アラフィフからのパリ生活  -2ページ目

アラフィフからのパリ生活 

何かのご縁で現在はパリ在住。フランス での日々のこと、感じたことを綴っていきたいと思います。

今朝も深い霧に覆われて、パリの1日が始まりました。

 

 

朝8時過ぎの窓の外の景色。 

 

 

最高気温が5℃くらい、最低気温はマイナス1℃。 

とうとう昼頃まで霧は晴れず、ベランダに出て外の空気に触れると、すごい湿気。

空気を絞ると、冷たい水が滴ってくるような感じでした。

 

 

 

ところで、コロナ感染に関しては、今までは「ひとごと」でした。

もちろんフランスや日本の感染者数の増加に関して、日々ニュースで見たりしていたけれど、自分の身近に感染者がいなかったから、やはり「ひとごと」だったわけです。

 

それが、12月ごろからだんだんと友人や知人がコロナウイルスに感染したと聞くと、もう「ひとごと」じゃなくなって来たわけです。

 

どんなに気を付けていても、知らずに感染してしまう可能性がある...という、このウイルスの怖さというものを、今更ながら認識しています。

 

 

 

 

 

 

実は12月の半ばに、最近田舎に家を購入した友人の家に、週末一緒に泊まりにに行こうと誘われていました。

あいにく、その週末に予定が入っていたので断った私。

そして、1週間ほどして彼らから「実は...」と連絡があったのです。

 

まず一緒に行こうと言ってくれたカップルの片方が、泊まりに行く前に「念のため」ということでPCR検査を受けて、陰性の結果が出ました。

生活を共にしているから、片方が陰性ならもう片方も陰性だろうということで、そのまま泊まりに行ったわけです。

 

 

そして一泊した後、パリに戻って来た彼ら。

パリに戻った後、彼らが旅行に行く前にパリで食事を一緒にした友人から、コロナのような症状が出たので検査を受けたら陽性反応が出たこと、「もしかしたら、あの時感染させてしまったかも...」と連絡があったそうです。

慌てて二人で検査を受けたら、旅行前に検査を受けなかった彼が陽性、もう片方は旅行前と同様の陰性。

その結果を受け、泊めてくれた田舎の家の持ち主にも連絡し、「もしかしたら感染させてしまったかも...」と伝えたところ、その彼も検査の結果、感染していることが判明しました。

 

 

感染した二人ともワクチン接種していたので、重症化せずにすんだのが不幸中の幸いです。

もしかして、私もあの週末旅行に一緒に出かけていたら、感染していたかもしれません。

PCR検査を受けて陰性の結果が出たとしても、数日後に陽性に転じることもあるわけで、もはやどんなに気を付けていても、100%安全だという保証はどこにもない...ということが、よくわかりました。

 

後日、この友人たちに「ホント、今回一緒に来なくてよかったよ!」と言われました。

「ひょっとして、危険予知能力でもあるの???」と冗談まじりに言われたけど(笑)。

 

 

 

キャンピングカーを使って作られたアート作品。 突然、街角に登場しました。

 

 

 

今週末、ご近所さんの家で集まって食事をする予定がありました。

 

「今回は何を作って持っていこうかな?!」と考えていた時、ご近所さんから、実は子どもが数日前に陽性反応が出て、家族も毎日PCR検査を受けていること、そして残りの家族全員はマスクをつけて生活しているおかげか、今のところみな陰性だという連絡が来ました。

もちろん食事会はキャンセル。

 

身近な人たちが感染しているのを知って、自分もいつ感染してしまってもおかしくないんだ...という事実に、今更ながら驚いています。

 

必要以上に怖がらず...。

当たり前の日常生活を続けるために、きちんと予防のための努力はしながら暮らしていくしかないんだなあと思います。

 

特に今は一人暮らしだし、自分が病気になったらねこのマーニーの世話はどうするの?!と思うと、おちおちコロナウイルスに感染などしていられませ〜ん!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

毎朝、外の気温が1℃前後しかないというのは、窓の外の景色を見てもわかるくらい寒々しい空が広がっています。

 

特に冬の間のパリは、かなりの割合で朝、深い霧に包まれることが多いのです。

朝日がキラキラと街を照らす夏とは対照的に、ぼんやりと霧が明るくなっていく冬の朝は、余計に寒さを強調している感じ。

 

こういう寒い朝は、ねこのマーニーも一応いつものように「ベランダに出たいの」とアピールするけれど、いざ窓を開けてあげると、鼻先だけ外に出して「えっ?」とその気温の低さに驚き、「こんな寒いのはムリ」と言わんばかりに一歩も出ることなくどこかに行ってしまいます。

 

 

 

今日のセーヌ川の様子。

 

 

今日は、ちょっと用事があってシテ島辺りに行きました。

 

ニュースでもここ数日、セーヌ川の水位が上がっていることが報道されていましたが、実際今日セーヌ川沿いを歩くと、橋桁のかなり上まで水が上がっているのが見えました。

 

とはいえ、私の記憶にある2018年の時と比べると、それほど深刻な事態にはなっていないようです。

この年は、セーヌ川の洪水により、川沿いの建物の地下に水が流れ込みたくさん被害が出たし、メトロ駅もそれにより封鎖された所が出たことを思い出しました。

 

 

ちなみにこちらは2018年の1月半ばのもの。かなり水位が上がってますよね。

 

 

 

今日、街を歩いていた時の日中の気温が、恐らく2〜3℃程度。

雨こそ降らなかったものの、グレーの空と湿気を帯びた冷気が、体感気温をさらに下げるような感じでした。

 

奇しくも、今日から「ソルド」と呼ばれるバーゲンが始まりました。

コロナ以前だったら、この時期のデパートやブティックにはたくさんの人がソルド目当てでやって来ていたけれど、私の印象では、今日のパリはそれほど人手が多いようには見えなかった気がします。

観光客もまだまだ元のようにはパリに戻って来ていないし、そういう意味では、パリの街は以前に比べたら静かだな...と思います。

 

 

 

 

グレーの空と、その空に溶け込みそうな石造りのパリの街。

こんな寒々しい冬の日は、歩いている人たちも、そのグレーに吸い込まれてしまいそうな気がしてしまいます。

 

 

 

 

 

 

かれこれ4年くらい前だったでしょうか...。

 

私が住むアパートで、"Fête des voisins"(フェット・デ・ヴォアザン)、つまり「ご近所さんとのパーティー」がありました。

 

 

この集まりは、パリでは1999年から正式にスタートしたそうで、「同じ建物に住むけれど、日頃あまり顔を合わせないご近所さんと集まって、親交を深めましょう!」というのが趣旨の気楽なパーティーです。

毎年5月の最後の週末に、各建物の管理組合や発起人の方が計画を立て、中庭や共同スペースにテーブルなどを設置し、住人が思い思いの食べ物や飲み物を持ち寄り、数時間そこでおしゃべりするのです。

 

その年、初めてこのパーティーに参加した私。

 

そこで、同じ建物に住む台湾人とイギリス人のカップルと出会い、それ以来とても仲良くさせていただいています。

彼らとは、やはり仲良くなったフランス人ご家族と一緒に、この間のクリスマス・イヴのディナーも一緒にしました。

 

 

 

 

 

 

特に台湾人の彼女は、食べること、そして日本が大好き!

そのパーティーで、ベトナム風生春巻を作って持っていったのが、どうやら彼女のおメガネに叶ったようで(笑)、後日アペリティフに招待してくれて、そこからお互いの家で食事などを頻繁にするようになりました。

私よりも若い彼らは子どもがいないこともあり、おひとりさまの私ともフットワークが合うというのが、仲良くなった理由の一つかもしれません。

 

お互い食事を作ると、昔の東京の下町のように、お料理やお菓子などをお互いお裾分けしたり。

また彼女から夜急に電話がかかってきて、「もうご飯食べちゃった? 今日は彼の帰りが遅いから、一緒に飲まない?」と連絡が来ることもしばしばあります。

そんな時は、だいたい彼女がワインのボトルを持って我が家へやってきて、私も適当なおつまみみたいなものを見つけて、飲みながらおしゃべり。

 

 

出会って割と早い時期に、彼らがバカンスに行くので、彼らの植木の水やりを頼まれました。

 

その後、私もバカンスへ行くので、同じように鍵を預けて彼らに水やりを頼み、それ以来、何かあったときのために...と、お互いの鍵を交換して持っています。

これって、もし鍵を無くしたりした時や、何か緊急なことが起こった場合、すぐそばに鍵を持っていてくれる人がいるということだけで、お互いかなりの安心感を味わえます。

まさに、「遠くの親戚より、近くの他人」。

彼らも自国を離れてパリで暮らしているわけで、頼れるのは友達という状況は私と一緒。

 

 

彼らの家で食事をした時、紹介してもらった人たちは、いつしか私も親しくなって友達になりました。

彼らの家に招待してもらったり、私の家で食事やパーティーをしたり...と、彼らのおかげで友達の輪が格段に広がりました。

本当にありがたいな〜としみじみ思います。

 

 

 

 

 

そういえば、離婚の話が出た年のクリスマスに、彼らにディナーに招待してもらっていたけれど、正直にちょっとそんな気分になれないこと、また今年はムスメと静かに家で過ごそうと思うことを伝えて、招待をお断りしたことがありました。

 

 

そしてムスメと、二人でシャンパンでお祝いしようとボトルを開けようとして、ハタと気がつきました。

...私、これまでシャンパンを一人で開けたことがない💦

 

今までは、自宅にいれば元夫が当然のように開ける役目をしていたわけで、私はその機会がなかったのです。

ボトルを抱えて困ったけれど、ムスメも怖くて開けれないというし...。

 

上のコルクを抑えている金具をとり、なんとか私も開けようとしたけれど、コルクが盛大に吹っ飛ぶ様子が頭をよぎり、ちょっと怯えて指先に全然力が入らず、二人で大騒ぎしてました。

ちょっとだけコルク栓が緩んだため、この後ボトルを開けずにしまう...という選択もできず困り果てて、迷惑を承知でご近所さん夫妻に電話したところ、イギリス人の彼がすぐに来てくれてボトルを開けてくれて、窮地を助けてもらいました〜(笑)。

 

これを機に、我が家にみんなを食事に招待した時に、シャンパンを自分で開けることに挑戦!

見事ボトルが心地よい音を立てて開いた時は、食事に来ていたご近所さんやお友達から拍手喝采でした(笑)。

こんな些細なことでも、自分でできることがどんどん増えていくと、これからの自分の人生というものに明るい光を見出せるし、大きな自信に繋がるものですね!

 

 

あれから何回もボトルを自分で開け、シャンパンで乾杯し、みんなが笑顔で私の作った食事を食べながら楽しい時間を過ごしてきました。

もちろん離婚のことなど課題はたくさんあるけれど、おかげさまでそれなりに楽しい日々を過ごしています。

 

改めて、そうしたきっかけの一つを作ってくれているご近所さんたちに感謝です!

 

 

 

パリのあちこちでは、まだクリスマスの飾り付けが見られます。

 

クリスマスが終わったら、すぐにお正月の飾り付けをしなくてはいけない日本とは違い、お正月自体がそれほど重要なイベントではないフランスでは、なんとなくクリスマスの名残が残っているのもご愛敬。

それでも、年末年始のお休みが終わり、みんな学校や仕事が始まる頃には、どこのご家庭でもクリスマスツリーを片付け始めるようです。

 

 

 

 

実は、パリに住み始めてから私は本物のクリスマスツリーを買ったことがありません。

 

理由はいくつかあるけれど、まず大きな理由としてけっこう育っているもみの木が切られているのに心が痛むのです。

もちろんこうした観賞用に育てられて売られているから、別に森の木を伐採しているわけではないのはわかっているけれど、わずか2〜3週間ほどのためにせっかく育った木を切るのに抵抗があるのです。

 

別の理由は、ねこのマーニーがいるから...。

ツリーの代わりに、もみの木に似た鉢植えのコニファーにちいさなボール状の飾りを吊るして飾った年があったけれど、毎朝起きると、見事にいくつもボールが床に転がっていました。

昼間は触らないけれど、夜みんなが寝静まった後にどうやらマーニーは禁断のボールで遊ぶのを楽しんでいたのです。

恐らく大きなツリー(前から持っている身長ほどの高さのプラスチック製のツリー)に、大事にコレクションしていた、壊れやすいオーナメントの数々を飾ったら、きっと落として壊されてしまうこと確実だと思うので、ツリーを飾るのは諦めたのです。

 

 

フランスの多くのご家庭で、しっかりクリスマスの雰囲気を盛り上げてきたツリーも、1月になれば処分されてしまいます。

パリでは、公園の一角などにツリーを収集する場所が設けられていて、ここ数日から徐々にツリーが捨てられるようになりました。

 

 

 

 

 

先日行った公園にも、ツリー収集場所が作られていて、近くを通るとふんわりともみの木の香りがしていました。

これらは一定の量が貯まると、定期的にトラックで別の場所に運ばれて処分されます。

そして粉砕されたのちに、公園の土壌に撒かれるなどしてリサイクルされるわけです。

 

 

 

 

きっと、それぞれの家でクリスマスの楽しい集まりなどを見届けていたであろう、クリスマスツリーたち。

なんだかこうして捨てられているのを見ると、気の毒になってしまうのです。

それでも、リサイクルとして、また土に還って他の木々が育つために役立つとしたら、このもみの木たちは浮かばれるかな...?

 

 

大晦日の朝焼けの空。息を飲むような、魔法がかった空の色!

 

 

Bonne année!

 

明けましておめでとうございます。

新しく始まった年が、みなさまにとっても健康で心穏やかに過ごせる日々でありますように...。

 

 

 

年越しは一人で静かに過ごしたい...と前回のブログに書いたとおり、夜は思い通りゆっくり自分に向き合う時間を過ごすことができました。

フランスでは友達と集まって賑やかに過ごすのが定番だから、私の年越しはかなり地味なものでしたが、自分を丁寧に扱ってあげたことと、大事にしてもらったこと(やってあげる方も、してもらう方も同一人物ですが)の両方の立場の満足感と幸福感を味わえたのが、しみじみシアワセでした。

 

 

実際、何をしたか...と言うと、大したことはしていないけれど(笑)、ちょっと書いておこうと思います。

 

日中は、スーパーへお買い物。

自分に「何食べたい?」と聞いて、本当に食べたいなと思うものを買いました。

この時「それ作るの、面倒だな...」などという思いが浮かんできたら、「そんなこと言わず、自分をおもてなししなくちゃね」と自分に言い聞かせることも大事!

つい一人だと面倒くさくなってしまい、結果的に自分をないがしろにしてしまうことを反省しながら、まずは些細なことからやってみる... という思いもあります。

 

 

大晦日の何かと忙しい時にやるべきことではないけれど、毎回気になっていた室内の観葉植物を植え替えることもやりました。

これは、水やりの度に植木たちが窮屈そうにしている感じがし、ずっと前から気になっていたのです。

ちょうど年末は最高気温が14〜15℃(!)という、異例の温かさだったこともあり、ベランダで土いじりするにはもってこいだったこともあり、いくつかの植木を大きな鉢に植え替えてあげました。

その後はベランダもきれいに掃除して、毎回窓の外に目をやるたびに清潔なベランダが視界に入って、大満足!

きれいに掃除をするだけで、そこに漂う空気までもがすっきりクリアになる感じがしますよね。

 

 

 

ずっと暖かい日が続いていたので、公園には早くも花が咲いてました!

 

 

その後は、丁寧に紅茶を入れ、優しい香りのするキャンドルを灯して、自分のココロと向き合う時間を作りました。

日記のように、時々自分の気持ちや考えていることを書き綴っているノートが私のお相手。

特に心がごちゃごちゃしたり、思いが溢れるような時に、このノートにいっきに思いを書くことが私のセルフ・セラピーでもあります。

大晦日にこのノートに書きながら、自分の心の中にある不安な気持ちや、足踏みしてしまっていることなどを吐き出して、心を身軽にして新しい年をスタートしたかったから...。

 

 

正直なところ2021年は、離婚に関する諸々のことが進まず、コロナウイルスにより旅行や人と会うことが思うようにできなかったこともあり、閉塞感に囚われる要因がたくさんあった年でした。

だからこそ、自分ではどうにもならない不安材料を、日記に書くことによって明確にするだけで一種の「断捨離」になるから、新しい年を迎える前にどうしてもやっておきたかったのです。

 

もちろん新しい年、これからの自分の人生はどんなことをしたいか、どういう風に行きたいかなど、前向きで気持ちが明るくなるようなこともいっぱい書きましたよ。

 

いずれにしても、カラダもココロ健康でいることが大切だなぁ...としみじみ思います。

特にアラフィフという自分の年齢を考えると、今日こうして健康でいられることが本当にありがたいのです。

 

 

大晦日の夜は、「食べたい!」と思ったものを丁寧に作っていただきました。

日付が変わる時を、文字通り身も心もすっきり迎えたかったので、だいたいシャワーで済ませるのですが、この日はゆずの香りの入浴剤を入れてゆっくりお風呂にも!

また、年越しそばも準備して...。

 

 

暖かく、決して広くはないけれど、私にとっては居心地のいいアパートのソファで寛ぎながら、一人で過ごす2021年の大晦日。

膝の上には、ねこのマーニーが、これまた気持ちよさそうに寝ていて...。

 

知らないうちにごちゃついていた自分のココロの中も、しっかり整理してスッキリしているし。

今自分がいる位置のようなものが、しっかり分かったような...。

だから、これからどこに向かえばいいのかも見えてきたような...。

そんな心持ちになることができて、私にとっては最高の年越しになりました!

 

 

...まあ、大晦日に限らず、いつでもできることばかりして過ごしただけですが、ありがたいことにしみじみシアワセを感じることができた「私の年越し」でした。