーギュチーク)でした。
作品イチのおバカキャラ、しかし妙に愛くるしさもあり、登場する度に客席が沸くのですが。
ところで、
何故出てくるだけでこんなにおもしろいのだろう、と、注視すると⋯
手と足、左右同じ手足で歩いている。
コレに気付いた瞬間、衝撃で息が一瞬止まった。
歌舞伎界のニジンスキー・四代目 尾上松緑。
会場内笑いに包まれている中、一人畏怖に震えて脱力しかけた25歳の夏。
「『笑い』とは繊細で怖いもの」
を私に教えてくれたのは、松緑さんと大地真央さんです。
◇
↑長くなりましたが。
この度の松緑さんもやっぱり間合い、目付き、呼吸、
もう全てに緻密な計算が成されていて、
会場で笑いが起こる度、
私の脳内では圧倒され感嘆の嵐。
質の良い笑いが享受出来た喜び。
久し振り歌舞伎でしたが、
ああ、やっぱり歌舞伎っていいなぁ、を犇々と感じておりました。
◇
トシくん(亀蔵丈)のココまで濃ゆい悪役(というか小悪党)を観るのは初めてかもしれない。
濃ゆい、というのはお化粧のことで、
線の太い、あの毛筆で力強く引いたような隈取り姿は、彦さまそっくりだ。
歌舞伎に嵌り始めた頃は、彦さま&トシくん御兄弟は本当に(お顔が)似てらっしゃるなと思っておりましたが、
次第にそれぞれの個性を知り、個々のニンの違いも楽しくなってきたものでしたが。
近年、なんだかまた、お顔が似てきた気がします、
勿論、お二人それぞれの異なる芸風は、より昇華され奥行き深まり面白さ限界突破なのですけれど。
相方(←違)種之助丈は、ナウシカで観劇(おうちでBDですが)したのみですが。
クセのあるお役を、ソツなくおつとめになるなぁ、という感想。
この小悪党お二人のリズム、コントラストがまた見事で。
コレがあるからこそ、作品の笑いに彩りが出る。
◇
目まぐるしく成長された左近丈(直近で観劇したのは2015年ですもの。まだ十歳にもなられていなかったとおもうZO。背丈も松緑さんの半分くらいだった)と、
個人的にはヴィラン枠の権十郎丈が、
ココでは一番まとも部類のお役で。
(話は逸れるが、
「判官贔屓」なる言葉があるくらい、源義経って美化されがちな傾向があるようにおもうのですが、
しかし残っているのは割と情けない話や器の小ささを露呈するエピソードやらの方が多々あって、全然カッコよくない。何故、そんなにチヤホヤされてるのだろう、と(個人の感想です)。
弁慶はじめ、側近たちの方がずっと活躍している印象。
義経と劉備って似てる(個人の感想です)。
頼朝→悪、みたいな感覚もなんとなく刷り込まれている傾向も感じますが、
わたくしは断然頼朝派です(←知らんがな)。)
要所要所で大御所がびしっと決めてくれる安心感。
左團次丈、團蔵丈と、大好きだった頼れるおじさま方が鬼籍に入られまだまだ寂しく思う瞬間もありましたが、
若手、中堅もメキメキとメキメキしております感想(←語彙力⋯)。
どうか権さま(←誰)、これからも大きく包み込んでください。


















