2回目の松本の旅の宿は
まるも旅館と決めていた。
前回の旅では民藝や松本民芸家具に触れたくて
珈琲まるもを訪れた。
その時に旅館も営んでいると知り、
美味しいコーヒーを飲みながら、
次は旅館に泊まる!と決めたのだ。
↑珈琲まるも
まるも旅館の玄関
古くて美しいオルガンがお出迎えしてくれる。
こちらのお部屋に通して頂く。
松本民芸家具に悠々座り、
優雅な気分でチェックイン。
まるも旅館は上質なものに溢れている。
ゴージャスや華美さとは一線を画す
落ち着いた本物の美を感じさせてくれる逸品揃い。
素朴な花を格上げしているようにも見える。
ゴージャスな花も素敵だけれど、
こういう可憐な花にこそ癒されるもの。
階段を上り客室へ
一人旅の私が泊まったのは6畳のお部屋
お茶とお茶菓子も嬉しい
客室に冷蔵庫や湯沸かしポットはないけれど、
客室にはお湯の入ったポットが用意され、
1階にある共同の冷蔵庫を使わせてもらえる。
最近のビジネスホテルは
便利で快適は当たり前になっている。
でも味気なさも否めない。
便利さよりも、
趣、歴史、美の空間に身を置きたい。
宿で上質な時間を過ごしたい人にとって、
まるも旅館は持ってこいのお宿。
奥は共同のトイレ・洗面・お風呂
右手の障子の隣は珈琲まるも。
落ち着いた音楽が聞こえてくる♪
個人的にはお風呂もとても気に入った。
木の香りが清々しい檜風呂。
少し熱めのお湯で、さっぱりした。
(朝も入浴可能)
洗面所はこんな感じ
とてもシンプルながら、
素材感が統一されていて、
とても美しく、心地良い空間で、
思わず写真を撮ってしまった 笑
手仕事で作られたであろう
マットの感触が気持ち良い。
この気持ち良さを体感すれば、
値が張っても、
天然のマットを使いたくなるなあ。
充実した朝食
チェックインと朝食は松本民芸家具が
配された落ち着いた空間。
普段、朝食は食べない私だけど、
朝食付きで予約して良かった!と
お膳を目にして心底思った。
食材やお料理もさることながら、
1つ1つの器が本当に素晴らしい!
デザートの盛り合わせにはときめいた。
なかなか、これだけの種類の
フルーツの盛り合わせは
お目にかかれない。
生姜のお漬物もサッパリして美味。
「うちは古いものはいっぱいあるの。」
とは女将さんの言葉。
さり気なく、そして惜しげもなく
古く美しい器で提供して貰える幸せ。
人間国宝の濱田庄司さんの作品もあるそうだ。
そして今年2月に亡くなった、
世界的指揮者の小澤征爾さんとの
エピソードも聞かせて頂く機会があった。
小澤さんとご親族の方(確か先代の方だったかな?)は
親しかったそう。
ご親族の方が小澤征爾さんに声をかけ、
セイジ・オザワ 松本フェスティバルが
1992年から始まったらしい。
(毎年夏に開催される)
珈琲まるもの常連でもあったそうだ。
その話を聞いて
追求している対象や種類は違えど、
本物の美を求め、愛する者同士は、
気持ちも通じ合うのだと感じた。
考えてもみれば、
価値観や感性が共感できる部分が多そうだから、
当たり前なのかもしれないが。
とにかく、
こんなに贅沢な空間と時間を過ごせるお宿は
なかなかお目にかかれない。
宿泊プランは素泊まり、または朝食付き
24年7月現在は
1泊朝食付きで7700円
申し訳ない位に両親的な価格
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