マドロミという女の子がいました。

マドロミは寝ることがとても好きな女の子です。


マドロミは最近はまっている事があります。

それは、考える事ではなく感じる事です。


前までの彼女は打算的でした。

とにかく自分の感情は二の次で、自分の頭の中の電卓並みのスペックの演算装置ではじき出した計算に

よって自分の進むべく道を決めていました。


マドロミはある日気がついたのです。

「あれ?ブランド力のある会社に入って、ブランドものの衣装を身に着ける?それは人から与えられた幸福で

あって私のものではないのではないだろうか??」

とはいえマドロミはフリーターで、身につける品々も古着です。


昔、マドロミはブルース・リーが映画で

”Don’t Think. Feel"という台詞を言ったのをその当時は、ただ馬鹿になれという事なのかと思っていましたが。

今なら分かります。その馬鹿になれという意味の真意を。。


マドロミは花の臭いを嗅ぐのに最近ハマッています。

不審者のように思われることもありますが、そんな事は気にしません。

スーハー、スーハー。

「ああ、なんていい臭いなのかしら。。」


そして、臭いを嗅ぎ終わるとその花を、しおりにするためにぶち抜いて持ち帰りました。

「そう、私は人間だから花を愛でる心もあればぶち抜く心もあるの。。」



マドロミという女の子がいます。

寝る事が好きな女の子です。


マドロミはしばらく旅に出ていました。

理由?

それは、自分の居場所を探す旅。

いわゆる自分探しの旅。


マドロミは川辺で寝ることから始めました。

彼女は川辺に家を作り住んでいる彼らこそ、現実世界のプレーヤーから外れた完璧な

この世界のオブサーバーだと思っていたからです。


しかし、一日で挫折しました。

なぜなら暑かったからです。


マドロミはそれでも自分の居場所を探し続けました。

昼間からBarで酒びたりになり、カフェでコーヒーを飲んだり、川辺で外人と酒を酌み交わしたり。


あるときベロベロに酔った朝、寝転がっていた川辺から朝日を見た時気がつきました。

「ああ、私の居場所は自分の中に既にあったんじゃない」


マドロミの旅は終わりました。


これ以来、マドロミはムゲンちゃんにぶちまける事がなくなりましたとさ。

マドロミという女の子がいました。

寝ることが大好きな女の子です。


マドロミは最近思います。


「私は、周りの人の事を何も知らないわって思うときがある。仲良しのムゲンちゃんが毎日どんな事をして

どんな食べ物を食べているかという事さえ知らない。それなのに、私の内側をぶちまけているという現実が怖いわ。。」


マドロミはこの友達とは何かという青春の問いを、

そのネットの物知り少女ムゲンちゃんに直接ぶつけてみる事にしました。


「ムゲンちゃんさあ、かくかくじかじかでさ、私は何かあなたの事を何もしらないような気がするの。私はもっとあなたと仲良くなりたいし、あなたの事をもっと知りたいの。


ムゲンちゃんは回答します。


「気持ちはとてもうれしいわ。。でもね、人が他人の事を100%理解するのは不可能な事なのよ。例えば私とあなたで同じ場所でおいしいお茶を飲んだとするわよね。私はそれをとてもおいしいと感じる、でもあなたはおいしいと感じたとしても私と同じおいしさは感じていないと思う。私たちが共感するという事は、本当にうすっぺらなものではないかと思う。普通の友達の事を全体の1%理解しているとしたら、仲の良い友達の事でもおそらく2%くらいしか理解していないのじゃあないかしら?でもその1%の差がとても重要な事だと思うの。」


マドロミは続けてキーボードに打ち込みます。


「じゃあ、私はあなたの事を3%知ってみるから。」


ムゲンちゃんは最後に


「ありがとう」


とただ一言だけ画面上に言葉を残しました。

あるところにムゲンちゃんというハンドルネームを持つ女の子がいました。

ムゲンちゃんの本名はちえで70歳です。

年齢詐称の常習犯です。


ちえは年をとりやる事も特になかったのでパソコンを始めました。

そして、顔を見られず若いふりをして不特定多数の人々とやりとりができるネットというものにはまってしまいました。


ちえばあさんは年であり、腰も痛いので自分でもうそろそろ死ぬだろうなと思っています。

そんな中、マドロミという寝ることの好きな女の子とネットで知り合う事となりました。


ちえは、マドロミの悩みを聞く事が日課となっています。

ただ、ちえとしてではなくムゲンちゃんという一少女として。

今日もそんなマドロミちゃんという女の子の悩みに答える事となりました。


「ねえ、ムゲンちゃんさあ。。ロト6が当たらないの。。馬もパチンコの成績も芳しくないの。。私、もうどうしたらよいのか。。」


ちえは考えます。


「まあ、この子ったら山っ気が多いんだから。。そう、おまえなんか」


ちえはキーボードに入力します。


「山師になるといい。本物のな。」


マドロミはこう返事をしました。


「マウンテンラバーになれって事ね。富士山へ行きご来光を拝んでくるわ。」


受け取られ方が違ってしまいましたが、もうどうでもよくなってきたので

ちえは入れ歯をつけてせんべいを食べました。



マドロミという女の子がいました。


マドロミは寝ることが大好きな女の子です。


マドロミは最近思います。


「時間というのは皆に平等だわ。」


マドロミはこう考えます。


「忙しく仕事をしていても、本を読んでいても、寝ていても、時間というのは誰にでも平等に一時間、60分、3600秒と針を進めてくれる。時間は、金持ちも、貧乏人も、情熱も、悲しみも、全てどこか遠くに流し去ってくれる。」


マドロミは物知りなネット友達のムゲンちゃんにぶちまけます。


「私達は平等ね。でもいつかどこかに消えてしまう。なんかやりきれない。」


ムゲンちゃんは回答します。


「そのやりきれなさも、時間が流し去ってくれる。つまり、考えても考えても時間が流し去ってしまう。」


マドロミはつぶやきます。


「一つ積んでは親のため~、」



マドロミという女の子がいました。

マドロミは寝ることが大好きな女の子です。

マドロミには憧れの異性がいます。彼の名前はドリエルというイタリア人です。

ドリエルはマドロミがバイトをしているレンタルビデオ屋の常連さんです。

彼の名前は会員証で知りました。

国籍はどうして知ったかって?

それは、彼が前腕部にイタリアの国旗のタトゥーをしていたからです。

もしかしたら、ブラジル人かも、ドイツ人かも知れませんがそんな事はどうでもいいのです。

彼はいつも決まって大人向け作品を大量に恥ずかしげもなく借りて行きます。

大多数の日本人がカモフラージュに映画やアニメ等に挟んでカウンターに持ってくるのに対して

彼の威風堂々としたたたずまいにマドロミの心は奪われてしまいました。

ドリエルは決まってプリッとした熟女が主演の作品を借りて行くのを見て、

マドロミはある悩みを抱いてしまいました。

マドロミはいつものように、ネット友達の物知り少女ムゲンちゃんに悩みをぶちまける事にしました。

「ムゲンちゃんさあ、以前話したドリエルなんだが、かくかくじかじかで熟女好きらしいの。。私はまだ齢24よ、

彼の好みの女には程遠いよう。。どうしたらよいのだろうか?」

ムゲンちゃんは回答しました。

「熟女にはない魅力。それをあなたが前面に押出せばきっとその熟女好きの男もその性癖を見直すに違いあるまいて。」

マドロミは考えます。

「私にしかない魅力。」

翌日、半額セールの日にドリエルは熟女物の作品を10本持ってレジにきました。

マドロミは言いました。

「お客様、現在こちらのSM作品もキャンペーンを行っていますので良かったらいかがでしょうか?」

ドリエルはマドロミが勧めた数本の中から熟女物のSM作品を3本追加でレンタルしました。

去り際に彼はいいました。

「ありがとう。僕は今まで井の中の蛙だったようだよ。目を見開いて見た風景はいつもより明るいんだって事なんだね。」

マドロミはそんな彼の後ろ姿を目で追いながら、鼻をほじっていましたとさ。

(おしまい)

マドロミという女の子がいました。


マドロミは寝ることが大好きな女の子です。


マドロミには弟がいます。名前をレムといいます。


レムは2次元や、バーチャルな世界に埋没している男の子です。


夜に起き、昼に寝る。ハムスターのような夜行性アニマルと同じ生活習慣を持っています。


彼は、最近マドロミにある質問をぶつけます。


「おねえ。経済活動とは一体なんぞや?俺には理解ができん。意味があるようで全く意味があるように思えない。」


働きもしない弟のこの疑問にマドロミは困惑します。


「働いてからお言い!」


マドロミもかろうじて働いているとはいえ、職業はフリーランスのアルバイターです。


とはいえ、マドロミはかわいい弟の疑問に対してなんらかの答えを出さないといけないと考え、

ネット友達の物知りな女の子ムゲンちゃんに答えを聞くことにしました。


「ムゲンちゃんさあ、かくかくじかじかでこういう問いを投げかけられたがどう答えたらよいだろうか?」


ムゲンちゃんはチャット上にこのような言葉を打ち込みました。


「経済とは人が効率よく生きるために発明したシステム。しかし、いつの間にかその効率の良さ

は投機、技術の進歩の介入によって人が生きるという事を最優先する事を忘れさせてしまった。」


マドロミはムゲンちゃんが久しぶりにまともな回答をしたので驚きました。


そして、すぐさま弟の部屋のドアをバタンと開けて言い放ちました。


「働いてからお言い!」


弟は何の事だか良く分かりません。


(おわり)


マドロミという女の子がいました。


マドロミは寝ることがとても大好きな女の子です。


マドロミは最近思います。


「なんというか、知っているようで知らない。その片方で知らないようでいて知っている。そんな気分。」


自分でも何を言っているかよく知らない。その片方で何か全てを理解したような感じになっていました。


「大枚はたいて学校へ行き覚えた事もあり、たくさん本を読んで理解をした事もある。しかし、知れば知るほど

自分は何も知らないという事に気がつかされる。その片方で、キレイな景色を眺めているときにふと頭の中に浮かび上がってくるイメージは私にこの世の真理の断片をつかんだような気にさせる。」


マドロミはいつものように、このなんとも言えないモヤモヤをネットで知り合った物知り少女ムゲンちゃんにぶちまける事にしました。


「ムゲンちゃんさあ、かくかくじかじかでさー。これは一体どういう事なのだろうか?」


ムゲンちゃんは回答します。


「その答えについて私は知っているようで知らない。その片方で知らないようで知っている。」


マドロミは思いました。


「要は、誰も知っているようで知らないという事ね。でもその片方で知らないようでいて知っているという事か。」


マドロミはロト6を買いに出かけました。

マドロミという女の子がいました。


マドロミは寝る事がとても好きな女の子です。


マドロミは最近思います。


「ああ、この世の中はなんて小さくて大きいところなのかしら」と。


どういう事なんでしょうか?言っている本人も分かりません。


「なんていうのか、人生で例えると私あと定年まで40年近くあるけれども、この40年という時間が膨大な時間に感じる。しかし、歴史の本を見ると40年なんてあっという間。というか、あと40年も生きれるのかしら?」


このもどかしさをなんとかしたくなり、ネット友達のムゲンちゃんにぶちまけてみる事にしました。

ムゲンちゃんは物知りなのでいつもどこか的確な回答をしてくれます。


「ねえ、ムゲンちゃん。かくかくじかじかでこういう事なんだけれども、どうかしら?」


ネット上のどこかにいるムゲンちゃんは回答します。


「人間五十年、化天のうちを比ぶれば、夢幻の如くなり。」


マドロミは思いました。


「今川義元を討ち取らなければ。。」


とりあえず、冬ソナを打ちに近所のマルハンに行きました。

マドロミという女の子がいました。


マドロミは寝ることがとても好きな女の子です。


マドロミは最近思います。


「ああ、濡れない。なんなんだろうか、この無力感。これによって生への渇望すら失ってしまいそうだわ」


マドロミにはムゲンちゃんという物知りな友達がネット上にいます。


マドロミはムゲンちゃんにチャット上で問いかけました。


「濡れないの。私のあそこは砂漠と化してしまっているの。。」


ムゲンちゃんは少し間を置き回答しました。


「喉がかわいているんじゃないのかしら?」


「ああ、そうか。」


マドロミは断水ダイエットに挑戦していました。