【X'masナイト】 冷笑
(投稿者:チュホンさん)
兄が死んだと聞いた。
家を飛び出した兄が人斬りである隠密集団に居るらしいと、風の噂だった。
久し振りに再会した兄は一太刀だけ受けていた。誰かが躊躇い無く、簡単に兄を殺した。
兄のことは好きではなかった。
それでもこれが、私に残された家族の最期だと思うとやりきれなかった。
日が経つにつれ、兄の記憶は優しいもので溢れていた。
本当に一人きりになった私は孤独で寂しかった。家を出る兄を引き留めれなかったことが悔しい。兄を斬った奴が恨めしい。
気が付けば兄の形見になった剣を手に家を出ていた。
兄の仇を討つ相手、チェヨンが目の前にいる。
女には不釣り合いな剣を手にし、重さのせいで鋒が定まらず、鍔が不安定な音を鳴らす。
ヨンは女の目を見て悟った。憎しみの炎を携えた瞳だった。
女は無言でヨンに斬りかかろうとするが、側に控えていたチュンソクに剣を叩き落とされ後ろ手に捻り上げられる。
正面には、テマンが手刀を首筋にあてがい命が下るのを待っていた。
「隊長、どうしますか?」
「素性を吐かせろ。」
女は薄手の粗末な下衣姿で手枷を付けられ、むち打ちにあう。
何度も降り下ろされる鞭の痕は紅く、皮膚が盛り上がってくる。
繰り返される苦痛に女は息を乱しながら耐えていた。
次第に女の意識は遠退くが、全身に水を浴びせられ意識を手放すことさえ許されなかった。
冷たい水が服を濡らし肌に張り付き、女の体が見えるのではないかと思う光景になる。
隊員達の好機な目が女に集まった。
それを一蹴するように女は睨む。強い、生きている目だとヨンは思った。
ふいに女と目があう。
いったいいつまで耐えられるか。
ヨンの口元は冷笑していた。
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はい、ヨンにしてほしい事
「冷笑」してほしい
そう答えた、チュホンさん
もうチュホンさんのおかげで、私の頭の中は、チェヨンの冷笑でいっぱいですよぉ。
今年の2014年、シンイ流行語大賞にもノミネートされそうなほど、マニアックな趣向
冷笑してぇ、蔑んでぇ、拷問にかけられていてもいいから、ヨンに見て欲しい
24時間でいかにヨンの印象に残るか…まさか、そんな禁断の手に出るとは
でも、舐めくさった顔も、敵を蔑んだ顔も実はかなり好きな私…
実際に、冷笑受けたら、「はぅっ 」って一番に打ち抜かれてしまうかもしれません
拷問場にて
その女は激しい拷問にもかかわらず一言の、悲鳴すらもらさなかった
まるでこうなる事を予測していたかのように、歯茎をぐっと食いしばり、その痛みに耐える
そして、時折目が合うと、憎しみの炎を燃えたぎらせるように、ただ俺を強く睨み付けたのだ
「駄目です、吐きません」
チュンソクが俺に指示を仰ぐ
冷たい視線で見下ろすと、相変わらずこちらをまっすぐに見上げて、睨み付ける女の顔に、どこか見覚えがあるのに気づく
「お前はどこかで…」
俺の言葉に、その女は薄笑いを浮かべた
その目に胸がドクンと鼓動する
「もしや、あの時の…」
そうか…
チェヨンは大きなため息を一つ洩らした
あの者と似た目をしている。俺が斬った、人斬りの隠密集団にいたあの男と…この女は、もしや兄妹か?
俺は剣を握り、人の命を奪うときに時折考える…俺が命を奪った、この者にも、きっと待つ家族がおるのだろうと
この女からしてみれば、人斬りをしている兄も、兄の命を奪った俺も同じだ…
睨み付ける女を直視し、チェヨンは自嘲気味な笑いを浮かべると、チュンソクに視線を戻し、目で制し拷問を止めさせる
「二度とこのような馬鹿な真似をするな。同じことがあれば、次は命がないものと思え」
チェヨンはそういって、着ていた自分の上衣の紐を解いて、その女の躰を覆い隠すように、投げかけた
数日後の事
「なんだと?またあの女が来ておるだと?」
チェヨンは眉間にしわを寄せ、困惑の色を浮かべる
「目的はなんだ?」
「その…隊長に拷問をしてもらいたいと…」
はっ、俺に拷問せよと?なんとふざけた事を申すのだ、冗談じゃない俺はそんな暇ではない
「隊長に拷問してもらえるまで、一歩も動かぬと…」
「チュンソク、お前が適当に、いや、しっかり、二度と足腰立たぬように打ちのめせ」
「それが…隊長でないと嫌だと。ご指名で…」
「しっ、指名だと?ふざけるな、ここを何処とはき違えておるのだ。ウダルチを馬鹿にするのもいい加減にしろ」
「さらには…」
チュンソクが口ごもる
「さらには何だ?」
「拷問具は、鞭(むち)や、蝋燭を使って欲しいと…。隊長、用意しますか?」
「お前は馬鹿か!なに、注文をそのまま受けてきておるのだ」
「それすら叶わぬなら、せめて拷問される姿を、隊長に見て頂きたいと…」
「ハンッ、俺に”視監”せよと?冗談じゃない願い下げだ」
その後チュホンは、ウダルチのイケメン隊員たちに、抵抗むなしく、路上に投げ飛ばされたのだった
チュホンさん
ヨンの拷問はまたの機会に
by りお
*チュホンさんの名誉のためにお伝えしますが、おまけのお話の下りは、完全なフィクションです。チュホンさんの嗜好ではございません。
ドSを豪語しているチュホンさん。ねぇ、ねぇ、りおちゃん、私、チェヨンに使われるより、使う方がいいんだけど…なんて笑っていいそうで怖いけど…
チュホンさんへのお礼のお話です
本当にありがとうございました
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