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ユーロの動きと投機筋の動向(2013年6月4日時点):売り越し枚数は5週間振りに減少!

ユーロ相場について、IMM通貨先物取引の201364日時点の投機筋(ノン・コマーシャルズ)のポジション動向を確認しておきましょう。

64日時点では、51,621枚のユーロ売り越しとなりました。15週間連続のユーロ売り越しですが、売り越し枚数は前週に比べて33,023枚減少しました(5週間振りの減少)。

 投機筋のユーロに対するスタンスは、まだ「弱気」継続と判断します。


COTレポートの読み方-CFTCユーロ投機20130604

 ユーロ先物と円先物のポジションの差をとれば、ユーロ-円のポジション動向をみることが可能となります。筆者は、クロス円通貨については、2通貨のポジションの差をとってグラフを作成しています。

下記は64日時点でのユーロ-円のポジション動向のチャートです。31,123枚のユーロ円買い越しとなりました。28週間連続のユーロ円買い越しで、買い越し枚数は前週に比べて15,998枚増加しました(2週間連続の増加)。

 投機筋のユーロ円に対するスタンスは、64日時点で「中立」から「強気」に変わったと判断します。


COTレポートの読み方-CFTCユーロ円投機20130604

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*当資料は、情報提供を目的としており、金融商品に係る売買を勧誘するものではありません。配信する内容は投資判断の参考として筆者の見解をお伝えするもので、内容の正確性、完全性を保証するものでもありません。投資に関する最終決定は、お客様ご自身の判断でなさるようお願いいたします。また、当資料の一部または全てを利用することにより生じたいかなる損失・損害についても責任を負いません。当資料の一切の権利は筆者に帰属しており、無断で複製、転送、転載を禁じます。

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景気ウォッチャー調査(2013年5月)から:景気の先行き判断DIは2カ月振りに下落!

本日(610日)、20135月の景気ウォッチャー調査が発表されています。確認しておきましょう。

景気ウォッチャー調査は街角の景況感を示すもので、国内関係の経済指標の中で発表が最も早い経済指標として重要視されています。筆者は米国の消費者信頼感指数に近似する経済指標として注目しています。


COTレポートの読み方-景気ウォッチャー1-201305

 下記は景気の現状判断DIのチャートです。5月は55.7%(前月比0.8ポイントのマイナス)で、2カ月連続で下落しました。ただ、4カ月連続で50%を上回っています。

 企業動向(製造業)の項目のみが前月比プラスで、それ以外の項目はすべて前月比マイナスとなっています。センチメントが悪化しています。

製造業については、これまでの円高是正の効果もあって、売上や収益の増加がみられています。


COTレポートの読み方-景気ウォッチャー2-201305

 次は景気の先行き判断DIのチャートです。5月は56.2%(前月比1.6ポイントのマイナス)で、2カ月振りに下落しました。ただし、6カ月連続で50%を上回っています。

 すべての項目で前月比マイナスとなっています。仕入価格や電気料金の上昇等によるコスト増が懸念されるなかで、株価下落による先行き不透明感も影響したようです。

景気の先行き判断DIは、目先の天井をつけた可能性があり、注意が必要です。


COTレポートの読み方-景気ウォッチャー3-201305

なお、内閣府は基調判断を「景気は、持ち直している」とし、基調判断を据え置いています。

 下記はDIと株価(TOPIX)をあわせたチャートです。景気ウォッチャー調査は近年、株価の先行指数のひとつとして機能しています。

 今回の調査結果をみれば(先行き判断DI2カ月振りに下落)、株価はまだ不安定な状況が続きそうです。


COTレポートの読み方-景気ウォッチャー4-201305

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日本の2013年4月の景気動向指数(DI):一致指数は5カ月連続で50%超!

参考として、景気動向指数(DI)の一致指数と先行指数のチャートを確認しておきましょう。


COTレポートの読み方-DI1-201304


COTレポートの読み方-DI2-201304

 4月の一致指数は90.0%で、景気拡大の分かれ目となる50%を5カ月連続で上回っています。また、4月の先行指数は77.8%で、6カ月連続で50%を上回っています。足元の景気が拡大していることを示唆しています。

 ここで、先行・一致・遅行のすべての指数を合わせた総合指数のチャートをみてみましょう。筆者は景気全般の動きをみるために、この数値も重要視しています。

4月の総合指数は72.6%で、前月(76.7%)に比べて低下しました。ただし、5カ月連続で50%を上回りました。


COTレポートの読み方-DI3-201304

DIは景気の方向性を示す経済指標で、CIと合わせてみることで有効性が高まります。

CIDIを総合判断すれば、「日本経済は拡大している」といえます。

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