Power of all 大なるままに
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ワンナイトショー

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江ノ島から少し離れた芝生の公園から、冬の花火を眺めた。


しんしんと寒い、夏よりも澄んだ空気の夜空に、色どり鮮やかな大きな花火が、次々と浮かんでいった。




「綺麗なもんだな。」




花火の下には薄暗い闇に包まれた海が広がっているのだが、空と海の境目がはっきりせず、少し気を抜くと飲み込まれてしまいそうな危うさが漂っていた。


夏の花火は、文字通り空に大きな花が咲いたような、気分が高揚する明るさを感じるが、冬の花火はその光が星の一部に見えたり、よく磨かれた宝石のような、落ち着いた雰囲気を感じた。



「冬の花火は…黒木メイサみたいだな。」





クリスマスが近づくにつれて、街には花火のように綺麗なイルミネーションや、女性に贈るためのジュエリーを探す男性達が溢れだす。


普段は訪れることのない、女性店員ばかりのフロアに脚を運び、見慣れない透明のショーケースの中を覗きこむ男性の後ろ姿からは、プレゼントを贈ろうとしている相手への誠実さが伝わってくる。


[どんな品物をプレゼントしたら相手は喜んでくれるのだろうか]


大切な人のために、あれこれ思案している他人の姿を眺めるのは、悪いものではない。しかし彼らは、プレゼントを決定するまでの間に、大きな戦いをクリアしなければならないことに気がついていない。










品物を眺めていると、スタイリッシュな店員さんが笑顔で近づいてくる。


「どなたかに贈り物ですか?(^.^)」


まずは何を探しているのか(指輪なのかネックレスなのかピアスなのか)を訊かれ、その後にはプレゼントを贈る相手の年齢層や、普段の服装、日常的にアクセサリーを身に付けているか否かなど、穏やかな口調で順に質問をされる。


最後に大体の予算を告げると、その予算周辺の品をいくつか取り出して見せてくれる。それが指輪だったとしたら、デザインの特徴などを、店員さんの指にはめながら丁寧に説明をしてくれる。しかし店員さんは一通りの説明が終わると、どういうわけか、



[最初に申告した予算を超える品物]


を、さり気無く見せてくれるのである。




例えばフリーマーケットやバーゲンセールなどで、値段の割にお得な掘り出し物を見つけることはよくあるが、車や家、宝石等に関して言えば、


[良いものは例外なく値段が高いものだ]


と、私は思っている。



最初に自分が告げた予算内の品物が悪いわけではないが、店員さんがさりげなく出してくる割高の品物は、素人が客観的に見ても素敵に感じてしまう[何か]がある。心の中にいる(もうひとりの俺)が、葛藤しはじめる。


「この店員さん、ずいぶんとギンギラギンにさりげないネ。(´Д`)矢沢を試してるってワケね。アイノウ、アイノウ。矢沢、アンタが後から出してきたプラチナが、最初に見てたシルバーやホワイトゴールドよりもカッコいいってこと、充~分に理解してるヨ。シルバー、全然悪くない。ケドさ、少しくすんだシルバーのあとにプラチナ出されたら、そりゃ勝てるワケないのこれワカル?!吉牛は確かにウマイけど、本音を言えば叙々苑に行きたいのと同じってこと、これ、正解。(~o~)」



この瞬間に、男性の脳裏からはプレゼントを贈る相手の事は頭から消え失せ、




「俺はこの店員さんにシルバーマンと呼ばれてもいいのか…(´Д`)」



と、この先の人生で、二度と会うことは無いかもしれない店員さんに舐められたくないという、



[男の小さな見栄]


が、その男性を苦しめるのである。


何気なく店員さんの薬指を見ると、ギンギラギンにさりげあるブラチナのダイヤが、燦然と輝いていたりする。



「矢沢ネ、この店員さんがしている指輪がサ、彼氏からもらったモノなのか、お店から仕事用に借りてるモノなのか、はたまた自分で買ったモノなのかワカラナイよ。ケドさ、もし男からのプレゼントだったとしたら…だったとしたらヨ?矢沢が、自分の彼女にシルバーあげたら彼女、なんか可哀想なのこれワカル?!矢沢、少し自分の小遣い削ってプラチナ買うの、これ正解。」





そんなタイミングで、店員さんは男性客にトドメの一撃をカマす。



「プラチナのダイヤでしたら、どんな場面でも女性は一生使えますからね(^O^)1つ持ってると絶対便利ですから(^o^)v」





店員さんが言った、[一生]という言葉に、男性達は相手との永遠を夢見て、その場で力尽きる。




相手女性が一生物のプラチナを身につける=自分も一生相手の側にいる














男とは、純な生き物だと思う。

マウスピースが必要だ。

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綺麗なのか美しいのか、それとも可愛いのか…テレビのCMで黒木メイサが微笑む姿を見ると、



「この人は天空から降りてきた妖精なのではないか。」


と、心臓の鼓動が高鳴り、全開でメーターを振り切ってしまう。


今まで私が好きになる女優は、吉瀬様、真矢様、京香様など、年上の人ばかりだった。



しかし今回、初めて年下の女優を好きになった。年齢を超越したミステリアスな雰囲気と、年相応のあどけなさが一体化した彼女の佇まいは本当に魅力的で、他の追随を許さない。


黒木メイサを見たあとに、彼女と同年代の女優やタレント達がテレビでキャッキャと騒いでるのを見ると、



「君たち、少しは黒木メイサを見習いなさい。」


と諭したくなるし、ましてやAKB48が、


「あいたかった~イェイっ♪」


などとオタクを刺激している姿を見ると、無条件で横っ面を張ってやりたくなる。




「吉瀬さん。本当にすみません。これがちょっとした浮気だったとしたら、こんなことは言わないのですが…僕の事は忘れてください。僕は…僕は黒木メイサが好きです(´д`)」



私のこんな想いなど1ミリも知らない黒木メイサだが、この先どれだけ素敵な女性になるのだろうか。想像もつかない可能性を彼女は秘めていると思う。その軌跡を、草葉の陰でそっと見守っていければいいと思っている。











来月、私はゴリラ、ヤンマー、バズの3人と矢沢永吉のライヴを観に、名古屋の日本ガイシホールに行く。


昨年、私は当時永ちゃんのファンでもなんでもなかった彼らをライヴに誘った。ライヴ参加に先立ち、私はライヴで演奏されるアルバムや、過去のアルバム、ライヴDVD、さらには永ちゃんの自伝本などを彼らに貸し出し、[矢沢とは何か]を徹底的に教育した。


その結果、3人は完全に矢沢の虜となり、ライヴ当日も必死の形相で[永ちゃんコール]で喉を枯らし、タオルを投げてha~ha~していた。永ちゃんは圧倒的なまでのカリスマ性に溢れ、神のような迫力で私達を席巻した。



永ちゃんは最高だった。



「情けない話だが、俺達に残された成り上がりへの道は、サマージャンボか年末ジャンボ位しかない(+_+)だけど永ちゃんがライヴをやる限り、ずっと追いかけ続けよう。そして永ちゃんが死んだ後は、永ちゃんの兄弟分である[ヒムロック]でha~ha~しよう。」


私達は永ちゃんの偉大さをリスペクトし続ける事を互いに約束し、更には宝くじが当たった際には独り占めせず、必ず4人で分配するという


[矢沢25%協定]



を結んだ。実に小さい。


そもそも、まず当たるはずのない宝くじに夢を託し、しかもそれを四分の一に分けあって甘い汁を吸おうとしたこの小ささこそが、私達が永ちゃんのように成り上がれない最大の原因なのだと私は悟った。それはまた、私達がこの先の人生において、永ちゃんのように成り上がれる可能性が限りなく0に近い事を確信した瞬間でもあった。







そして今年。





昨年よりも矢沢への愛を深めた4人が、矢沢に会いに名古屋へ向かおうとしている。収入、生活など、昨年から相変わらず変化のない私達だが、一つだけ変わった事がある。それは、4人全員が


[妻帯者]


となったことである。



一足先に結婚していたゴリラとヤンマーに加え、今年はバズと私も結婚をした。そしてこの旅には加わっていないが、先週はテンテン君も幸せそうに挙式し、高校の仲間達は着々と所帯を持ちつつある。結婚といえば、


「永遠の愛、二人の新たな門出」


など、幸せな未来ばかりがクローズアップされるが、ゴリラ氏がそれらの幻想を真っ向から否定する。



「結婚が永遠の幸せ?ゴリラ、そんなの信じてナイよ。今回の矢沢ライヴだって、前から行くことは決まってるわけだから、気持ち良く送り出してくれればいいのに、嫁は、


[私も純太(息子)が大きくなったら旅行行ったり好きにやるから(-_-)]


とか嫌味を言ってきたわけ。なぜ、[男同士で楽しんできて(^.^)]と言えない?飲み歩くわけでもなく、ゴリラ、毎日きちんと家に帰って洗い物したり、子供の面倒みてるよ。嫁は、[結婚したら専業主婦で家に居たい]と言っていたから、ゴリラは一生懸命働いて頑張ってるのに、それをヒステリックに、


[もう子供とずっと家にいる私の気持ちにもなってよ!]


とか発狂して、グーで殴ってくるのよ?!。グーだよグー!考えられないけど、これ現実。だったら子供を預けて気分転換に働くなりなんなりすればいいじゃない?相手が女じゃなかったら、本気でぶん殴ってるのこれワカル?!女は結婚して子供を生んだ瞬間から、夢見る少女じゃいられなくなるの、これ正解。」



ポカン顔で聞いている私とバズを尻目に、ヤンマーが続けて口を開く。


「なにせ常に行動を共にしようとしてくるから、今回のライヴも

[なんで私は行けないの?!]

とガン切れされたわけ。男同士でha~ha~したいのを邪魔されても困るわけ(*_*)嫁が寝ている隙に家を飛び出して、DSのキャプテン翼を買って帰宅したら、


[いい歳して何勝手に家を出てキャプテン翼なんか買ってきてんの?(-_-)]


と仁王立ちなわけ。YouTubeで矢沢見ながらライヴのイメトレしてたら、


[いつまでもパソコンなんか見てないでよ!]


と物が飛んできたわけ(-_-)しかも抵抗したら本気のグーで殴ってきたの、これ真実。だけど怖くて何も言い返せないの、これ正解。」




これらのノンフィクションを聞いていると、私とバズは、


「結婚って一体…(-_-;)」


と、引きつった笑いを浮かべるしかなかった。他人同士が生活を共にするということは、何かしらの無理が生じるのだろうし、いつか私達も、本気のグーで殴られる時がくるのだろうか。










4人「よし。矢沢ライヴが終わったら、とりあえず家事手伝いを今以上に頑張って…後は普通のマッサージだけじゃなく…足つぼマッサージのテクも磨いて機嫌を取るか。(._.)」












指先の力に、家庭内での生死を賭けた男達の冬が始まる。

「オラー。石橋オラー!」

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お疲れ様です。

9/19 日曜日の詳細になります。


9/19(日)
[開始] 17:00
[集合時間] 16:30
[場所] 瀬谷本郷公園野球場




参加メンバー
麻生、大、竜、野島、渉、(山崎、是沢)です。
人数少ないので、特打特守を行います。
道具を持っている人は忘れずにお願いします。

以上です。

野島












予定の集合時間より一人早めに到着した私は、着替えを済ませ、ゆっくりとウォーミングアップを始めた。


公園の周りをウォーキングし、ジョギング、更にはダッシュをすると、ジワジワと汗が流れ落ちる。夕闇のグラウンドでは、硬球を使ったシニアリーグの少年達が、大きな声を上げながら練習をしていた。指導者の前に立つ時、少年達は帽子を脱いで直立した姿勢で話を聞いている。



「いい眼をしているじゃないか。」




その少年の澄んだ眼を見ていると、先日私に対して生意気な態度で暴言を吐いた結果、最終的に追い込みをかけられ、


「本当にすみませんでした(;_;)(;_;)」


と、ベソをかいていた職場の後輩の姿が思い出された。



その後輩は入社して一年に満たないのだが、既に2つの部署で使えないと烙印を押され、[言っても無駄]と誰にも相手にされず放置されてきた。


「何とかあいつを叩き直してやってくれ(__)手を出さなきゃ何してもいいから。」


上司に頼まれ、連れてこられたその後輩は、初日に私を「山本君」と呼び、仕事を説明すればなぜかふてくされた態度。社会人になり、家庭を持ち、温厚さに磨きをかけている私に対し、彼は


「一度説明されればわかりますんで。黙ってもらっていいですか?」


と啖呵を切った。



本来ならその時点で試合終了なのだが、あくまでも温厚な私は、



「よし。黙るからしっかりやってくれよ(^.^)」


と後輩に仕事を任せた。
神のような温厚さである。どこからか、その温厚さに納得がいかない金返せコールが聞こえてくる。





「えっ!?(+_+)自分はその後輩よりも遥かに真面目に山本さんに仕えてたのに散々やられたじゃないですか!(;_;)」



「マジすか!?(´Д`)山本さんがやれっていうから、腕立てしながら[らいおんハート]熱唱したのに、力尽きて潰れた瞬間に長渕キックでカモられたじゃないですか!(;_;)」



「山本さんが、往復3分はかかる売店から[ジュース買って三秒で戻ってこい]って命令するから、呼吸困難になりながらトロピカーナの100%オレンジ買ってきたじゃないですか!しかもこっちが山本さんにマッサージしてるのに、[気持ちよくないから死刑!]とか言って、エンドレスでヒンズースクワットさせられたじゃないですか!(;_;)」



「えっ!?その甘さはなんすか?!大ちゃんが[絶対出る]っていうからアリーナのイベントで水戸黄門ブン回したのに、結局出ないで五万負けたじゃないですか(´Д`)ちあ~(;_;)」











過去、何かしらの形で私の犠牲になってきた方々には申し訳ない気持ちでいっぱいになったが、目指すべき道はグレイテスト・オブ・温厚。




だが案の定、私の教えを断った後輩はミスを連発。そして言った言葉が、



「入って3日なんだからミスして当然なんすよね。山本君が教えてくれなかったんで。」












数日後、職場には九十度に頭をさげ、「山本さん、おはようございます!」


と声を張り上げる後輩の姿があった。


人は温厚な優しさだけでは、大事なものを守る事はできない。










メンバーが集合し、少ない人数ながらも熱のこもった練習に励んだ。照明設備も整った立派なグラウンドで、内野ノックとバッティング練習を繰り返した。


年々、恐ろしいスピードで目減りしていく体力に抗うかのように身体を動かすが、少人数の内野ノックでは足がもつれ、心臓が痛くなるほど息が乱れた。



「こ、こんなハズでは…(´Д`)プオッ!!」





身体は悲痛な叫びをあげ、膝もガクガクだが、心は折れない。皆で楽しそうに大きな声で檄を飛ばしあう姿を見ていると、何とも言えない喜びが身体を包み込む。



「この時間がずっと続けばいいのにな」















26日日曜日、戸塚区二部リーグへの昇格をかけて、俣野薬大スタジアムで準々決勝を戦う。



「この試合に勝てれば…勝てれば僕たちがヘッポコ野球部じゃなかったことを証明できる(´Д`)」














必ず勝って、旨い酒を飲みたい。
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