英語テープ起こしクリプトンのブログ -15ページ目

クリプトンの人々(1):マジッド(クリプトン総長)

今回はクリプトン@インドオフィスで働くスタッフをみなさまにご紹介!

「クリプトンで働くスタッフ」第1回目の今日は、われらがリーダーのマジッド(Majid)にインタビュー。クリプトンの約20名のスタッフを束ねる総長です。

ちなみに、クリプトンは実は社名ではなく、カクタスコミュニケーションズ の1サービスブランド名です。カクタスのオフィスにはクリプトン以外のサービスブランド、すなわち(英文校正エディテージ英文ライティング教育Cactus Education )があり、一緒に仕事をしています。
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ナゾの人スタッフプロフィール
名前:マジッド(Majid)
役職:クリプトン総長(正確には Department Head)

どんな人:クリプトンのマスコットキャラクターであり、同時に最も欠かせない人物。人をまとめあげることと「楽しむこと」が得意な若きリーダー。元トランスクライバー(テープ起こし作業者)だったこともあり、タイピングの速さが新幹線級。私たち日本人スタッフ2名はひそかに「まじお」の愛称で呼んでいる(実は本人もとっくに気付いている)。最近、待望のマイカーを購入したがペーパードライバーでまだ運転していない。
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マジッドとのインタビュー内容はこちら。原文(英語)は英語版ブログ
で読めます。


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(1) クリプトンに入る前はどんなことをしていましたか?クリプトンに入ったときの第一印象は?


 クリプトンに来る前にも、いくつかのテープ起こし会社で働いていました。ここに入ったきっかけは、そこで働いていた知人から「顧客重視・品質重視が浸透していてすごくいい会社だ」という評判を聞いたからです。実際入社したばかりの時も大変感銘を受けました。

 クリプトンに来てもう4年がたちましたが、今もあの時はよい決断をしたと思っています。クリプトンの一番いいところは、そのチーム・人です。ここのメンバーは皆、品質管理と顧客フォーカスの2つの点でプロの姿勢を貫いていると同時に、毎日の仕事を最大限楽しみながらできる人たちです。クリプトンチームの仲がいいのは特に社内でも評判で、この間はCEOから特別に「最も団結したチーム」ということで表彰されたほどです。このチームの日本人2人も含め、みんな一緒に働くことを楽しいと感じています。


 クリプトンが他の(インド国内の)テープ起こし会社と異なる点は、あらゆる専門分野のテープ起こしに対応していること、世界のあらゆる英語スピーカーのアクセントにも慣れていること、そしてサービスの幅が広いことでしょうか。一般的なインドのテープ起こし会社は、医療関連・ビジネス関連・法務関連などのいずれかの分野しか取り扱っていない場合がほとんどです。また日本を含む東アジア系の英語アクセントに聞きなれているところは極めて少ないのです。また、クリプトンは提供サービスの幅をテープ起こしのみに限定せず、それに関連して発生するさまざまなニーズを埋め、ワンストップソリューションを提供することを目指しています。


(2)クリプトン立ち上げ時のスタメンの一員として、今だから話せる当時のこぼれ話を教えてください。


 クリプトンではこれまで、たくさんのおかしな事件がありました。かつてクリプトンが社内の作業チームを抱えておらず業者委託していたころのエピソードですが、ある業者が納品期限直前になってバックれたことがありました。クライアントの納期を守らないわけにはいかない、とパニックになっていたとき、なんとうちのアヌラグCEOとほか数名の幹部社員が登場し、自力でテープ起こしをやってのけたのです。

 もうひとつ、英語ナレーションサービスを立ち上げた時もドタバタ劇でした。本音を言うと、当時はまったく市場理解や知識がないままでこのサービスを始めたのです。インド人はみな英語が得意なので、英語のナレーションは英語が話せる人が声を録音するだけで事は済むと思っていたんです。が、実際に来たお客さんがアメリカアクセントが絶対条件というので、どうやってアメリカアクセントの吹き込み録音ができる人をインドで探そうか頭を抱えました。そこで、ここインドオフィスにちょうど勤務していた1名のアメリカ人エディターを姉妹ブランドのエディテージから借りてきて、急遽収録スタジオを手配し録音作業をしたのです。このときも、どうなることかと最後までヒヤヒヤしましたが、結果的にお客様には喜んでもらえました。


(3)4年前と比べて、クリプトンは大きなチームに成長しました。チームの雰囲気も変わりましたか?


 まったくその通り、これまでのキャリアの中でこれほど大きな変化は見たことがありません。4年前のクリプトンは、もの静かでただ仕事だけをこなしているチームでした。当時のメンバーも、シャイで内向的な人ばかりでした。ところが、ここ数年で新しいメンバーがじょじょに加わっていき、完全にチーム全体の雰囲気まで変わったのです。

 今は、いつも一緒にいて家族のように結びつきのつよい人たち、楽しいこと好きな人たちの集まりです。誕生日にお祝いケーキをもらえないメンバーは一人もいません。先月の社内イベントのときも、オフィスデコレーションコンペで優勝しました(過去スレ参照 )が、そのテーマはディスコでした(笑)。

 それに加えて、メンバーの一人一人も今は積極的な人ばかりです。何か改善のアイデアがあればすぐに声に出すし、よりよいサービスのための新しいアイデアも不意に浮かび上がってくるんです。自分自身のキャリア人生のなかでも、ここが最高のチームといわざるを得ません。

(4)今年2月には初めて日本に出張滞在しましたが、そのときの感想を教えてください。


 ああ、あれはほんとに大きなカルチャーショックでしたね。日本人の品質・顧客満足への思い入れには本当に驚きました。日本でどんなサービスを使ってみても、自分がまるで特別扱いを受けているかのような印象を受けました。日本語が分からないため、何かあるごとに誰かに助けを求めなければならず大変でしたが、日本人はみんな協力的で思いやりがあると感じました。

 この出張のときに会ったクリプトンのお客さまは、本当に暖かくフレンドリーに出迎えてくれました。時間感覚のシビアさや几帳面さに慣れるのにはちょっと時間がかかりましたが、振り返ってみると本当にいい経験だったと思います。また日本人はインドにたいして好感を持っていて、インドの若者でも知らないようなことまでインドのことをたくさん知っているのには驚かされました。


(5)クリプトンで働いていて、一番面白いと感じるのはどんなことですか?

 ここでのダイナミックな雰囲気と、どんな状況・条件下でもコンスタントに「ベスト」を要求されることでしょうか。お客さんの納期に対して接客対応側・作業者側がもめたり、参考資料が遅れて到着したときにはお互い叫び合いながらも一から仕事のやり直しを余儀なくされたり、いっぽうで資料がまったく手に入らなかったときは作業者がぶつぶつ文句を言ってきたりと、ひとつの仕事の過程の中でいろいろな問題は起こります。が、最後にはお客さまがクリプトンを使ってよかったと思ってくれることをチーム一丸で目指しているのです。だから、お客様満足への徹底した姿勢とチーム内のそれぞれ異なるスタッフの間のリスペクト、そして互いの能力を信じること、これらを日々体感しながら仕事をしている点が、クリプトンにいて最も面白いと感じます。


(6)クリプトンがこれから向かう先、3年後のことを教えてください。

 たくさんのプランがあるけど、特にローカライゼーション市場への本格的参入をしたいですね。翻訳やダビング、字幕製作といったような、ローカライズとマルチメディア関連のサービスラインナップを全て網羅しようと考えています。これまで以上に広範囲な層のお客さんが利用できるような、ローカライズに関わるどんなニーズにも応えられるようなクリプトンブランドを作っていくのが目標です。


(7)最後になりましたが、クリプトンのお客様に一言!

 まずは、私たちのサービスを信頼し、お役に立てる機会を与えてくださったことに「ありがとう」を言いたいです。これからも、お客様が求められる条件にかなったものをお届けできるよう、よりよいサービスを尽くす努力をしていきます。

 サービスに関するフィードバックを常に歓迎します。これからもこのブログを読んでいただき、もっとクリプトンのことを知ってください。また、ブログで取り上げてほしいトピックがあればいつでもご意見をお待ちしています。よろしくお願いします。


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ブログ執筆者の私を代弁するような↑締めくくりの言葉旗でした。

このインタビュー内容を翻訳していて「ちょっと堅苦しく見えちゃったかな?」とあとから後悔しましたが、実際にはもっとカジュアルで上下関係を感じさせない間柄です。英語の環境で働いているせいでしょうか。

マジッドに関するメッセージも受け付けます!感想やコメントをお待ちしています~。

次回のトピックはクライアントスタディその2:大学関連のお客様について取り上げます。引き続きお楽しみに!



初めての方10%OFF! でも、どうやって音声を提出すればいいの?


クリプトンでは11月から来年1月末まで、初めて英語テープ起こしをご利用のお客様全員に10%割引キャンペーンクラッカーをしています。


この機会に、「英語テープ起こしサービスってどんなもの?」「使ってみたいんだけど、なんだか難しそうで手が出ない・・」といった疑問や不安をお持ちの皆様に、こんな便利なサービスがある!ということを紹介したいと思います!


初めてクリプトンのウェブサイト をご覧になったお客様によくお電話で頂く質問が、「どうやって手持ちの音声をクリプトンに提出すればいいの?手紙」ということ。そこで今回は、クリプトンと限らずテープ起こしサービスをネット経由ではじめてご利用いただくお客様に、どうやって音声メディアをクリプトンに届けるのか?手紙を説明したいと思います。


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クリプトンで対応している音声メディアは?


まず、お手持ちの音声メディアがクリプトンでサポートしているかどうかをチェック。メディアの種類は大きく分けて、2つあります。


1. カセットテープやビデオ、DVDなどの物理メディア 
2. MP3やWMAなどの、ICレコーダーで録音した(またはデジタルレコーダーで録画した)デジタルメディア


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【より詳しく】デジタルメディアのサポート対象フォーマットの詳細は、対応可能メディア一覧 から確認できます。


このうち、実際にお客様からいただくメディアの96%はデジタルメディアです。クリプトンへの提出が早い・簡単・安い(=テープ起こし以外のコストがかからない)ため、断然こちらのほうがおすすめです。近頃は手軽で大容量のICレコーダーがたくさん出回っているので、インタビューなど録音する機会の多い方で今もテープレコーダーを使っている方には是非ICレコーダーの購入をお勧めします。


またここでいう(1)物理メディアとは、パソコン・ネット経由でメディアをクリプトンに提出することができないもの全てをさします。なので、DVDはデジタルメディアのひとつといえますが、これを自分のパソコンにインポートしてインターネット経由で提出できない場合は「物理メディア」のパターンに当てはまります。特に市販のDVDをクリプトンに提出する場合、著作権濫用防止のセキュリティブロックがかかっている場合が普通です。



デジタルメディアはどうやってクリプトンに提出するの?


それでは本題に入り、クリプトンで最も一般的な提出方法として利用されているサーバー経由でのメディア提出方法についてご紹介します。


(2)のICレコーダーで録音したデジタルメディアは、お手元のデスクトップ上にファイルとして表示されるもの全般をさします。Windows MediaPlayerやReal Player, 最近有名なVLCPlayerなど、パソコン用で一般的に知られている音声・動画プレーヤーソフトで再生可能なものであればクリプトンでも対応しています。


英語テープ起こしクリプトンのブログ-音声メディアアイコン    などなど・・・


ちなみに、肝心のテープ起こしの素材になる音声(Or映像)データのほかに、テープ起こしの参考になる各種資料データ(Word、パワーポイント、Excelなど)についても同じ方法での提出を常にお勧めしています。たとえば講演スピーチの書き起こしなら、実際にその講演者が使用したスライドのパワーポイントなどです。


英語テープ起こしクリプトンのブログ-文書ファイルアイコン   などなど・・・



「サーバー経由でのメディア提出」って、なに???


ファイル転送をこれまで行ったことのないお客様にとっては、技術的に知識が必要だとか特別なソフトがないと自分にはできない、などの疑問があるかもしれません。また、よく分からないまま転送をすることにデータセキュリティ面での不安があることも理解できます。


まず「難しさ」についていえば、まったくそんなことはありません。2分だけクリプトンのファイル転送マニュアル(クリプトンサーバーへのファイルアップロード方法 )に目を通していただいて、インターネットの画面から推移していくだけで簡単に提出できます。インターネットができるパソコンであれば、何も必要なソフトはありません。

 
英語テープ起こしクリプトンのブログ-Server Transfer

【サーバー転送とは】お客様のパソコン上から、クリプトンのオフィスにあるセキュアサーバーまでデジタルメディアを送ること


クリプトンに初めてお問い合わせ頂いたお客様には必ず、クリプトンのサーバーへアクセスするURLをメールでお伝えしています。これはクリプトンのホームページで一般開示していません(お客様以外のかたからの濫用を避けるため)。URLをインターネットブラウザ(インターネットエクスプローラやFireFoxなど)に直接入力すれば、ファイルのアップロードができる画面が開きます。


必要事項を入力し、画面を推移していくと、ファイルの選択と転送の画面にたどり着きます。いったん「Upload(転送)」をクリックすると、そこから転送が始まります。



英語テープ起こしクリプトンのブログ-ファイル転送画面  ←転送が始まると、「残り時間XX分XX秒」という表示がでます。



どのくらい時間がかかるの?


転送にかかる時間は①インターネット接続のスピード ②ファイルのサイズ の2つの要因によって決まります。一般的なスピードの場合かかる時間の目安は次の通りです。


120分の音声収録データ = ファイルサイズ110MB = 転送時間は約40分


※映像ファイルの場合はファイルサイズはもっと大きくなります(60分の映像データは約600MB)。
※複数のデータを同時に(2つのブラウザ画面で)転送した場合、転送時間は2倍になる上、途中で転送が失敗する可能性があるのでおすすめしません。



クリプトンのサーバーじゃないといけないの?


第三者のファイル転送サービスに保存したデータを提出されるお客様も時々いらっしゃいます。たとえば宅ふぁいる便おくりん坊 、大容量なものではFirestorage などが有名です。クリプトンでももちろん、これらのファイルを受け取ることは可能です。


デメリットとしては、会員登録をしないと使えない場合が多いことや、無料会員の場合はファイルサイズに100MBや300MB程度の上限があることでしょう。すでにこれらのうちいずれかを使い慣れている方にとっては、クリプトンのサーバーを利用するより使い勝手がいいと感じるかもしれません。


クリプトンのセキュアサーバーは最大2GBのファイルを転送することができます。また、転送に必要な入力事項はお名前とメールアドレスのみ。


「どっちが転送が早いの?」という質問をよく受けますが、答えは「あまり変わらない」と思います。同じサイズのファイルを転送するのに「クリプトンサーバーのほうがXXのサーバーを使用したときより時間がかかった」という指摘をいただいたこともありますが、上り(アップロード=お客様からの提出)の帯域を大きく設定しているサーバーほど、下り(ダウンロード=クリプトン側でのデータ受け取り)の帯域が狭く設定されており、結果としてテープ起こしの作業開始までにかかる時間はほとんど変わらないことになります。



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以上、初めてクリプトンの利用を考えている方のために、一番疑問になる「どうやって音声メディアを提出するの?」にお答えしました。メガネ参考になったでしょうか?


初めてご利用を考えているお客さまは、下のお見積りフォームからお問い合わせください!カスタマーサービスより、追って1営業時間内にメールでご返事します。


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お問い合わせフォーム:http://www.cripton.jp/submit/index.html
クリプトンのサービス一覧はこちら:http://www.cripton.jp/services/index.html
キャンペーン詳細はこちら:http://www.cripton.jp/specialoffer.html
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今回は特に、サーバー経由でのファイル転送についていろいろ書きましたが、それでも書ききれないことに関してはまた別の機会にトピックメモを立てていきます。


次回のブログは、クリプトンで働くスタッフ(誰でしょう???)にクローズアップします!お楽しみに!


わたしのテープ起こし原稿に[Unclear]がたくさんつく理由

今回のトピックは、テープ起こしのシニアエディターから皆様にお届けします。




クリプトンでも時たま、お客様からクレームドンッを受けることはあります。


その内容の中でも特に、テープ起こしの作業者泣かせ、お客様泣かせ(泣)ショック!になってしまうのが、[Unclear] 記号の頻発です。


もちろん、これを最小限にすることがテープ起こしのエキスパートでもある私たちの課題でもあり、日々その努力を怠ることはありません。


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一般的に言って私たちがテープ起こしの依頼をいただく場合、つねにできうる限りの最高品質レベル=つまり100%の正確さ で原稿を仕上げお届けすることをお約束しています。しかしお届けする原稿には、聞き取り困難や単語を確認することのできなかった部分が多かれ少なかれ含まれてしまうのが現実です。


クリプトンをご利用されたことのあるお客様はすでにご存知かと思いますが、弊社の英語テープ起こし原稿には[Unclear]という記号を独自に使用しています。


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[Unclear]とは・・・ 作業者が聞き取ることができない単語やフレーズ
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※テープ起こしに使用する記号の詳細は、サンプル原稿のページ を参照


今回は[Unclear]=聞き取り困難な部分が生じてしまう現状に焦点を当て、なぜ作業者が確かな単語・フレーズを書き埋めることができないのか、またどうすればこれを最小限にすることができるのかをお話します。

英語テープ起こしクリプトンのブログ-Unclears!  ←何でこんなに [Unclear]が!!叫び


Qなぜ、作業者は[Unclear]の使用を避けられないのか?



1. テープ起こしの素材である音声の録音音質が悪い


アマチュア使用の録音機材を使用した録音や、スピーカーからあまりにも離れた場所からの録音、混雑した場所での録音や乗り物移動中の録音、声の反響の大きいホールでの録音・・・・・これらは全て、音質の悪い録音データに仕上がります。テープ起こし素材となるこのような録音データ自体の音質が悪い場合は、当然テープ起こしの仕上がり品質に影響を及ぼします。もちろん、雑音で聞こえなかった部分は前後の文脈関係やお客様からいただいた関連資料を手がかりに推測して埋めることもできます。が、よほど確信がもてない限り、誤った単語やフレーズを当てはめるよりも[Unclear]の記号を埋めることで、お客様に箇所が分かるようにハイライトすることで対処することが多いのです。


【解決策】

プロ使用の録音環境で録音された音声をテープ起こし素材とするのがベストです。マイクを正しい場所に配置する、混雑した場所や乗り物移動中での収録を控える、また壁に防音処置を施している録音向きのホールなどで録音するなど、収録する段階からテープ起こしを考慮した録音環境づくりが仕上がり原稿の品質を左右します。このような配慮により、テープ起こしの作業者にとってもスピーチを的確に・スピーディーに・[Unclear]記号を使用することなく原稿を作成することが可能になります。


2. テープ起こしの音声以外に作業の手助けとなる参考資料・情報が少ない(Or全くない)


クリプトンのテープ起こし作業者は、これまで蓄積した作業経験から、全般的にあらゆる分野での知識が豊富です。が、全ての分野においてエキスパートであるわけではありません。基本的に弊社では、テープ起こしの分野やサブジェクトによって作業をお断りすることはないため、非常に高度な専門内容のテープ起こしのお仕事(天体物理学や新薬の試験に関するもの、などなど)をうけることも時々あります。これらの専門分野には多くの場合、その分野でのみ使用される単語・フレーズがあるのが特徴です。もしこういったケースでお客さまからいただける参考資料や語彙一覧表などのソースが少ないと、テープ起こし作業者は話されている単語の存在を確かめるためにGoogleなどの検索エンジンを使い、正しい表記や単語の意味をひとつひとつ調べなければならなくなります。これにも確実に書き起こせる単語数には限界があり、結果として不明箇所は[Unclear]を埋めることになってしまいます。


【解決策】

お客様からテープ起こしの依頼を受ける際、クリプトンでは常にできる限りの参考資料の提供をお願いしています。資料はワードファイル、PDF、プレゼンテーションものなら講演者の使用したパワーポイント、関連するウェブサイトのURLなど、形式は問いません。テープ起こし作業者は頂いた資料に必ず目を通しながら作業を進めるため、いただける資料が参考になればなるほど、原稿上の「Unclear]は最小限にすることができます。


3. 書き起こす英語スピーチの固有アクセントが強い


前回のブログ でも触れましたが、クリプトンはインドにあるオフィスでインド人が主に作業に当たっていますがお取引先の94%が日本からのお客さんなので、特に日本人なまりの英語の書き起こしにはかなりの自信があります。これは、オフィス内での日本人スタッフとの日々のやり取りや、入社時にテープ起こし作業者全員が受ける集中アクセントトレーニングの成果でもあります。しかし時には、日本人以外の非ネイティブ(東南アジアやヨーロッパ圏など)による非常になまりの強い英語スピーチを書きおこさなければならない時もあります。非ネイティブによる英語スピーチは強いなまりが障害となるだけでなく、英語センテンスの構造が支離滅裂な場合もあり、テープ起こし作業者にとっては悪夢のような作業となります。このような状況下では、あてずっぽうで不確かな解釈をし単語を当てはめるよりも、[Unclear]でハイライトすることを選びます。


【解決策】

正直に言って、これには残念ながら解決策はありません。理想を言えば、可能な範囲でなまりの強い(または英語スピーチ力が弱い)スピーカーには通訳を利用してもらうことがベストでしょう。ですが一般的にはやはりこれも難しいため、私たちとしてはとにかくあらゆる国籍話者、特に東南アジア系の英語アクセントに慣れ、訓練を積むことが必要と感じています。


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以上、[Unclear]=聞き取り困難な部分が出てきてしまう要因とその対処法を見てきましたが、参考になったでしょうか?


クリプトンの作業者がスキルを上げ、日々向上を心がけるのは言うまでもなく、また同時にお客様からのご協力がいかに品質のよいテープ起こし原稿を作るのに重要か、という点をメッセージとして伝えたいと思います。ベル


このトピックに関して、ご質問やご感想などがあればどしどしコメントをお寄せください!お待ちしています。


次回は、クリプトンによる「会議スポンサーシップ 」の内容について語ります。引き続きお見逃しなく!