こんにちは！
健康美トレーナー/ランニング指導者の
徳重 佑梨です
美しく走る「美的ラン」の注目記事
（写真はKindleよりお借りしました。）
長距離女子ランナーの
摂食障害について。
こんなに明確に書いてくださった本は
今までにないと思うほど
リアルに書いてくださった
元日本を代表するマラソンランナー
原由美子さんの本
「私が欲しかったもの」
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私も原さんと同じく
実業団に所属していた時期があり
大怪我により選手生命は短かったですが
それこそ食事の摂生は
高校の時から気になりだし
実業団でピークを迎え
ずっと戦ってきました。
だからこそ
この本の内容を見た時
心が握り潰されるような思いで
フラッシュバックしました。
私自身は摂食障害寸前では
あったと思うのですが
長距離ランナーの食事の摂生は壮絶なもので
今も尚
走る苦しさ以上に
食事を我慢することに耐えている選手
はたくさんいると思います。
私が実業団に入りたてのころ
標準体重より１０kg少なかったのですが
それでも
「裏ももがタプタプしてるな」
と言われていました。
しばらくは寮の食事もしっかり食べ
残す事なく一般の人が食べるくらいの
「普通の量」
を食べていたのですが
次第に
各小鉢やお皿に入っている食事を
半分残さないといけない雰囲気に気付き
真似をするようになりました。
そして、入社してすぐに行った
中国昆明での高地トレーニングでは
３週間の間に８kgも減量し
身長１６８cm
体重４３kg
になっていました。
すると
監督もコーチもみんな
「すごいね！！」
「やっと立派なランナー体型になったね！！」
と喜んでくれました。
中には私の変わり果てた生気のない顔と体型に
心配してくれた選手もいましたが
今ならそれが普通だったんだなと思えます。
でもそこで私は勘違いし
痩せることで
立派な長距離ランナーになれるんだ！！
と思い込み、痩せれば痩せるほど
良いことだと考えがズレはじめました。
この時、単純に考えて
そんな一気に痩せたら
筋力が落ちないのか？
内臓に負担がかかっていないのか？
など、気付く心配が多々あったはずなのに
完全に
体重の奴隷になっていました。
全国駅伝のエントリーリストで
他チームの身長と体重を見て
この人は体重が軽いから速い
この人は体重が重いから遅い
など、小学生以下の見方をしているほど
低レベルな判断をしていました。
/
ただ、そんな減量生活も
はじめの１年は耐えられても
２年目ごろから
徐々に食事の欲に耐えられないように
なっていきました。
寝ても覚めても
食べたい気持ちが抑えられず
コンビニやスーパーを見つけては
周りにスタッフ、選手がいないことを確認し
まるで犯罪者のようにコソコソしながら
食料を調達し部屋に持ち帰る。
限って甘いものばかり
食べたくなる。
走れている時は
たくさん走れば体重の帳尻が合うので
バレないのですが
怪我をした時は
地獄です。
走れないかわりに
どんだけ
歩いても
筋トレしても
水泳をしても
カロリー消費率は感覚的に
走ることの1/2ほどにしかならないので
どんどん体重が増えていきます。
なので朝から晩まで運動していないといけません。
更にそのストレスで
走っている時以上に食べたくなり
どんどん顔が丸くなっていきます。
でもその衝動は
自分の理性では抑えられないくらいに強烈なもので
お腹を満たしたいというより
食べることで心を満たしたいと思っているのです。
そうして１日中運動し
尋常じゃない量の食事を摂取する
この悪循環に陥ります。
こんなことしている自分が情けない
こんなんで一流選手になれるわけがない
そう追い込んで、当初持っていた
日本のトップで
走る選手になりたい！！
という純粋な野望は
暗闇に消えていきました。
私はなんの為にここにいるのだろう、、
続きは《後編》にて。
