景気ウォッチャー調査(2013年5月)から:景気の先行き判断DIは2カ月振りに下落!
本日(6月10日)、2013年5月の景気ウォッチャー調査が発表されています。確認しておきましょう。
景気ウォッチャー調査は街角の景況感を示すもので、国内関係の経済指標の中で発表が最も早い経済指標として重要視されています。筆者は米国の消費者信頼感指数に近似する経済指標として注目しています。
下記は景気の現状判断DIのチャートです。5月は55.7%(前月比0.8ポイントのマイナス)で、2カ月連続で下落しました。ただ、4カ月連続で50%を上回っています。
企業動向(製造業)の項目のみが前月比プラスで、それ以外の項目はすべて前月比マイナスとなっています。センチメントが悪化しています。
製造業については、これまでの円高是正の効果もあって、売上や収益の増加がみられています。
次は景気の先行き判断DIのチャートです。5月は56.2%(前月比1.6ポイントのマイナス)で、2カ月振りに下落しました。ただし、6カ月連続で50%を上回っています。
すべての項目で前月比マイナスとなっています。仕入価格や電気料金の上昇等によるコスト増が懸念されるなかで、株価下落による先行き不透明感も影響したようです。
景気の先行き判断DIは、目先の天井をつけた可能性があり、注意が必要です。
なお、内閣府は基調判断を「景気は、持ち直している」とし、基調判断を据え置いています。
下記はDIと株価(TOPIX)をあわせたチャートです。景気ウォッチャー調査は近年、株価の先行指数のひとつとして機能しています。
今回の調査結果をみれば(先行き判断DIは2カ月振りに下落)、株価はまだ不安定な状況が続きそうです。
-------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------
*当資料は、情報提供を目的としており、金融商品に係る売買を勧誘するものではありません。配信する内容は投資判断の参考として筆者の見解をお伝えするもので、内容の正確性、完全性を保証するものでもありません。投資に関する最終決定は、お客様ご自身の判断でなさるようお願いいたします。また、当資料の一部または全てを利用することにより生じたいかなる損失・損害についても責任を負いません。当資料の一切の権利は筆者に帰属しており、無断で複製、転送、転載を禁じます。
-------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------



