4月17日時点のCME日経平均先物ポジション動向
4月20日(金)東部時間午後3時30分(日本時間では、4月21日の早朝)に、4月17日時点でのCOTレポートが発表されました。
CMEに上場されている日経平均先物取引ついて、コマーシャルズ(実需筋)やノン・コマーシャルズ(CTAやヘッジファンドなどの投機筋)のポジション状況をみてみましょう。
コマーシャルズについては、4月17日時点では12,222枚の買い越しとなりました。前週に比べて買い越し枚数は2,747枚増加しています。実需筋は日本株に対する買い越しスタンスを維持しています。
これは中期的には、日本株にとって強気材料となります。
ノン・コマーシャルズについては4月17日時点では8,086枚の売り越しとなりました。前週に比べて売り越し枚数は2,145枚増加しています。ヘッジファンドやCTA等の投機筋は、日本株に対して売りスタンスを維持しています。
次に、COTレポートのデータを使って、ラリー・ウィリアムズが考案したCOTインデックスと、それを応用して筆者が考案したNCOTインデックスをみてみましょう。
4月17日時点での日経平均先物取引のCOTインデックスのチャートは下記の通りです。
COTインデックスは100%となりました(2週間振りの100%)。コマーシャルズが日本株の買いスタンスを維持していることを示しています。
一方で、下記はNCOTインデックス(ノン・コマーシャルズ指数)のチャートです。これは、ノン・コマーシャルズの行動をみるためにCOTインデックスと同様の計算式で、筆者が計算したものです。
4月17日時点のNCOTインデックスは5.84%で、前週(17.40%)に比べて低下しています。ノン・コマーシャルズが日本株に対して売りスタンスを維持していることを示しています。
下記は、財務省が発表している対外及び対内証券売買契約等の状況(週次・指定報告機関ベース)のうち、非居住者による株式の取得・処分をまとめたチャートです。
直近のデータは4月13日に終わる週までですが、外国人による株式取得は差引きで3,189億円の買い越しとなっています(4週間連続で買い越し)。
ただし、この統計には実質的に日本の投資家(オフショアに籍があるファンドなど)も含まれていますから、読み方には注意する必要があります。
下記は、寄り付きの外資系証券の売買状況です。先週は17日から20日まで売り越しが続きました。
下記は日経平均の週ベースの一目均衡表です。週末値は転換線の上に位置しています。保合い相場が続いています。
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*当資料は、情報提供を目的としており、金融商品に係る売買を勧誘するものではありません。配信する内容は投資判断の参考として筆者の見解をお伝えするもので、内容の正確性、完全性を保証するものでもありません。投資に関する最終決定は、お客様ご自身の判断でなさるようお願いいたします。また、当資料の一部または全てを利用することにより生じたいかなる損失・損害についても責任を負いません。当資料の一切の権利は筆者に帰属しており、無断で複製、転送、転載を禁じます。
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ドルインデックスの下落が続く!
ドル円相場に波及するか?
(4月17日時点のIMM通貨先物ポジション動向)
筆者は、米ドルの強弱をみる上で、ドルインデックスの動きに注目しています。
外国為替相場は2つの通貨の相対価格を示すものです。このため、米ドルの強弱をみる場合、ドル円レートの推移をみるだけでは米ドルの本当の強弱はわかりません。ユーロドルレートやその他の通貨ペアを比較して総合的に判断する必要があります。
一般的には、FRBが算出している3種類の実質実効為替レートや、日本経済新聞の朝刊に掲載されている日経通貨インデックスのドルなどをみる投資家が多いと思われます。しかし、筆者は実効為替レートではありませんが、毎日算出されていること、またインデックス自体の先物取引が存在する、という理由で、ドルインデックスを利用しています。
ドルインデックスは主要な6通貨ペア(ユーロドルレート、ドル円レート、ポンドドルレート、ドル・カナダドルレート、ドル・スェーデンクローネ、ドル・スイスフランレート)を加重平均した数値で、そのウェイトは下記の通りです。
ユーロドルレート 57.6%
ドル円レート 13.6%
ポンドドルレート 11.9%
ドル・カナダドルレート 9.1%
ドル・スェーデンクローネ 4.2%
ドル・スイスフランレート 3.6%
ドルインデックスの数値(スポット及び先物取引)の4本値はNYBOTの下記のURLで閲覧することができます。
なお、ドルインデックスの先物取引はNYBOT(ニューヨーク商品取引所)に上場されており、実際に取引することが可能です(売買枚数も相当あります)。
4月20日時点のドルインデックスは81.64ポイントで、前週末(4月13日)の終値(82.12ポイント)に比べて0.48ポイント下落しています。ユーロドルレートが過去最高値を更新するなど、このところ米ドルは円を除く主要通貨に対して売られています。
ドルインデックスは2005年3月の水準まで低下しています。この当時のドル円レートは1ドル=104円台です。米ドルが売られているのですが、円が主要通貨に対してそれ以上に売られているため、ドル円相場は当時に比べて14円の円安となっています。
しかし、このままさらに米ドルが売られれば、対円でもドル安(円高)になる可能性があります。ドル円相場の動きには今後、警戒が必要といえそうです。
主要6通貨(ユーロ、円、英ポンド、スイスフラン、カナダドル、豪ドル)の対米ドルでのポジションを合計したものが下記のグラフです。
4月17日時点では135,872枚の売り越しとなっています(売り越し枚数は2週間連続で増加)。ヘッジファンドやCTAなどの投機筋は、米ドルの売りスタンスを維持しています。
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*当資料は、情報提供を目的としており、金融商品に係る売買を勧誘するものではありません。配信する内容は投資判断の参考として筆者の見解をお伝えするもので、内容の正確性、完全性を保証するものでもありません。投資に関する最終決定は、お客様ご自身の判断でなさるようお願いいたします。また、当資料の一部または全てを利用することにより生じたいかなる損失・損害についても責任を負いません。当資料の一切の権利は筆者に帰属しており、無断で複製、転送、転載を禁じます。
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4月10日時点のCME日経平均先物ポジション動向
コマーシャルズについては、4月10日時点では9,475枚の買い越しとなりました。前週に比べて買い越し枚数は2,678枚減っています(買い越し枚数は5週間振りに減少した)。引き続き実需筋は日本株に対する買い越しスタンスを維持しています。これは中期的には、日本株にとって強気材料となります。
ノン・コマーシャルズについては4月10日時点では5,941枚の売り越しとなりました。前週に比べて売り越し枚数は1,990枚減少しています。減ったといえ、ヘッジファンドやCTA等の投機筋は、日本株に対して売りスタンスを維持しています。 次に、COTレポートのデータを使って、ラリー・ウィリアムズが考案したCOTインデックスと、それを応用して筆者が考案したNCOTインデックスをみてみましょう。4月10日時点での日経平均先物取引のCOTインデックスのチャートは下記の通りです。 COTインデックスは89.53%となり、5週間振りに100%より低下しました。ただし、高値圏にあることは変わりがなく、コマーシャルズが日本株の買いスタンスを維持していることを示しています。
一方で、下記はNCOTインデックス(ノン・コマーシャルズ指数)のチャートです。これは、ノン・コマーシャルズの行動をみるためにCOTインデックスと同様の計算式で、筆者が計算したものです。 4月10日時点のNCOTインデックスは17.40%で、前週(16.68%)に比べて上昇しています。ただし、底値圏にあることは変わりがなく、ノン・コマーシャルズが日本株に対して、売りスタンスを維持していることを示しています。
下記は、財務省が発表している対外及び対内証券売買契約等の状況(週次・指定報告機関ベース)のうち、非居住者による株式の取得・処分をまとめたチャートです。 直近のデータは4月7日に終わる週までですが、外国人による株式取得は差引きで4,953億円の買い越しとなっています(3週間連続で買い越し)。以前に説明したように、この統計には実質的に日本の投資家(オフショアに籍を移したファンドなど)も含まれていますから、読み方には注意する必要があります。
下記は日経平均の週ベースの一目均衡表です。週末値は転換線と基準線の間に位置しています。保合い相場といっていいでしょう。
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*当資料は、情報提供を目的としており、金融商品に係る売買を勧誘するものではありません。配信する内容は投資判断の参考として筆者の見解をお伝えするもので、内容の正確性、完全性を保証するものでもありません。投資に関する最終決定は、お客様ご自身の判断でなさるようお願いいたします。また、当資料の一部または全てを利用することにより生じたいかなる損失・損害についても責任を負いません。当資料の一切の権利は筆者に帰属しており、無断で複製、転送、転載を禁じます。-----------------------------------------------------------------------------------------------------------