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日記や、沢山の好きなことへの、
独り言。

『元禄花見踊』

阿国と山三さまを中心に、若手メインの華やかで瑞々しい、
それでいて歌舞伎の元祖たる「傾き」感漂う粋な空間。

ペールトーンで統一された若人たちの装い、舞台上の色彩も美しく。

阿国が一人、黒いお衣裳で締まりがあり、
コントラストも実に見事です。

左近丈の小顔さに改めて驚愕しました。


幼少時より歴史オタク、特に日本史は女性史をメインに文献読んでおりましたので、出雲の阿国は小学生高学年で歌舞伎を知る前から存じておりましたが、

阿国モノの舞踊、歌舞伎関連は初めての観劇だったと思います。

肩に太刀を背負う見得には、我知らずオタクゴコロがざわつき、感嘆の声が出そうになりました。


阿国関連で山三さまもさらっと勉強したことがありましたが。


生まれもその名も名古屋、
元々は武士で(所謂お稚児さん時代もあったそうですがイコール子供時代から美人だった証)槍の名手、
おまけに美人(←重要)。


そんな逸材が歌舞伎の開闢に携わったとされていることを、
実は多くの名古屋人が知らない(三英傑と宗春に押されすぎ)。


何かと悪口しか言われない名古屋、
言われ慣れ過ぎて聞き流しスキルが高まり、
一周まわってマイペースな市民性に仕上がっておる気もしますが

(私自身がそうなので。言いたいやつには言わせておけ精神、はココが由来でありんす)。



名古屋山三郎。
殊歌舞伎に於いてはそんな訳なので、

この度、菊さんの襲名披露公演の演目に山三さまの名があることに、
心の中ではラオウの悔いなしポーズで観劇しておりました次第。


阿国が尾上右近丈、
山三さまが隼人丈、

キャスティングも紛うことなき美男美女で素晴らしい。



見た目のことばかりになりましたが。


実は鳴り物、音楽の点でも、

低音三味線の使用、変拍子など、普段なかなか体験できない楽曲、楽器に触れることが出来ましたのも収穫です。


和楽器に関しては、笛は少し勉強しましたが、お恥ずかしながら殆ど無知で。

祖母が長唄、お三味線、母親が箏曲をやっておりましたが、
もっとちゃんと教えてもらえば良かったなと、
祖母と母に関してはそこだけは後悔しております。

とても良いお天気でした。



『弁天娘女男白浪 / 浜松屋見世先』


様々なキャスティングで何度も観劇している作品ですが、
毎度、観る前からわくわくします。


楽しみだった松也んの南郷もハマっておりまして、菊さんとの相性も大変良く。

菊さんを好きになったきっかけのひとつは声だったのですが(芝居も勿論ですが、役者さんは声で落ちることが殆どです)。
あの声で発せられるべらんめえ調は実に鮮烈だ。

台詞、所作はリズミカルで南郷との掛け合いも心地よい、黙阿弥モノの醍醐味を享受し、
気づけば笑いながら口半開きで屈託なく無心で観ている。

⋯それを最前列で体験出来(感無量)。


最前列といえば、
極楽寺屋根での弁天と捕手との立まわり。

屋根の下には霞幕が張られておりますが、
席、前過ぎて、霞幕に阻まれ、菊さんたちの胸から上しか見えない(泣笑)。
最前列の罠に、最後の最後で苦しむ羽目に(泣笑)。

今までこのシーン、霞幕なんてありましたっけ、くらいだったすみません。

このときばかりはミーアキャットの背伸びの様になりました。
勿論、後ろの方に支障なき様、ギリギリミーアキャット。

そんな最前列のミーアキャットを見かねてか(こら)、
がんどう返しでは、もう、屋根がまわってもまわってもずっと踏ん張ってお顔を出してくれていた八代目(感涙)。
え、ココ、こんなに長くお顔見せてくれてましたっけ!(感涙)

屋根の向こう側ではきっと、菊さんもミーアキャットしていらしたと思います(←どあほう)。


ふう⋯(←より深い深呼吸)。

ミーアky、違、弁天の切腹を見届け、駄右衛門の場を心此処に有らず状態で観⋯

⋯そうでした、まだ菊さん復活祭があるのでした。


七代目と共に迫り上がり、しもてへ移動。

や、展開はわかっているのですけれど、着地点がまた私の席の正面で(失神)。

目の前で、七代目と八代目、
二人の菊五郎が並んでいる⋯!!!
なんと!!!

瞬間、もう泣きそうになりました(←この日何度目よ)。

想像以上に感動しました。
千穐楽ではご本人の希望で菊之助さんも(恐らく木下川八郎役でしょうか)出演されたそうで。
↑襲名展にて。
このお写真を揚げてくださりありがとう。


襲名公演で三代並んで出演。
菊さんの思いを菊之助さんが正しく汲み取っていらっしゃる賜物。


ああ。襲名公演って、すごいなあ。

上手く言葉にできないけれど、

「名前を継ぐ」という行程に込められている、
「役者として生きる」という熱意と覚悟と矜持。


過去、見たくても観られなかった襲名公演がいくつかありましたが(それこそ、三代襲名披露も何件かありまして)、

ちょっと無理してでも決行すれば良かったなあ、
なんて今更。


「芝居を観る」以上の充実感でした。

帰りは夜行バスでしたが、乗車した瞬間寝落ち、
京都到着間際まで、ぐっすり眠ってしまいました。



2025年六月。


なんと言っても旦那様の生誕月ですので、
頼まれてもいないのにケーキやら何やら、そわそわソワソワ。


バレーボールネイションズリーグの季節。
開催国によっては夜更かし必須となる。
念の為、オフィシャル等のSNSはミュートにし、時差放送前にうっかり結果を知ってしまわぬよう。

まあ、でもわたくし自身は基本何事もネタバレを気にしない質なのですが。
念の為。



菊さん襲名披露公演六月大歌舞伎の日帰り弾丸遠征。

今回は銀座三越の襲名展の攻略、
五月にすっかり見落としていた会場2階展示品、その他見つけられなかったお土産探しなどのミッションもあり、
先月より過酷な分刻みスケジュールとなる。



トニー賞の季節。
よって、WOWOWではミュージカル番組が多数放送されるので、オンデマンド配信期間中にできる限り観ないかん(←BD買えばいいのに)。



北斗の拳は、ラオウは福井晶一さんver.、ジュウザは伊礼彼方さんver.が好み。

ユリアはどちらもそれぞれ素敵で選べない(悶絶)。

配信期間が短すぎる問題との闘いの六月。


新作『ゴースト&レディ』が名古屋へやってくるというので、強行帰省観劇。

ゴースト〜についてはまた後述する予定ですが、
地元の盟友Mさんとお逢いしたいので日帰りでは足りない、
ということで1泊し1日は遊ぶ(食べる)日、1日は観劇日。
2日間、ご一緒くださいました。

その間、いつものペットサロン&ホテルへダイアナの宿泊でもお世話になりました。
いきなりの悪天候の中を、本当にありがとうございました。



とにかく盛りだくさん詰め込んでしまった六月でした。
詰め込みすぎた⋯。まだまだ思い出整頓中。

お蔭様で充実のひと月。

七月からも、一日一日を大切に。



『弁天娘女男白浪 / 稲瀬川』

まさかのタレ目率高めの五人に狼狽(こら)。


今回の五人勢揃いは平均年齢11歳の次世代五人男。
六代目 菊之助丈の襲名披露演目でもあり。


ココは五人とも、もう、全員が全力で俺様ドヤ顔ジャイアンの様に出てきてくれるのが最高にカッコ良いのですが、

小学生といえどやはり役者、皆さま本当に素晴らしかった。


揚幕の先に傘が開いて、それから各々テーマソングの中を登場しますが、


⋯傘が、若干小さいのね(笑)。

バッ!と傘を開く音がするけど、ちょこんとしていて(笑)。
そこだけ物凄くかわいい(笑)。

役者さんの身長に合わせて、小ぶりに造られているそうです。
以前も書きましたが、同世代でキャスティングが揃うのも運命だと思います。

八代目世代も然り、
そんな幸運な時代を観届ける事ができて幸せです。




菊之助さんは、お昼の恍惚花子さんが嘘のような、
口を尖らせ大股歩きで太々しさ全開。

11歳、といえば、人生で最も多感な年齢なのだという。
己の11歳はどうであったかな、と、
そんな事を思いながら彼らの「仕事」を目の当たりにすると、堪らなく愛おしくなってしまい。

團十郎丈が口上で話された様に、九代目菊五郎の時代まで、
観届けたい、観届けられるのではないかな(笑)、とすら思えてくる。



亀三郎さんは登場一発目、
見得がなんとも婀娜っぽく、末恐ろしさを感じた。

眼付きと首!口も!
利平は五人のなかでも特に斜に構えている感がありますが、そこをお色気(←)変換で魅せてくるとは。
え、どうしてそんな芝居が出来るの!おそろしい子!

お声もお父様の彦さま似の美声でたまりません。

お化粧も苦心されていたとのこと。
彦さまは毛筆タッチの様な眉や隈取りが本当にお似合いになると当初(ソコが気になり始めたのは2000年くらい)から常々思っていて、
しっかり引き継いでいらっしゃり、上述したお色気(こら)といい、ただただ期待しかない。


そして眞秀丈の南郷の、眼力と勇ましさ。

⋯ごめんなさい(←先に謝ります)、松也んがあのまま稲瀬川まで演じられたとしても、ココまでの迫力があったかどうか、ごめんなさい(←シメでも謝る)。

南郷というキャラも勿論あると思いますが、
意外にもバリバリの荒事戦士像が浮き彫りになり、
どんな役者になられるのか全くの未知数第一位でした。


シンプルに考えて、
彼らが次の名跡を継承されるであろう時まで、ざっと約30年。

うん、生きよう。

そして稼ごう。




『義経腰越状 五斗三番叟』

初見です。

意外にもコメディ要素も多い演目でした。

松緑さんには毎度圧倒されます。

松緑さんのコメディで畏怖のあまり身体が震えたことがありまして、
それが『NINAGAWA十二夜』安藤栄竹(サー・アンドルー・エーギュチーク)でした。

作品イチのおバカキャラ、しかし妙に愛くるしさもあり、登場する度に客席が沸くのですが。

ところで、
何故出てくるだけでこんなにおもしろいのだろう、と、注視すると⋯


手と足、左右同じ手足で歩いている。


コレに気付いた瞬間、衝撃で息が一瞬止まった。
歌舞伎界のニジンスキー・四代目 尾上松緑。

会場内笑いに包まれている中、一人畏怖に震えて脱力しかけた25歳の夏。


「『笑い』とは繊細で怖いもの」
を私に教えてくれたのは、松緑さんと大地真央さんです。



↑長くなりましたが。

この度の松緑さんもやっぱり間合い、目付き、呼吸、
もう全てに緻密な計算が成されていて、

会場で笑いが起こる度、
私の脳内では圧倒され感嘆の嵐。

質の良い笑いが享受出来た喜び。

久し振り歌舞伎でしたが、
ああ、やっぱり歌舞伎っていいなぁ、を犇々と感じておりました。



トシくん(亀蔵丈)のココまで濃ゆい悪役(というか小悪党)を観るのは初めてかもしれない。

濃ゆい、というのはお化粧のことで、
線の太い、あの毛筆で力強く引いたような隈取り姿は、彦さまそっくりだ。

歌舞伎に嵌り始めた頃は、彦さま&トシくん御兄弟は本当に(お顔が)似てらっしゃるなと思っておりましたが、
次第にそれぞれの個性を知り、個々のニンの違いも楽しくなってきたものでしたが。


近年、なんだかまた、お顔が似てきた気がします、
勿論、お二人それぞれの異なる芸風は、より昇華され奥行き深まり面白さ限界突破なのですけれど。


相方(←違)種之助丈は、ナウシカで観劇(おうちでBDですが)したのみですが。

クセのあるお役を、ソツなくおつとめになるなぁ、という感想。


この小悪党お二人のリズム、コントラストがまた見事で。
コレがあるからこそ、作品の笑いに彩りが出る。


目まぐるしく成長された左近丈(直近で観劇したのは2015年ですもの。まだ十歳にもなられていなかったとおもうZO。背丈も松緑さんの半分くらいだった)と、

個人的にはヴィラン枠の権十郎丈が、
ココでは一番まとも部類のお役で。

(話は逸れるが、
「判官贔屓」なる言葉があるくらい、源義経って美化されがちな傾向があるようにおもうのですが、
しかし残っているのは割と情けない話や器の小ささを露呈するエピソードやらの方が多々あって、全然カッコよくない。何故、そんなにチヤホヤされてるのだろう、と(個人の感想です)。

弁慶はじめ、側近たちの方がずっと活躍している印象。

義経と劉備って似てる(個人の感想です)。

頼朝→悪、みたいな感覚もなんとなく刷り込まれている傾向も感じますが、
わたくしは断然頼朝派です(←知らんがな)。)


要所要所で大御所がびしっと決めてくれる安心感。

左團次丈、團蔵丈と、大好きだった頼れるおじさま方が鬼籍に入られまだまだ寂しく思う瞬間もありましたが、

若手、中堅もメキメキとメキメキしております感想(←語彙力⋯)。


どうか権さま(←誰)、これからも大きく包み込んでください。