4月10日時点のCME日経平均先物ポジション動向 | COTレポートの読み方

4月10日時点のCME日経平均先物ポジション動向

 4月13日(金)東部時間午後3時30分(日本時間では、4月14日の早朝)に、4月10日時点でのCOTレポートが発表されました。CMEに上場されている日経平均先物取引ついて、コマーシャルズ(実需筋)やノン・コマーシャルズ(CTAやヘッジファンドなどの投機筋)のポジション状況をみてみましょう。


0416_シカゴ先物・コマーシャルズ


 コマーシャルズについては、4月10日時点では9,475枚の買い越しとなりました。前週に比べて買い越し枚数は2,678枚減っています(買い越し枚数は5週間振りに減少した)。引き続き実需筋は日本株に対する買い越しスタンスを維持しています。これは中期的には、日本株にとって強気材料となります。

0416_シカゴ先物・ノンコマーシャルズ

 ノン・コマーシャルズについては4月10日時点では5,941枚の売り越しとなりました。前週に比べて売り越し枚数は1,990枚減少しています。減ったといえ、ヘッジファンドやCTA等の投機筋は、日本株に対して売りスタンスを維持しています。 次に、COTレポートのデータを使って、ラリー・ウィリアムズが考案したCOTインデックスと、それを応用して筆者が考案したNCOTインデックスをみてみましょう。4月10日時点での日経平均先物取引のCOTインデックスのチャートは下記の通りです。 COTインデックスは89.53%となり、5週間振りに100%より低下しました。ただし、高値圏にあることは変わりがなく、コマーシャルズが日本株の買いスタンスを維持していることを示しています。

0416_COTインデックス

 一方で、下記はNCOTインデックス(ノン・コマーシャルズ指数)のチャートです。これは、ノン・コマーシャルズの行動をみるためにCOTインデックスと同様の計算式で、筆者が計算したものです。 4月10日時点のNCOTインデックスは17.40%で、前週(16.68%)に比べて上昇しています。ただし、底値圏にあることは変わりがなく、ノン・コマーシャルズが日本株に対して、売りスタンスを維持していることを示しています。


0416_NCOTインデックス

 下記は、財務省が発表している対外及び対内証券売買契約等の状況(週次・指定報告機関ベース)のうち、非居住者による株式の取得・処分をまとめたチャートです。 直近のデータは4月7日に終わる週までですが、外国人による株式取得は差引きで4,953億円の買い越しとなっています(3週間連続で買い越し)。以前に説明したように、この統計には実質的に日本の投資家(オフショアに籍を移したファンドなど)も含まれていますから、読み方には注意する必要があります。


0416_対内証券売買契約等の状況

 下記は日経平均の週ベースの一目均衡表です。週末値は転換線と基準線の間に位置しています。保合い相場といっていいでしょう。

0416_一目均衡表




-----------------------------------------------------------------------------------------------------------
*当資料は、情報提供を目的としており、金融商品に係る売買を勧誘するものではありません。配信する内容は投資判断の参考として筆者の見解をお伝えするもので、内容の正確性、完全性を保証するものでもありません。投資に関する最終決定は、お客様ご自身の判断でなさるようお願いいたします。また、当資料の一部または全てを利用することにより生じたいかなる損失・損害についても責任を負いません。当資料の一切の権利は筆者に帰属しており、無断で複製、転送、転載を禁じます。-----------------------------------------------------------------------------------------------------------