【シンイで年越し】 私のブログに遊びに来て頂いて、ありがとうございました。少しでも皆さんとシンイ愛を楽しむことが出来る様に頑張って書きました。つたない文章ですが、宜しければ読んで頂ければ嬉しいです
いきなりですが皆さんにお願いがあります
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あなたの好きなヨンの髪型アンケート
チェヨンに言われたい台詞
結婚後の二人(ウンス→チェヨン)を何と呼ぶのが萌える?
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本日のテーマ写真:
「いいわ決めた。
もうこれ以上、私は逃げない」
この人に私はそう言ったの
今、自分が置かれたこの現実からも、目を背けてはいけない
そう思ったから…
そう、あの時、私は…。
何もかも向き合う事をせず、考える事さえしようとせずに、逃げよう、ここから逃げてしまえばいいって、そんな風に私は思ってしまったのだ
そんな私なんかのために、チェ・ヨンこの人は命を懸けた
大切な自分の命を懸けて、キチョルあの男に挑んだのよ
命の重みを誰よりも、知っているはずなのに。そして残された人がどんな思いをするのかを、誰よりもこの人は、よく知っているはずだったのに…
私は途轍もなくショックだった
それは、命の重みを知っているはずのこの人が、私のために、その重い命を投げ打った事がショックだったのか…
それとも、残される私の気持ちなんか考えもしないで、その大切な命を粗末に扱った事がショックだったのか…
自分自身でも捉えようのない想いが、胸いっぱいに溢れだしてきた
その事を知った時、私は何も考える事もせずに、あの人の所に行こう、今すぐにあの人の所に行かなくては。私はそう思ったのだ
目を背けてはいけない。自分の心の中に確かに感じた、小さなこの”芽生え”を、摘み取っていけない
考えるより先に、体が動いていた
今まで私の人生は、逃げてばかりだった
そして傷つくのが怖かった
傷つく前に目を背ければいい。傷つく前に逃げてしまえばいい。そう、どこかで私はそんな風に思っていた
傷つかないようにって、しっかり自分に逃げ道を作って、いつも後ろを気にしながら過ごしてきた
でも、この人は違う、どんな時でも前をまっすぐに見据えている
後ろなんか振り返っちゃいない
チェ・ヨンこの人はまさに
「正面突破」の男。
ユ・ウンスあなたも、逃げちゃ駄目なのよ
じゃぁ、どうすればいいの?
戦うしかないじゃない
自分が置かれたこの現実と、避けて通れない、キチョルあの男とも
そして、何よりも…
自分の中ある、存在を知ってしまった
その小さな「芽生え」
胸の中の扉に鍵をしめ閉じ込めていた、チェ・ヨンこの人への、この気持ちと、ちゃんと戦わないといけないんだ
だから私は言ったのよ
「今から私達はパートナーになろう」
って。これでも…私なりに、勇気を目いっぱい振り絞って、やっと言った言葉なの
パートナーの言葉の意味を問うあなたに、私はこう答えたのよ
「一つの目標に向かって、一緒に戦う仲間よ」って、そう言ったの
【パートナー】
現代でも、色々な意味がある言葉 【パートナー】って、何て都合いい言葉なんだろう
「私たちは特別な関係なのよ」
そういう意味を持つ言葉、パートナー
もし、あなたが少しでも私に、その気を持ってくれるなら、その意味は恋のパートナー
だけど、あなたが私の事を何とも思っていないのなら…その意味は戦う上でのビジネスパートナーの意味よ
そういうフリをすればいい
私は、パートナーという言う、曖昧なその言葉を使った。また逃げ道を作ってしまった。でも、これでも、私なりに頑張ったのよ
だって私は、いつも後ろを振り返って、逃げる事ばかり考えていた。そんな今までの人生から、一歩前に歩み出した
逃げ出しそうな自分を、何とか奮い立たせて、自分なりに精いっぱい前を向いて、歩き出そうと決めた
そして私は思うの、パートナーという言葉がいつの日か…あなたを「束縛」できる、そんな言葉になればいいのにと
チェ・ヨンこの人は自分の命を懸けて、私の事を守ろうとした
そんな事をされたら、馬鹿みたいに私、少し期待しちゃう
自分に都合よく解釈して、パートナーその言葉の意味が、そうだったらいいなって思っちゃうじゃない
そんなの、私の自惚れなのかな
*******************
「いいわ決めた。
もうこれ以上、私は逃げない」
この方は俺にそう言った
そう、あの時、俺は…。
天門に一人向かうこの方に「天界に無事にお帰しする」その約束を無かった事にしたいと言われ言葉を失った…
俺のせいでもう泣きたくないと…
そして…
「私をもう守らないで」と…
約束は終わりにするのは簡単な事、そう、この方が俺に告げた時
辺りを覆い尽くす、漆黒の暗がりの中、ほんわりと見えていたはずの光を、突然見失ったような感覚に陥った
この方を守れるのであれば、自分の命など、どうでも良いと思った
俺は取るに足りぬ自分の命を懸けて、キチョルあの男に挑んだ
命の重みを誰よりも、知っていたはずなのに…そして残された者がどんな思いをするのか、俺は痛いほど知っていたはずなのに…
俺は何と馬鹿な事をしてしまったのだろう
守らなくてもいい、この方に言われた、その言葉が胸にぐっさりと突き刺さる
それは、見えていたはずの微かな希望の光が、突然ぱっと消えてしまった事なのか…
それとも、メヒあいつと同じように、この方にも信じてもらえなかった事だったのか…
もしくは、それが、この方イムジャが発した言葉だったからなのか…
自分自身でも捉えようのない想いが、胸いっぱいに溢れだしてきた
その事を知った時、自分が必要とされるその場所…死に逝く場所を探して、キチョルあいつの屋敷へと向かった
そんな俺の元に、天門に向かったはずのこの方が、馬を飛ばし戻って来て下さった
俺は我が目を疑った
臆病だったこの方が、震えながら小刀をご自分の首元に宛がって
こんな俺なんかのためにこの方は、キチョルあいつを前に命を懸けた
大切なご自分の命を懸けて、俺を救おうとしてくださった
暗闇で光を失って最後に足掻いていた俺に、その失ったはずの希望の光が自ら、飛び込んできたんだ
その時俺は、自分が置かれたこの現実から、目を背けてはいけない
そのように思ったのだ
メヒが自ら命を絶ち、それから今まで俺の人生は、希望など存在すらしなかった
命が尽きるまで終わる事がないよう、暗がりの中、ただ闇雲に漂っていただけだ
生きる事など、俺にとっては、何も意味を持ってはいなかった。どうでもよかったんだ
命を懸ける事が、俺にとっては最も簡単な方法で、やってみて駄目なら、仕方あるまいそう思っていた
しかし、その希望の光が、無が支配する、虚無の暗がりの中に、差し込めたその時
俺は強く
「生きたい」そう願ったのだ
この方は俺とは違う。どんな時でも、今を懸命に生きている
どんなことでも、呆れちまうくらい破茶滅茶で、俺の心を揺さぶるように騒がせる
ユ・ウンスこの方はとにかく
「一生懸命」なお方なのだ。
その時俺は、もう現実から逃げてはならない。簡単に命など懸けるべきではない。そして…俺はこの方のために生きたい
そう思ったのだ
何故なら…
己の中ある存在に気付いてしまった
その小さな「芽生え」
胸の中の奥深くに閉じ込めていた、イムジャこの人への、この気持ちと、ちゃんと向き合わねばならない
俺の手を包み込む、この方の温かい吐息を感じて、零れ落ちるとってもきれいな涙のしずくを見てしまった
今ここに、生きている事に心から感謝をし、心底自分の命のありがたみを感じた
そしてその方は言ったのだ
「今から私達はパートナーになろう」と
【ぱぁとなー】それは、いったいどのような意味なのだろうか
”ぱぁとなー”その言葉の意味を問う俺に、イムジャはこう答えたのだ
眩暈を覚えるくらい、眩しい笑みを浮かべ
「一つの目標に向かって、
一緒に戦う仲間よ」 と…
互いに秘密を持たず、何処に行くにも伝え、よく話し合わねばならぬと
そして、互いに守りあうのだと…
俺がこの方を守り、この方が俺を守る。それが”ぱぁとなー”という事なのだと言う
そして、イムジャは、”あくしゅ” をしようと言って俺の手を握った
俺の凍てつくように、冷たく凍った心を解かした…その手にあの温かな、ぬくもりをまた感じ、胸がじんわりと温かくなった
イムジャの柔らかな、その肌の感触に、俺の胸がトクン、トクンと小さな音を鳴らして、鼓動を始めた
そして俺は思うのだ、”ぱぁとなー”という言葉がいつの日か…俺を「束縛」してくれる、そんな言葉になればいいのにと
イムジャ、この方はご自分の大切な命を懸け、俺の事を守ろうとした
そのような事されてしまったら、俺は少し期待してしまう
自分に都合よく解釈し、”ぱぁとなー”その言葉の意味が、そうだったら良いと、思ってしまうではないか
これは俺の自惚れなのだろうか?
******************* こちらのシーンの短編があります
「行かないで Ver1」
「行かないで 別Ver2」
「此度は前線で…
指揮を取らねばなりません…」
ある夜、この人は私にそう言った
生と死が隣り合わせのその地に、夫を送り出さないといけないなんて、今まで考えたこともなかった
ここ高麗の地に戻った時には、こんな悍ましい現実がある事を、私は知る由もなかったの
そう、私は甘かったんだ。この地で生きる事の意味を、分かったつもりで、全然分かってなかった
血肉を争う、最も激しい戦いが繰り広げられるだろう前線へと、夫となったその人を送り出さなければならない
平和な現代でぬるま湯につかり、過ごしてた私には、現実ではない。そうまるで歴史物のテレビドラマを見ているような話
だけどこれは、ノンフィクション。すべてが現実の出来事で、私の胸をずたずたに突き刺し、引き裂くように突き付けられた
私は胸が苦しくて、張り裂けてしまいそうで、息をつぐ事すら難しくて、呼吸がうまく出来ないの…
堰を切ったように溢れ出てくる思いのままに、思いきり泣き叫びたい
嫌だ、行かないで、私の元から離れないで、私を置いて行かないで
思いの丈をぶつけ、そう言うことが出来るならば、どれほど良いだろうか
だけど、私がここで落としてしまう言葉の切れ端や涙が、この人に戦いの最中に、迷いを生じさせるかもしれない
そう思うと何も言うわけにいかない、そして泣く事さえ出来なくて…
私は、溢れてきそうな涙を懸命に耐え、目を見開いて受け止め続けた
このままこの人を、行かせずにすむのだとしたら、私は自分のすべてを投げ打ってでも、その道を取るだろう
だって、もしかしたら…
これが永遠の別れになるかもしれない
そう思うだけで、締め付けられた胸からとめどなく嗚咽があがってきて、次から次へと、こぼれ出てしまいそうになる
この現実から、二人で逃げ出してしまう事が出来るのならば、どれほど嬉しい事だろうか。この震えた心が安らぐ事か
ヨンァあなたを、どこか誰も見えない場所に隠してしまい、こんなやりきれない現実から目を背けてしまいたい
でもね、あなたは
崔瑩(チェ・ヨン)なの
高麗の名将 崔瑩(チェ・ヨン)将軍。歴史に名を轟かせ、この高麗から李氏朝鮮へと、大韓民国の歴史を繋いでいく
そんな役割を果たさねばならぬ人
高麗のためにも、そして私たちが住んでいた、その未来の世界のためにも、この人は戦地へと行かなくてはいけない人なの
想像も出来ないほど、たくさんの人の未来が、チェ・ヨンあなたにかかっている
だから私は、あなたが切実な思いで繋いでくれているこの手を、この私自身が振りほどかねばならない
あなたを、凄惨な戦いが繰り広げられる戦地へと、私が送らないといけない
私だけのヨンァだって…
あなたは私だけの男(ひと)よって、そう思いたいのに
きっとヨンァあなたが誰より、「私に束縛されたい」 心の底からそれを願っていてくれているのに
私はあなたを束縛することは出来ない
*******************
「此度は前線で…
指揮を取らねばなりません…」
ある夜、俺はこの人にそう言った
生と死が隣り合わせのその地に、俺は行かねばならなかった
きっと戦いなどない、平和な天界でお過ごしになったこの方には、このような悍ましい事は耐えかねるであろう…
想像を絶する、激しい戦いが繰り広げられるだろう前線へと、夫となった俺を送り出さなければならない
そうせねばならないイムジャの、心痛なその胸の内を考えるだけで、俺は胸が苦しくて、張り裂けそうな思いで…
俺がこの地へとこの方を留めた事で、感じずともよい辛い思いをさせてしまっている。そう思うと、今更ながらに、悔やむ思いさえ生まれてくる
天界におれば、このような思いなどせずに済んだはずなのに
その事を思うと、心の臓をこれでもかと締め付けられるようで、息をつく事すら上手くできない
言葉一つ告げる事も出来ず、ただ俺を見上げるイムジャの手を、俺は強く握りしめる事しかできなかった
嫌だ、行くなと、思いきり泣き叫んで…私の元を離れるな、一人残して置いて行くなと、懇願ししがみついてくれれば…
我慢などせずに、そうして下さるのであれば、どれほど良いだろうか
だが、この方はそういう方ではない
大きな眸に溢れ出る涙をいっぱいに溜めて、それでもそれを零さぬよう懸命に耐え
がたがたと震える体と唇を、俺に悟られまいと、力を入れ誤魔化そうとしている悲痛な姿が、見るに堪えぬ…
イムジャにそんな思いをさせてしまっている事が、悲しくて、切なくて、見ているだけで心が震える
しかし、気丈に振舞おうとするこの方を、俺がこの目で、ちゃんと見て差し上げねばならぬと思った。だから俺は…
俺はまっすぐにイムジャを見返した
俺がいなくて大丈夫ですか…?
1人ふさぎ込んだりしませんか…?
そして、イムジャ貴女の笑顔を、もう一度見る事ができるだろうか…?
もしかしたら…
これが永遠の別れになるかもしれぬ
しかし、そう思ってしまった途端、この方の顔を見る事が出来なくなってしまう
俺はどんな顔をして…この方との永遠かもしれぬ別れを…そんな瞬間を、受け止められるというのだ
そして、今まで一度たりとも感じたことのない死の恐怖が、俺に次から次へと襲いかかってきた
戦いで死ぬことが怖いのではない。死は即ちイムジャとの永久の別れ。俺はそんな現実を、受け止める自信がなかった
この方は今、懸命に現実と立ち向かおうとされているのに、俺は何て弱い男なんだ
この現実から、イムジャの手を握りしめ、二人で逃げ出してしまう事が出来るのならば、どれほど嬉しい事だろうか
あなたの顔を見てしまったら、すべてを放り出して、どこか誰も見えない場所へ、あなたを連れ逃げ去ってしまうかもしれない
あなたの顔を見れなくて、その晩、震え続けるイムジャを、俺はその背からずっと抱きしめ続けた
その日の朝
「行ってまいります」
鬼剣を片手に握り、イムジャの顔を直視する事が出来ぬまま、ただそれだけを告げ、戸口に向かった
イムジャは誰よりも、俺の事をよく理解して下さっている
俺が国のために、そして守るべき人のために、イムジャあなたのために、この鬼剣を握りしめ、戦地へと赴かねばならぬ事を…
俺はあなたを守りたいのだ
だから俺は、イムジャが切実な思いで繋いでくれているこの手を、この俺自身が振り解かせてしまう
あなたに凄惨な戦いが繰り広げられる戦地へと、俺を送らせねばならぬ。そんな辛い役割をさせてしまっている
それがイムジャにとってどのように辛い事か、俺が一番よく知っているはずなのに
俺だけのイムジャ…
あなたを傷つけたくなどないんだ
きっとイムジャあなたが誰より、「俺を束縛したい」 心の底からそれを願っていてくれているのに
そして俺が心からそれを望んでおるのに、
俺はあなたに、その小さな手を、振り解かせねばならない
*******************
「医仙様、テホングンはご無事です。今、宣仁殿に行かれて、そっ、それが終わったら、すぐこっここに来るって」
先ほど部屋に走りこんできた、テマンからの報告を聞いた。テマンもくしゃくしゃに笑い、涙を浮かべていた
無事だった。無事だったんだ。
ずっと張りつめていた気持ちが、安堵と共に緩んでしまう
なんだか力が抜けてしまい、ウンスはへなへなとそのまま地面に、しゃがみこむように座り込んでしまった
そして、涙を隠すように、膝の中に顔を押し付けうずめたのだ
ウンスがしばらくそうして、喜びをかみしめていた時、戸の外から聞こえた、チェヨン声に、埋めていた顔をぱっと上げた
「イムジャ何をしておるのです」
懐かしい声が聞こえてきた
その声を聞いた途端、すっかりと止まっていたウンスの時が、チクタクと再び音を立てて動き出す
あぁ、ヨンァだ
間違いなく、ヨンァがそこにいる
そして、胸が震え、再び涙がこみ上げて、すくっと立ち上がって、飛びつくように、その男の首元に抱きついた
「ヨンァ、ここに座って」
その場に立ちつくす、チェヨンの手を引き寝台に座らせると、互いに見つめあいながら、ウンスはその頬にそっと手を添える
顔や体、あちこちに痛々しい傷がある…
チェヨンの身体中に残る傷を隅々まで…その一つ一つの状態を診ながら触れていき、問題ない事を確かめていった
そうしている時も惜しいとばかりに、チェヨンは熱のこもった眸で、じっとウンスを見つめていた
またイムジャをこの目に映すことが叶うと、じわりと熱くなるその目に、確かめるようウンスその人の姿を眺め、疲れきった心を和らげる
しかし、チェヨンの眸は、ウンスに優しく微笑みかけながらも、疲れたように、どこか、くすんだ色をしている
そしてウンスは思うのだった
あぁ、またこの人は…きっと、たくさんの人を斬り、そして自分の心を、いっぱい斬ってきたんだ…
傷ついたこの体だけじゃない、心も悲鳴を上げている。いっぱい、いっぱい、傷ついて、その辛さを一人で受け止めたんだ
私にもあなたが背負わなくてはいけない
その重みを分けて欲しいの…
ウンスはチェヨンの肩を引き寄せて、傷ついたチェヨンを包み込むように、震える心を温めるように、ギュッと抱きしめた
二人は触れるような口づけを何度も繰り返し、チェヨンとウンスは、互いの存在が確かにそこにある事を感じていった
「ヨンァ、無事でいてくれてありがとう。私、あなたにもう会えなかったら…どうしたらいいのか分からなかった」
「イムジャは、そんなにも、俺の事が恋しかったのか?」
チェヨンが甘い目で語りかけ
「馬鹿…何よそれ…」
ウンスが涙を浮かべ、恨めしそうな目で顔をくしゅっとさせ笑い返す
「俺は、恋しくて仕方がなかった…」
絞り出すように言った、チェヨンのその声には、微かに震えが帯びていた
今度はチェヨンがウンスを抱き寄せて、またこの腕に抱ける喜びを感じながら、力の限り抱きしめた
痛いほどきつく、強く、抱きしめられて…互いの躰の感触を、寒さに震えていた自分の身に焼き付け、温め合う
「ヨンァ、そんなにしたら痛いわよ」
「すまない、力が入りすぎたか?ずっと、こうしたかったので、つい…」
あらっ、とウンスがくすりと笑うと、チェヨンも、クスリと笑い返す
「抱いても良いですか?」
チェヨンが、ウンスの前に自分の顔を付きだし、まじまじ見つめて問いかけた
「私が、駄目って言っても、あなたは、そうするんでしょ?」
その眸を見返して、目をくるりとさせ、ウンスは悪戯に言い返す
「今宵はイムジャの姿を、ずっと見つめていたいのです…。だから、寝かせるつもりなどない。その事は、イムジャが一番よく、分かっておる事だろ?」
頭を大きな手のひらで寄せ、その躰を抱き寄せ、額にそっと口づけを落として…
「まぁ、呆れちゃうわ」
口を小さく尖らせて、苦笑いするウンスの顔を、直視したまま、やさしく抱きかかえながら、そっと寝台に押し倒した
ヨンァ、この時だけは…
この時だけは、私だけのヨンァでいてね
あなたは私だけのものって、束縛しちゃっても許されるよね?
そう、朝が来るまでは…
私を抱くチェ・ヨン将軍あなたも、
私だけのヨンァだもん
イムジャ、この時だけは…
この時だけは、俺はあなただけの
ただの男(ナムジャ)でいたい。
俺はあなただけの男だと
どうかそう言って
俺を束縛してはくれないだろうか
だがイムジャ、
あなたは分かってるのか?
「今だけは私だけのヨンァでいて…」
そう、この身を打ち付け、
抱きあげた、あなたは小さく呟いた
言うまでもない。
どうせ、俺はいつだって、あなたを離して差し上げるつもりなどない
イムジャが俺を束縛し、俺がイムジャに束縛されたい。その願いが叶わぬのなら
どうか、あきらめてくれ
どんなに嫌がろうが、抗おうが、俺は永遠に、あなたを束縛してしまうだろうから
どちらにせよ、あなたを離すつもりなど、俺にはこれっぽっちもないのだ
イムジャあなたが、
恋しくて、愛しくて止まぬ
こうして、抱き締める
あなたの、その身も心も…
その全てが俺だけのものだ
どうか、そんな俺を笑って
許して欲しい
きっと、イムジャはちょっと困った顔をし、呆れ笑いを浮かべて、俺を優しく抱き締めてくれるだろう
俺のそんな自分勝手な我が儘が、
許されるのであれば…
いつだって、あなたを誰にも見られぬよう、この腕に囲いこんでしまいたい。誰にも、あなたを見せたくなどない
そして、
明日はイムジャと共に
新たな年の朝の日を見に行こう
来年も、その次の年も…
これからも、ずっと、共に…
【永遠の束縛】 chain of love
みなさま良いお年を!
心をシンイに束縛され、チェヨンに束縛され、来年も皆様にとって、楽しい年になりますように。
つたない文章をヨンで頂いて本当にありがとうございました。
大きなテーマは「束縛」です。ただ、under lover 恋人未満!!~urgent! 緊急事態 ~そして、それを超える、二人の愛の絆へと続く、束縛を描かせてもらったつもりです
恋だ愛だきれい事だけじゃすまない時代。そして、チェ・ヨン将軍という、歴史の重圧はいつもウンスに圧し掛かってくると思います。
そんなウンスの気持ちを、チェヨンは痛いほどわかっていて、自分がすべてを投げ出してはいけない事も理解している、そう思います。
二人の悲痛な思いと、でも根底にある、深い愛をお伝えできていたら嬉しいです
来年もどうぞよろしくお願いします
りお
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