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みなさまこんにちは、
本日もブログにお立ち寄り下さいましてどうもありがとうございます。
本日は”怒ると物に当たる人”について取り上げます。
いつもの様に、弊事務所でご相談が多い
「夫がDVモラハラ」
という設定で記しはしますが、
怒って物に当たるタイプは、モラハラ夫の他、
「父親がそのタイプだった」
というご相談も多いのです。
そういう意味では、
本日の記事は男女関係なく被害経験が当てはまる方がいらっしゃるのではないかと考えています。
キレると物を壊す、なぜ?
昨日は
↑こちらの記事をアップしました。
キレて暴れた後に、後始末を妻にさせる
「暴れっぱなし」
「キレっぱなし」
のモラハラの態様について書いています。
家庭という密室でDVモラハラの夫が怒っている。
それもひとり静かに怒っているのではなく、
大声で怒鳴ったり、誰かを罵倒したり、暴れたりしながら。
怒りの雰囲気は家の隅々まで行き渡って、
その家にいる誰もがその空気感から逃れることはできません。
こうなってくると、
この状況自体が他の家族にとって、心理的に大きな影響を与えることとなります。
そして昨日の記事でも触れている様に、
キレて、暴れて、物に当たる、物を壊すモラハラさん。
怒りの表現として物を壊しているのであれば、
その場合の”物を壊す”と言う行為が意味するものは、相手への心理的な威嚇や圧力。
怒りが抑えられずに壊れるまで物に当たるのだとしたら、
感情の抑制の未熟さやコントロールの問題と考えます。
が、
ここにもう一つの視点、
家族間に起こる”支配を目的”とした暴力であるDVの特徴と言える要素があります。
”思い知らせてやる”という思い
支配を目的とした暴力であるDVゆえの特徴のひとつ、
それはあらゆる面においての、加害者による
”思い知らせてやる”
という不健康な報復心です。
これまでご相談にいらっしゃった女性達からも、
「夫は私も子どもの事も自分の所有物だと思っています」
「夫から直接、お前は俺の所有物だと言われた事があります」
「私も子どもも夫にとっては所有物。自分を彩る為のアクセサリー位の感覚で、人間扱いして貰えません」
などなど、お聞きして来ました。
そもそも尊重を必要とする妻子ですら「所有物」扱いするモラハラ夫。
そうであれば、家の中の物に関しては、
たとえそれが妻や子どものものであろうとも、所有権は自分にある。
そう考えていても不思議ではありません。
そしてこれも非常に良くお聞きするエピソードですが、
モラハラ夫がキレて暴れて物に当たるとき、
モラ夫自身の物には当たらない、壊さない。
そして妻子の物に関しては、
妻子が大切にしている物をあえて壊す。
私自身も自分の臨床経験から、たしかにその傾向は感じます。
キレたモラ夫の目の前にはあらゆる物が置いてあるのに、
あえて妻子が大切にしている物を選んで壊す。
「お前に(壊さないでという)拒否権は無いと思い知れ」
「お前がこれを使えるのも壊されるのも、俺次第だ」
「この家で一番権限があるのは誰かを思い知れ」
「俺を怒らせるとどうなるか思い知れ」
「この家にお前たちの権限の及ぶものなど何一つないと思い知れ」
”思い知れ!”という、
こんな不健康な報復心が垣間見える気がします。
境界線のあいまいさ
”思い知れ”と言う不健康な報復心と並んでもう一点、
ファミリーバイオレンスに特有の事象として触れるべき点としては、
境界線のあいまいさを取り上げます。
通常、家の中には多くな物がありますが、
これらの物に関しては家族間で、
「これは父の物、母の物、〇〇(子ども)の物」
と言った認識があるのが一般的であると考えます。
(もちろん家族共有の物、子ども共有の物、などもあるでしょう)
例えば兄弟間で兄が弟のゲームを使いたい時などには、
父母から
「ちゃんと〇〇(弟)に貸してって言いなよ」
「勝手に使うとケンカになるからね」
などと助言がはいる。
こういうことは日常的なやり取りだと思います。
近しい家族という間柄でも、
”誰の所有物か”と言う認識と尊重がある。
家族であっても他者の物であれば勝手に使わない、というのは、これも案外、一つの境界線なのです。
しかし、子どもの所有物だと分かっていても、
「親」という立場を振りかざし、
感情次第で子どもから取り上げたり壊したり、捨てたりするモラハラ親。
あまりに境界線や尊重が無い態度です。
特に子どもの大切なもの、
丹精込めて作ったものや、コツコツと少しずつコレクションした物を捨てられたり壊された時、
子どもの心や尊厳は傷つけられます。
パワーを見せつける為に子どもの心を傷つけること、
簡単に境界線を侵害すること、
非常に不健康で酷いやり方です。
物に当たり壊す 本当に壊れているのは?
キレて物に当たり、壊すモラハラ夫。
モラハラ夫は表面的にしか事物を見られていないかも知れませんが、
そこで壊しているのは単なる物、だけではなくて。。
妻や子どもの心。
家族の安心感。
子どもに慕われるチャンス。
妻と良好な夫婦関係を作る土台。
家族そのもの。
実際にモラ夫が暴れて壊しているのは、こういったかけがえのないものです。
そして恐ろしいのは、
こういったものは、壊したからと言って簡単に買いなおしたり修理したりはできない。
むしろ壊してしまったら取り返しがつかない、
二度と元には戻らないものが沢山あるということ、
この事は、暴れて家族を傷つける以上は知っておくべき、覚悟しておくべきことだと考えています。