ご近所さん | アラフィフからのパリ生活 

アラフィフからのパリ生活 

何かのご縁で現在はパリ在住。フランス での日々のこと、感じたことを綴っていきたいと思います。

 

 

 

かれこれ4年くらい前だったでしょうか...。

 

私が住むアパートで、"Fête des voisins"(フェット・デ・ヴォアザン)、つまり「ご近所さんとのパーティー」がありました。

 

 

この集まりは、パリでは1999年から正式にスタートしたそうで、「同じ建物に住むけれど、日頃あまり顔を合わせないご近所さんと集まって、親交を深めましょう!」というのが趣旨の気楽なパーティーです。

毎年5月の最後の週末に、各建物の管理組合や発起人の方が計画を立て、中庭や共同スペースにテーブルなどを設置し、住人が思い思いの食べ物や飲み物を持ち寄り、数時間そこでおしゃべりするのです。

 

その年、初めてこのパーティーに参加した私。

 

そこで、同じ建物に住む台湾人とイギリス人のカップルと出会い、それ以来とても仲良くさせていただいています。

彼らとは、やはり仲良くなったフランス人ご家族と一緒に、この間のクリスマス・イヴのディナーも一緒にしました。

 

 

 

 

 

 

特に台湾人の彼女は、食べること、そして日本が大好き!

そのパーティーで、ベトナム風生春巻を作って持っていったのが、どうやら彼女のおメガネに叶ったようで(笑)、後日アペリティフに招待してくれて、そこからお互いの家で食事などを頻繁にするようになりました。

私よりも若い彼らは子どもがいないこともあり、おひとりさまの私ともフットワークが合うというのが、仲良くなった理由の一つかもしれません。

 

お互い食事を作ると、昔の東京の下町のように、お料理やお菓子などをお互いお裾分けしたり。

また彼女から夜急に電話がかかってきて、「もうご飯食べちゃった? 今日は彼の帰りが遅いから、一緒に飲まない?」と連絡が来ることもしばしばあります。

そんな時は、だいたい彼女がワインのボトルを持って我が家へやってきて、私も適当なおつまみみたいなものを見つけて、飲みながらおしゃべり。

 

 

出会って割と早い時期に、彼らがバカンスに行くので、彼らの植木の水やりを頼まれました。

 

その後、私もバカンスへ行くので、同じように鍵を預けて彼らに水やりを頼み、それ以来、何かあったときのために...と、お互いの鍵を交換して持っています。

これって、もし鍵を無くしたりした時や、何か緊急なことが起こった場合、すぐそばに鍵を持っていてくれる人がいるということだけで、お互いかなりの安心感を味わえます。

まさに、「遠くの親戚より、近くの他人」。

彼らも自国を離れてパリで暮らしているわけで、頼れるのは友達という状況は私と一緒。

 

 

彼らの家で食事をした時、紹介してもらった人たちは、いつしか私も親しくなって友達になりました。

彼らの家に招待してもらったり、私の家で食事やパーティーをしたり...と、彼らのおかげで友達の輪が格段に広がりました。

本当にありがたいな〜としみじみ思います。

 

 

 

 

 

そういえば、離婚の話が出た年のクリスマスに、彼らにディナーに招待してもらっていたけれど、正直にちょっとそんな気分になれないこと、また今年はムスメと静かに家で過ごそうと思うことを伝えて、招待をお断りしたことがありました。

 

 

そしてムスメと、二人でシャンパンでお祝いしようとボトルを開けようとして、ハタと気がつきました。

...私、これまでシャンパンを一人で開けたことがない💦

 

今までは、自宅にいれば元夫が当然のように開ける役目をしていたわけで、私はその機会がなかったのです。

ボトルを抱えて困ったけれど、ムスメも怖くて開けれないというし...。

 

上のコルクを抑えている金具をとり、なんとか私も開けようとしたけれど、コルクが盛大に吹っ飛ぶ様子が頭をよぎり、ちょっと怯えて指先に全然力が入らず、二人で大騒ぎしてました。

ちょっとだけコルク栓が緩んだため、この後ボトルを開けずにしまう...という選択もできず困り果てて、迷惑を承知でご近所さん夫妻に電話したところ、イギリス人の彼がすぐに来てくれてボトルを開けてくれて、窮地を助けてもらいました〜(笑)。

 

これを機に、我が家にみんなを食事に招待した時に、シャンパンを自分で開けることに挑戦!

見事ボトルが心地よい音を立てて開いた時は、食事に来ていたご近所さんやお友達から拍手喝采でした(笑)。

こんな些細なことでも、自分でできることがどんどん増えていくと、これからの自分の人生というものに明るい光を見出せるし、大きな自信に繋がるものですね!

 

 

あれから何回もボトルを自分で開け、シャンパンで乾杯し、みんなが笑顔で私の作った食事を食べながら楽しい時間を過ごしてきました。

もちろん離婚のことなど課題はたくさんあるけれど、おかげさまでそれなりに楽しい日々を過ごしています。

 

改めて、そうしたきっかけの一つを作ってくれているご近所さんたちに感謝です!