サークルさんのブログ -18ページ目

サンフランシスコの展示会へ行ってきます

昔の話ですが、

 

「社長ってまだ加工現場に立っているんですか?」

 

半分あきれ顔である社長さんから言わたことがありますが、

 

お陰様で今も元気に加工現場でお仕事をしております。

 

 

さて、多分ですが明日はサンフランシスコにいます。

 

フォトニクスウエストという光学関連の展示会出展のためです。

  

そんなこんなで出発前の手持ちの加工案件を片付けたら日付が変わってました。

 

お疲れ様でございました。

 

 

 

 

今年も世界の人々を驚かせるような加工サンプルで、

  

「ワオー!」とか「エクセレント!」とかの感嘆から漏れる言葉を聞くのを楽しみにしています。

 

 

 

 

毎回これ↑が一番その反応が良いサンプルです。

 

アクリル材から削りだした1mmサイズのフラミンゴ。

 

ケースに付けたレンズで拡大してご覧いただけます。


 

 

 

 

  

なぜサンプルを見たご来訪者様の反応が楽しみなのか?

 

それはもちろんその加工サンプルたちはほぼ100%私が作ったからです。

 

 

では、そんな訳で行ってきま~す♪(←その音符はヤメい!)

 

 

工場見学受け入れについて

本日は当社の工場見学についてのお話しです。

   

旧工場では工場見学のご依頼をいただきましてもご辞退を申し上げておりました。

   

各メーカー様との秘密保持契約があり文字どおり”関係者以外立ち入り禁止”だからです。

  

「はいっ、よろこんでぇ~♪」

  

とお気軽に工場見学なんて、

 

もし秘密漏洩が疑われたりしたら大変なので出来る訳がありません。 

 

でも、製造現場の視察はコンプラで必須事項だったりという場合もありますので、

 

工場見学の件は当社にとってホンマに悩みどころでした。

 

今回工場を新しくする事で、

 

見学スペースと言うか見学用の窓を設けてみました。

 

 

 

 

「ここから見てください♪」的なアレです。

 

 

 

 

あっ、これはその見学用の窓から見た様子です。

 

 

 

 

工場の中までは入っていただく事は出来ませんが、

 

この見学用の窓から係の者(多分100%私の役割)がご説明をいたします。

 

 

 

気持ちよく打ち合わせ出来るように会議室も最低限ですがご用意いたしました。

 

以上がお客様の立ち入りいただける場所のご紹介でした。

 

 

 

※ここから見学窓からの動画が見られます

  

 

 

ちなみに工場内は土足厳禁。

 

履き替えてからの入室です。

 

 

  

材料倉庫への移動の際でも履き替えます。 

 

工務店様からのご提案でコンクリートの床に”防塵塗料”を薦められまして、

 

プロのご意見にお任せしまして使い始めてから、

 

その”防塵塗料”の意味が良く理解できました。

 

やはりプロフェッショナルのご意見はホンマにありがたいですね。

 

 

 

 

ただ、床は機械基礎以外の部分も左官仕上げをお願いしておけば良かったと、

 

心より後悔いたしております。

 

それでもモップ掛けが出来ていつも気持ち良いです。

 

 

 

 

 

温度管理もバッチリと”23.0度”。(ただしこの温度計はね)

 

ここはまだ少しバラつきがあるのでサーキュレーターの置き場所で調整途中ですが、

 

やはりこだわった断熱がかなり効いているようで温度管理も楽なのは確かです。

  

早速、先週は2組の光学業界の方々の見学がございました。

 

一般の見学はご遠慮申し上げていますが、

 

機会がございましたらいずれまたよろしくお願いいたします。

 

 

年始に思う事

安い価格で不良品質との評判になったとあるECサイト。
 
では、製造現場で何が起こっているのか?
 
あくまでウワサ程度だと聞き流して欲しいお話です。
 

(この人はキレイな方でした)



製造業には設備に多額の投資が必要ですね。

 

一個1000円で作って利益確保出来ていた商品。

 

そこに取引先から(例えば)一個900円で注文が来る。

 

(割に合わないからと)一個900円での依頼を断る。

 

一個900円で同業他社が受ける。

 

一個900円が発注側の基準の価格になる。


次は850円とか800円の見積にしなければ買ってもらえない。


こういう過当競争を繰り返すと価格が下がり続ける。

 

価格が下がり続けると設備の減価償却費用どころか目先の儲けさえ出なくなる。

 

目先の儲けを出す為に材料のグレードを落とし人件費を切り詰める。


品質が下がり不良率が増え返品対応が増える。

 

更に儲けどころではなくなる。

 

『良い商品が安い』の評判から、


『安いからこそ悪い商品』だと評判が落ちる。

 

更に製造側は儲けの為に仕方なく人体に有害だとされるが安価な材料を使う。


すると人体に有害な商品を売る悪質ECサイトだとまたまた評判が落ちる。 

 

結果的に売れない在庫の山となる。


 

苦境のECサイトの製造担当工場の話を聞いて私が思う事。


相見積でコスト競争させられてきた日本の町工場と何がちゃうの? 

 



(この人は奇跡的にかわいく見えた気がします)


さて、ウチのお話。
  
年末のお見積依頼で、
 
また根拠も無い15%もの値引きを懇願してきた有名企業様がありました。
 
私が一生懸命に工数を弾き出した見積額の15%もの値引きですよ。
 
先方様に何か15%下げなければいけない根本的な理由があったとしたら申し訳無いので、
 
「金額の面でご迷惑をお掛けできませんので」
 
と今回の案件はご辞退を申し上げました。


(結局この俳優さんの名前が判明しませんでした)

 


「金額の件はそれで良いのですが納期が大事なので」

 

と今度はご希望納期での打診がありましたが、

 

それなら最初から気分良くこちらの値段でお仕事を請けさせていただきたいと、

 

心から思ったりするのでした。

  

実際に以前何度か価格の比較で他社さんに出されたらしく失注したと思っていたら、

 

何があったのか知りませんが、(だいたいわかりますけど)

 

まったく同じ図面でご注文いただいた事もありました。

 

その時も同じように、

 

値引きを言われたりなんてありました。

 

「実は他社さんの見積の方が安かったので金額面でのご協力をいただければ…」


って

 

『えっ?いや、マジ知らんがな!』

 

としか私には言えません。

 


某ECサイトの苦境と同じように、

 

金額で小手先の事をすると、

 

いずれ発注されたメーカー様に不利益として返ってきます。

 

ウチも含めて試作業界は過当競争の傾向は確かです。

 

だからといって相見積と値引き要請は、

 

いずれ必ず品質低下というブーメランがご自身に返ってくると断言しておきます。

 

ウチは(多分)手を抜いたお仕事はしませんので、

 

どうか正当なご評価を金額面でいただきたいと思っています。

 

また、同業他社様にも同じようにお取り計らいいただければ幸いです。

 

 

日頃からの私の想いを新年のご挨拶のかわりとしまして

 

サークルアンドスクエア株式会社

代表取締役 小田昌宏

 

2025年1月吉日