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日本の景気動向指数・速報値(2013年4月)から:一致指数は3カ月連続で上昇!

日本の20134月の景気動向指数(速報値)が先週末に発表されていますので、確認しておきましょう。

 下記は、CI(コンポジット・インデックス)の先行指数と一致指数のチャートです。


COTレポートの読み方-CI1-201304

4月の一致指数は94.8%で、前月比1.0ポイント上昇しました(前月比+1.07%)。3カ月連続の前月比プラスです。3カ月平均をみても5カ月連続で上昇しています。足元の景気が拡大していることを示しています。

 内閣府の一致指数についての基調判断は、「景気動向指数(CI一致指数)は、下げ止まりを示している。」で、基調判断を据え置いています。

一方、4月の先行指数は99.3%(前月比1.3ポイントの上昇、+1.33%)で、5カ月連続で前月比プラスとなっています。この先、景気が上向く可能性を示唆しています。

先行指数に先行する指標としてしばしば一致/遅行比率(=一致指数÷遅行比率)が活用されます。下記はそのチャートです。


COTレポートの読み方-CI2-201304

 4月の一致/遅行比率は1.092で、前月比+2.23%となりました。2カ月振りの上昇で、3カ月平均をみても上昇しています。一致/遅行比率の動きをみると、向こう数カ月で先行指数がさらに上昇する可能性を示唆しています。

 ただ、景気拡大の持続性があるかどうかは、安倍政権の成長戦略が奏功するかどうかにかかっている、といえます。

 なお、景気と株価は連動しますから、一致/遅行比率は株価の先行指数としても機能すると考えられます。

 下記は一致/遅行比率とTOPIXの前年同月比伸び率を合わせたチャートです。一致/遅行比率の動きから判断すれば、目先、株価は反発する可能性があるといえます。


COTレポートの読み方-CI3-201304

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*当資料は、情報提供を目的としており、金融商品に係る売買を勧誘するものではありません。配信する内容は投資判断の参考として筆者の見解をお伝えするもので、内容の正確性、完全性を保証するものでもありません。投資に関する最終決定は、お客様ご自身の判断でなさるようお願いいたします。また、当資料の一部または全てを利用することにより生じたいかなる損失・損害についても責任を負いません。当資料の一切の権利は筆者に帰属しており、無断で複製、転送、転載を禁じます。

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2013年6月7日時点の業種別株価動向

 67日時点の日経500種業種別株価の騰落状況を確認しておきましょう。

 20121113日は今回の上昇相場のスタート地点、2013523日は直近で日経平均が高値をつけた日です。20121113日から523日までの上昇率と、523日から67日までの下落率を比較してみてください。

 週明けの東京株式市場は大きく反発しており、67日が直近での安値となる可能性があります。


COTレポートの読み方-業種別株価20130607

この1週間では、すべての業種が下落しました。銀行、サービス、倉庫、商社、鉄道・バス、水産、不動産などの業種の値下がり率が小さくなっています。逆に、造船、輸送用機器、その他製造、非鉄・金属、ゴム、石油、自動車などの値下がり率が大きくなっています。。

 また、東証マザーズと日経ジャスダック平均の値下がり率が大きくなっていることが目立ちます。

リターン・リバーサルの観点(大きく下がったセクターの中から次の出世株が生まれる。逆に大きく上がったセクターの銘柄は調整局面では大きく下落しやすい)から、この表を活用してください。

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CME日経平均先物の投機筋のポジション動向(6月4日時点)…買い越し枚数は2週間振りに減少!

シカゴ日経平均先物取引について、201364日時点でのノン・コマーシャルズ(CTAやヘッジファンドなどの投機筋)のポジション状況を確認しておきましょう。

 下記はノン・コマーシャルズのポジション動向(ドル証拠金ベースと円証拠金ベースの合計)です。

ノン・コマーシャズについては64日時点では35,702枚の買い越しとなりました。32週間連続の買い越しですが、買い越し枚数は前週に比べて7,804枚減少しました(2週間振りの減少)。なお、買いポジションと売りポジションは両方とも減少しています。

CTAやヘッジファンドなど投機筋のスタンスは、まだ「強気」継続と判断します。


COTレポートの読み方-CFTC225投機20130604

なお、円証拠金ベースのみのポジション動向をみると、64日時点では19,997枚の買い越しとなりました。33週間連続の買い越しですが、買い越し枚数は前週に比べて8,407枚減少しました(2週間連続の減少)。

投機筋のスタンスは、まだ「強気」継続と判断します。


COTレポートの読み方-CFTC225円投機20130604

 次に実需筋(コマーシャルズ=年金など機関投資家、ドル証拠金ベースと円証拠金ベースの合計)のポジション動向をみてみましょう。

64日時点では6,605枚の買い越しとなりました。87週間連続の買い越しですが、買い越し枚数は前週に比べて1,602枚減少しました(3週間連続の減少)。

年金など実需筋のスタンスは、まだ「強気」継続と判断します。


COTレポートの読み方-CFTC225実需20130604

 最後に小口投機家(Non-Reportable)のポジション動向をみてみましょう。

 64日時点では42,307枚の売り越しとなりました。87週間連続の売り越しですが、売り越し枚数は前週に比べて9,406枚減少しました(3週間連続の減少)。

小口投機家のスタンスは、「弱気」継続と判断します。


COTレポートの読み方-CFTC225小口20130604

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