道標を探して -9ページ目

道標を探して

 ただ、そこに進んでみたい道がある。
 仰いで見たい空がある。
 踏んでみたい土がある。
 嗅いで見たい風がある。
 会ってみたい、人がいる。







いやぁ

 面白かった。非常に面白かった。

 何が面白かったってね。この本の中に出てくる登場人物のコミカルさ。とある人は考え事をするときにコーヒー豆を挽き。またとある人は考えをことあるごとに外し、とある人はボケる役。

 そんな人たちがなんともうまく推理小説の中に溶け込んでいて、そして物語を織り成していく姿というのはとても強く惹かれたよ。

形式は少しずつ小さな謎を解いていって、それが最後の章に結びつくっていう短編が長編になるタイプだった。
 文章は一人称で、主人公の視点の動きや内心が巧みに描かれていて、それに没頭して、また騙されもした。

 騙されたっていうのはね、叙述トリックってのがあってさ、僕はその手法になれてなかったから、まんまと騙されたっていう。

これ、続編出るのかな、いやでもこれで終わってくれたほうが絶対綺麗だから、むしろシリーズ化しないことに期待かな。

 最近喫茶店によく行くようになったせいもあってか、こういう出会いとかも期待しちゃうんだよね。
……いやまあそんな出会いは9回生き返っても無いとも思うんだけどけどね。


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 この人、まあこのブログでもちょいちょい紹介してるけど、学園推理系をよく書いてるんだよね。

 まあ、案の定、というかそうであってくれないと困るんだけど、
やっぱり米沢穂信は上手かった。

 内容としては、大学の資金が足りず、休学をして古書店でバイトを始めた青年と、亡き父親の書いた小説を探す女性の物語。

 個人的に「あ、ここはいい」と思った点は女性の父親の隠された過去と、その父親が書き残した小説の関連性が糸を引いていくところです。

 最近小説のタイトルを見て立ち止まってしまうことが増えたんですよね。それより前はタイトルは流すように見て、目的の小説だけ買って帰るだけだったんで。

 でもなんかね、ほら、夏休みって暑苦しいじゃないですか、そうなるとフラフラっと本屋とかに涼む目的で行くことも増えて・・・・・・、まあ僕は大学受験西南ですけども。

 あぁ、はいはい。感想ですね、感想。忘れてませんよ。ちょっと脱線したかっただけです。

 主人公の青年の心理の動きが読み取りやすかった、というか、あれは読者の気持ちに主人公が添っていくような書き方だったのかな? とにかく、主人公への感情移入がすんなり出来て、それゆえに話への集中も途切れることは無かった。

 だからぶっちぎりでどっぷりハマって読むにはオススメの小説かもしれない。

 ただ・・・終わり方がドライな感じになってたのは僕としては気持ちよくは無かった。充実感はいうまでも無く十分にあったけどね。ただダライなのは読後感がグッドエンドみたいにホワホワしないじゃない?
 グズグズだけど、硬くて、弾力があって、みたいな。

 あの感じが僕には、ちょっとね。

 うん、でも面白かった。推理小説はなんとなくでも考えながら出来るからね。僕にはちょうどいいウォーミングアップの材料になるかもしれない。わからないけど。

 
 なんかグダグダになった北からこの辺で切ろうか。久々に書いたらなかなか技術も帰ってこないもんだね。




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やあ

これはすごくいい。

日本人として忘れてはいけない、侘び・寂びの文がとても美しく散りばめられている。

そして、この小説は日本の国民の半分は読むべきだと思う。

これを読むことでおそらくだけど、残酷ないじめは無くなる・(単に社会に対して反抗するといった)素行の悪い生徒はいなくなる・何より、精神が死んでいっている現代人の心をいくらか回復させることすらできると思う。

それくらい、読みきったあとの衝撃は大きかった。

大きかった? いや、あとになって波紋が端々にまでわたっていく感じか。

静かながらも、地の力が大きい、内容を端的に表せない、でも、とにかく大きな影響を僕に与えた本だと思う。

これはすごい。

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アニメやってるよね。見てるよ。

今回のは前巻からの引き続き、文化祭の話。

主人公:折木奉太郎が、怪盗「十文字」事件を追っていく経緯と、その後の一悶着を心地よいスピード感で描かれている。

個人的には第6章「そして打ち上げへ」が一番面白かったな。

というか、米澤穂信の書く作品は大体シメが上手い。

ここまで話が続いてきた――――キュッ って締まる感じの終わり。

すごく読み終わったときの読後感がいいんだよね。後味がいいというか、漂う風味の余韻を楽しめるというか。

ともあれ、もう刊行中の古典部シリーズは読破してるから、ちょいちょい暇があったら書いていくつもりです。



お願い
買う気があるなら、クリックだけでいいからアマゾンの紹介も呼んでみてね。いや、別に押し付けてるわけでもないし、強要もしないんだけどさ。



 

 今日喫茶店で読書してたんだけど、季節メニュー? でタピオカが出てたんだよね。
でまぁずっと気になってたから、今日頼んでみたんだ。


 種類が4つあったんだよね。
定番のココナッツミルクと、抹茶と紅茶と……なんだっけ。


 まあ、それでココナッツミルクのタピオカジュース頼んだんだよ。
喫茶店とかちゃんとした場所でのタピオカとか口にしたことなかったから、「はてさて、そこらへんで売ってるちんちくりん(そのちんちくりんしか飲んだことない)とはどう違うのかね?」とか偉そうに思いながら飲みました。

 タピオカさん、ごめんなさい、正直ナメてました。


 歯ごたえが違う。大量生産品を1とすると、僕の行った喫茶店でのタピオカは4~5くらい。話にならん。


 でも、一杯450円。 学生にはちと高い。
まあ僕はそこにいる時間も喫茶店の食べ物・飲み物と一緒に払ってると思ってるので別段高いとは思わないんだけどね。


 まあ、月の小遣いとか考えた場合、来店の回数制限が付くのは仕方ないと思うけど。


でも、これ飲んだあとにアメリカンコーヒー頼んじゃった。暑いし、帰りたくなかったし。


ちなみに読んだ本も紹介しておこうか。



米沢穂信  追想五断章





ちなみに読書感想は別記事でやります。悪しからず。




一言
Majic of tapioka