読書感想 中勘助 銀の匙 を読んで | 道標を探して

道標を探して

 ただ、そこに進んでみたい道がある。
 仰いで見たい空がある。
 踏んでみたい土がある。
 嗅いで見たい風がある。
 会ってみたい、人がいる。

やあ

これはすごくいい。

日本人として忘れてはいけない、侘び・寂びの文がとても美しく散りばめられている。

そして、この小説は日本の国民の半分は読むべきだと思う。

これを読むことでおそらくだけど、残酷ないじめは無くなる・(単に社会に対して反抗するといった)素行の悪い生徒はいなくなる・何より、精神が死んでいっている現代人の心をいくらか回復させることすらできると思う。

それくらい、読みきったあとの衝撃は大きかった。

大きかった? いや、あとになって波紋が端々にまでわたっていく感じか。

静かながらも、地の力が大きい、内容を端的に表せない、でも、とにかく大きな影響を僕に与えた本だと思う。

これはすごい。

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